ニュース

コラム

第545回 Science Robotics

2019.06.28

独自の筋シナジー理論とバイオミメティック制御に基づく3Dプリンタ製高機能筋電義手に関する論文が,Science Roboticsに掲載されました.

【論文情報】
・掲載雑誌:Science Robotics
・DOI番号:10.1126/scirobotics.aaw6339
・2018 Journal Impact Factor:19.400
・論文題目:A myoelectric prosthetic hand with muscle synergy-based motion determination and impedance model-based biomimetic control
・著者:古居 彬1,江藤 慎太郎1,中垣 光裕1,島田 恭平1,中村 豪2,増田 章人3,陳 隆明2,辻 敏夫1
1.広島大学大学院工学研究科
2.兵庫県立福祉のまちづくり研究所
3.近畿義肢製作所

https://robotics.sciencemag.org/content/4/31/eaaw6339
https://robotics.sciencemag.org/content/4/31

Science Roboticsは2016年12月に創刊されたScience誌の姉妹誌で,最新のインパクトファクタ(IF=19.400)はロボット工学分野で世界最高を誇ります.

https://jp.techcrunch.com/2016/12/07/20161206new-journal-science-robotics-is-established-to-chronicle-the-rise-of-the-robots/

上記論文の掲載に合わせて,2019年6月26日(水)13:30から生体システム論研究室内でプレスリリースを行いました.

当日は,古居彬君を中心に,島田恭平君,曾楊洋君,南木望君,飯島直也君, 大西亮太君, 阪井浩人君,伊賀上卓也君,川野晃輔君,畑元雅璃君の筋電グループメンバーがデモンストレーションを行い,テレビや新聞で紹介されました.筋電グループのみなさん,ごくろうさまでした!

以下の写真はプレスリリースの様子です.今後も世界トップレベルの研究を継続していければと思います.

第544回 第二類講座対抗駅伝2019

2019.06.21

第二類講座対抗駅伝が6月8日(土)に行われました.第二類講座対抗駅伝は,広島市の南千田キャンパス時代から行われている研究室対抗駅伝です.生体システム論研究室は2000年代後半頃に第一期黄金期を迎え.2005年,2006年は2年連続優勝を飾っています.

■2005 – 2011:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10520
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10558
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10598
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10639
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10679
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10711
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10738
(HP開設直前の2004年も全36チーム中2位,16位でした.)

その後はやや低迷していましたが,2017, 2018度は見事に2年連続第3位に入賞しました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/14975

2019年度は生体システム論研究室から有志による選抜チーム「BSYS」が出場し,全15チーム中第5位という見事な成績を収めました.特に1区の伊賀上卓也君は区間2位を獲得しました.出場者全員,自分の研究はもちろん,さまざまな活動を普段どおりに行いながらの好成績です.素晴らしいですね!!

以下はM1の関本稜介君がまとめてくれた結果報告です.みなさん,おつかれさまでした!!

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生体システム論研究室駅伝チーム代表の関本です.
6月8日に行われました第二類講座対抗駅伝大会の結果についてご報告致します。

大会名:
第49回第二類講座対抗駅伝大会
日時:
2018年6月8日(土) 13時30分スタート
参加チーム数
15チーム
コース
広島大学工学部周辺
生体システム論研究室 チーム名 BSYS
選手(敬称略)
0区(0.8km)  脇村友紀
1区(3.2km)  伊賀上卓也  区間2位
2区(3.2km)  穴井怜志
3区(3.2km)  坂川俊樹
4区(3.2km)  原田祐希
5区(3.2km)  畑元雅璃
6区(3.2km)  阪井浩人
7区(4.7km)  奥村拓海
マネージャー 大川夢月
応援 大西、浜田
総合成績 総合5位

今年の大会は,総合順位5位と好成績を残すことができました。また伊賀上くんが区間賞を取る素晴らしい走りをしました。
B4のみなさんは全体ゼミ前にも関わらず,トレーニングに積極的に参加し,研究と駅伝をきちんと両立できており感心しました。みんな本当によく頑張っていたと思います。

また、大会の閉会式では、例年くじ引きで、次の年の駅伝大会を運営する研究室を選んでいるのですが、なんと来年は生体システム論研究室が大会を運営することになりました。なので、来年は研究室全員で協力し、大会運営に臨む必要があります。

以上です.それでは,失礼致します.

関本 稜介
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第543回 はじめての研究発表

2019.06.14

2019年6月7日と14日に開催した全体ゼミで,4年生10名が研究発表を行いました.

全員,はじめての全体ゼミ発表とは思えないほど落ち着いており,堂々とした発表態度で非常に感心しました.研究内容もよく進んでおり,全力で発表準備に取り組んだ成果が見事に表れていたと思います.

全体ゼミで発表を行う目的は以下の点にあります.

◆研究発表の組み立て方を学ぶこと
◆プレゼンテーション用スライドの作成法を学ぶこと
◆プレゼンテーションでの話し方を学ぶこと
◆人に説明できるレベルにまで研究テーマの理解度を深めること
◆発表できるレベルまで研究を進めること
◆大勢の前で評価されながら研究発表を行うという経験を積むこと
◆予想していないような質問にも臨機応変に対応できる力を養うこと

今回の発表に関して,上記の各項目に対する自身の到達度を自己評価しておくとよいでしょう.

研究発表において最も大切なことは,研究に対する熱意を示すことと自分の能力の高さをアピールすることだと思います.
今回の発表会でも,大きな声で聴衆に語りかけるような発表態度や充実した実験結果,準備に手間をかけたきれいで分かりやすいスライドには発表者の熱意を感じましたし,発表や質疑応答の中に能力の高さが表れているような人には大きな魅力を感じました.

発表評価アンケートのコメントも参考にしながら,次回以降もより良い発表を目指して少しずつがんばっていくとよいでしょう.
次回の発表も期待しています!

第542回 生体システム論研究室新加入生歓迎会2019

2019.06.07

新たに研究室に配属された新加入生のみなさんを迎え,2019年度の新加入生歓迎会を5月31日(金)に開催しました.
幹事を務めてくれたM1の飯島 直也君,松下 虎弥太君,ごくろうさまでした!

当日は,4月~7月末まで医学部必修科目「医学研究実習」でMEグループに所属して研究を行っている医学部医学科4年の品末 典也君,山崎 礼羅君,5月~7月末までインターンシップのため感性ブレイングループに所属して研究に取り組んでいる呉工業高等専門学校専攻科プロジェクトデザイン工学専攻1年の岡田 航介君,島本 知輝君の4名も参加してくれ,楽しい時間を過ごすことができました.

2019年度前期の研究室メンバーは,博士課程後期16名(うち日本学術振興会特別研究員2名),大学院博士課程前期21名(M1: 10名,M2: 11名),学部4年生10名,医学研究実習2名,高専インターンシップ生2名,秘書2名,教員3名で,計56名です.これは生体システム論研究室史上,最多人数となります.

研究室内には,筋電グループ,ME(メディカルエンジニアリング)グループ,感性ブレイングループ,ヒューマンモデリンググループという4つの研究グループがあり,グループリーダ,副リーダを中心として各メンバーが役割を分担し,全員で協力しながら研究活動を行っています.
今年度も研究室メンバー全員でよく協力し,高いレベルの研究成果を目指して活動を継続していければと思います.


第541回 博士学位への道 (その3)

2019.05.29

前回のコラムでは本学大学院工学研究科システムサイバネティクス専攻の学位審査の詳細について説明しましたが,ごく簡単にまとめてしまえば「博士学位授与の必要条件は博士学位申請基準をクリアすること」にほかなりません.

博士学位申請基準の「学術雑誌等への掲載論文2編+国際会議発表論文1編」というのは,一見,かなり高いハードルのように思えるかもしれません.たしかに他大学や企業から博士課程後期に新たに入学する人にとっては,3年間で上記の研究業績を挙げる必要がありますのでかなりたいへんです.学術雑誌への論文投稿から掲載決定までに要する時間を考えると,3年間で学位を取得するためには実際には2年間あまりで「学術雑誌等への掲載論文2編+国際会議発表論文1編」に対応する3つの研究成果を挙げる必要があります.そこで本研究室では,他大学や企業から入学する人の場合には,できるだけ入学前から研究打ち合わせを開始し,3年間で博士学位を取得するための研究計画を十分に練ってから入学試験を受けるように指導しています.

一方,研究室内から博士課程後期に進学する人にとっては,卒業論文や修士論文を通じてすでに研究を進めており,これらの内容も含めて論文投稿することが可能ですので,B4やM1の時から研究テーマを決めて計画的に取り組めば,博士課程後期を3年間で修了することは十分可能です.実際,博士課程後期を早期修了することもでき,1年半や2年で博士学位を取得した修了生もいます.

また国際会議発表については,一般的には「学術雑誌等への掲載論文」に比べると難易度は低く,会議にもよりますが論文投稿すれば高い確率で採択されることが多いです.英語で研究発表を行う能力さえ身につけていれば,学術雑誌等への掲載論文よりも容易に達成できると思います.

結局,できるだけ早期に学術雑誌等への掲載論文を2編掲載決定にすることを目標にして,しっかりした研究計画を立てておくことが博士学位取得のポイントということになります.
なお,経済面での支援プログラムもいくつか用意されています.次回は,それらのうち代表的なものについて解説します.

第540回 博士学位への道 (その2)

2019.05.22

本学大学院工学研究科システムサイバネティクス専攻では,
(1) 予備審査:博士論文作成着手可否書類審査
(2) 予備審査:研究発表審査
(3) 本審査:書類審査
(4) 本審査:公聴会
(5) 教授会審査&投票
という5つのステップで学位審査を行っています.

通常は,修了の4か月前から審査が始まります.3月末卒業の場合は前年の12月初旬,9月末卒業の場合には6月初旬が審査開始のタイムリミットです.
(1)の博士論文作成着手可否書類審査を受けるための基準は,原則として所属する専攻の「学位申請基準」を満たすことです.
https://www.hiroshima-u.ac.jp/eng/graduateschool/acquisition_doctorates

システムサイバネティクス専攻では,査読付き学術雑誌等への掲載論文2編以上,国際会議発表論文1編以上(フルペーパー)を有していることです(掲載決定も可).必ずしも筆頭著者である必要はありませんが,博士論文の核となる研究成果に対応する論文は関しては筆頭著者になることが望ましいですね.
(なお,数年前までの学位申請基準は,査読付き学術雑誌等への掲載論文3編以上,国際会議発表論文3編以上(フルペーパー)でしたが,現在は引き下げられました.)

博士論文作成着手可否書類審査に合格すると,約1か月以内に(2)の予備審査:研究発表審査が行われます.
主査,副査に加え専攻の教授全員が参加し,予備審査会が行われます.審査内容は,自分の研究をまとめた学位論文の内容に関する研究発表と質疑応答です.研究内容がしっかりしたもので,質問に対してしっかり答えることができれば特に問題はありませんが,高度に専門的で複雑な博士論文の内容を,わかりやすく,かつ魅力的に人に伝えることができる能力を有しているかどうかが審査されます.

この予備審査に合格すると,工学研究科に本審査申請を行って書類審査を受け,公聴会(博士論文内容の発表+質疑応答),研究科教授会での書類審議を経て,3月末あるいは9月末の学位記授与式にて博士(工学)の学位が授与されます.

一見,複雑な審査手続きのように感じられるかもしれませんが,実際には(1), (2)の二つのステップさえクリアすれば,残りの3つのステップはほぼ問題なく合格できると考えて大丈夫です.
(来週に続く)

第539回 博士学位への道 (その1)

2019.05.15

現在,生体システム論研究室では博士課程後期在学中の数名が博士学位審査の準備を始めています.また,毎年,主に社会人や留学生の方から博士課程後期進学の相談を多く受けますので,今回から何回かに分けて博士学位審査の概要を解説しようと思います.

博士学位の取得は,大学や高専等の高等教育機関,国や地方自治体などの公的研究機関などの研究職,あるいは大企業の研究所への就職を希望している人にとっては特に重要で,最近では博士学位取得が採用の必要条件になりつつあります.もちろん,博士学位は十分条件ではなく,優れた研究能力やコミュニケーション能力,卓越したリーダーシップ能力などが必要であることは言うまでもありませんが,将来,研究職につきたいと考えている人は博士学位取得の可能性を考えてみるとよいのではないでしょうか.

まず,博士学位審査のしくみについて簡単に説明します.
博士学位には,博士課程後期に入学し所定の単位を修得して学位審査を受ける「課程博士」と,入学せずに博士論文審査のみを受ける「論文博士」があります.昭和の時代には「論文博士」が多かったのですが,最近は大学院社会人選抜制度が定着したこともあり,社会人でも特別な理由がない限り大学院博士課程後期に入学し「課程博士」を目指すのが一般的です.

以下のページに本学大学院工学研究科の学位授与要件,および学位申請基準が掲載されています.
https://www.hiroshima-u.ac.jp/eng/graduateschool/acquisition_doctorates

次回は,課程博士の学位審査の仕組みについて,もう少し詳しくお話しします.

第538回 Bsys研究会2019

2019.05.08

平成から令和を繋ぐ長いゴールデンウィークも終わり,今日から全体ゼミを再開しました.生体システム論研究室ではこれからも変わることなく,研究/教育に取り組んでいきます.引き続きどうぞよろしくお願いします.

生体システム論研究室では,研究分野ごとの研究会を定期的に開催しています.
研究会では,各グループメンバーだけでなく共同研究者の方々を交えてディスカッションを行います.共同研究者は他学部・他大学の先生方や企業・公的研究機関等の研究者で,その専門分野も電気電子工学にとどまらず機械工学や医学,脳科学,保健福祉,生物学など多岐にわたっています.

2019年度は以下の7つの研究会を開催します.

■筋電義手・バイオリモート研究会
■血管弾性研究会
■メディカル・データ・マイニング(MDM)研究会
■感性ブレイン研究会(旧A-life研究会)
■COI研究会(旧自動車研究会)
■機械学習研究会
■高次脳機能研究会

筋電義手・バイオリモート研究会は発足当時のバイオリモート研究会時代から数えて通算79回(筋電義手研究会は49回),血管弾性研究会は67回,MDM研究会は70回開催しています.
感性ブレイン研究会(旧A-life研究会)とCOI研究会(旧自動車研究会)は通算回数は不明ですが,年数回の開催を10年以上続けています.
また,2017年から機械学習研究会と高次脳機能研究会を新たに立ち上げ,ほぼ毎月開催しています.
いずれも各分野の専門家の先生方と交流ができ,研究会を通じて学界や社会に関する最新の情報を得ることもできる貴重な機会です.

研究会で発表する際には,研究室外の方にもわかりやすく,かつ説得力のあるストーリーを組み立てる必要があり,研究発表の良い訓練になります.4年生のみなさんは最初は緊張すると思いますが,慣れれば必ず落ち着いて発表できるようになります.各分野の専門家の先生方と堂々とディスカッションできるようになれば自分に力がついた証であり,そのことが自信につながっていくと思います.

各研究会とも学問領域の境界を超えた学際的な研究に取り組んでおり,産学連携 /学学連携活動を通じて有意義な研究成果を世の中に発信していければと考えています.

第537回 発表評価アンケート2019

2019.04.24

生体システム論研究室では,毎週開催している全体ゼミで学生が自分の研究成果に関する発表を行っています.発表者はPCを用いて,研究目的,内容,進捗状況,結果,考察などについてプレゼンテーションを行い,聴講者はそのプレゼンテーションを評価します.

評価の方法はアンケート形式で,評価項目は以下のとおりです.

1. 視聴覚・情報機器の使い方は効果的でしたか
2. 発表者の声,話し方は聞き取りやすかったですか
3. 理解すべき重要な箇所が強調されるなど,発表の説明はわかりやすかったですか
4. 発表に対する発表者の熱意を感じましたか
5. 研究内容は興味深いものでしたか
6. 前回の発表からの進展に満足しましたか
7. 総合的に判断して,この発表に満足しましたか
8. コメント(自由記述)

1~7の項目に対しては4点,3点,2点,1点,0点の5段階評価としていますので,合計点は28点満点です.
全体ゼミ終了後,全員のアンケート結果を集計して,全評価者による評価合計点の平均点(発表者本人の自己採点分は除く)を計算し,これを各発表者の総合得点としています.

おおむね得点率80%(28点満点ですから22.4点)以上が,優れた発表の目安となります.発表者には総合得点および得点率とともに,記入者名を削除したアンケート結果をフィードバックします.
また発表内容をまとめた全体ゼミの議事録の中で,高得点を獲得した優秀発表者を各学年ごとに表彰しています.

聴講者による発表評価アンケートを行う目的は大きく分けて以下の2点です.

(1) 発表者に聴講者の感想や意見をフィードバックし,発表内容,研究内容を改善するための手掛かりを与えること
(2) 聴講者に緊張感のある積極的な聴講を促すとともに,的確な質問やコメントを行うための能力を養うこと

全体ゼミでの発表と聴講は自分の力を高めるための絶好の機会であり,はじめは戸惑うと思いますが1年後には必ずその成果が表れます.
発表者は得点率80%以上の上位入賞を目指して,また聴講者は鋭く有意義なコメントができるよう,互いに敬意と思いやりの気持ちを忘れることなく真摯に取り組むとよいでしょう.

今年度も優秀発表者表彰をめざしてがんばってください!

第536回 全体ゼミ議事録&コラム2019

2019.04.17

生体システム論研究室では,授業期間中,研究室メンバー全員が集まるセミナー「全体ゼミ」を毎週行っており,その内容を「広島大学生体システム論研究室:議事録」として研究室メーリングリスト宛に配信しています.

議事録の内容は,研究室のニュースやお知らせ,各研究グループの今後の予定,研究発表者の発表内容まとめと質疑応答メモ,発表評価アンケート結果などです.また,議事録冒頭に記載した研究室ニュースや研究トピックスなどに関する話題は,研究室ホームページに”コラム”としてアップしています.

全体ゼミ議事録とコラムから,生体システム論研究室の現在の活動を知っていただくことができます.
(卒業生,修了生の中にもこのコラムを定期的にチェックしている人がたくさんいるようです.)
過去のコラムから,参考になりそうないくつかの記事を以下にピックアップしておきます.

■生体システム論研究室って?:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10624

■サイバネティクスを超えて:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10740

■論文投稿のすすめ:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10648

■インパクトファクターと被引用回数:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/14609

■研究者の個人業績情報:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10872

■魅力的な発表のためのチェックリスト:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10725

今年度も,全体ゼミ議事録とコラムを通じて,さまざまな研究室情報を発信していければと思います.

第535回 生体システム論研究室ホームページ2019

2019.04.10

研究室ホームページを2019年度バージョンに更新しました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/

生体システム論研究室ではホームページを活用して研究室に関する情報をできるだけ多く発信したいと考えており,研究室ホームページの最上部と最下部に以下の7つ項目を用意し,定期的に掲載内容を更新をしています.

■研究室概要:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/about

生体システム論研究室とは
研究室の特色
5つの研究テーマ
研究グループ
研究業績
共同研究
倫理委員会承認済み研究

■メンバー:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/people

教員
秘書
共同研究者
博士課程後期
博士課程前期
学部生

■研究紹介:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/research

最近の代表的な研究の紹介

■研究業績:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications

国際学術雑誌
国内学術雑誌
国際会議
国内講演会
著書(英語)
著書(日本語)
解説
博士学位論文
修士論文
卒業論文
招待講演
受賞
記事
放送
展示会・見学会
特許
所属学会
学会等委員・役員

■プロジェクト:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/project

現在進行中のプロジェクト
過去のプロジェクト

■ニュース:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news

更新履歴
トピックス
コラム

■スケジュール:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/cal

 

研究室ホームページの管理・運営は,D1の関塚 良太君が担当してくれています.全体ゼミ議事録でお知らせしたニュースのうち公開可能な情報は関塚君がホームページにアップしてくれ,ホームページ全体が研究室のインターネットアーカイブとして機能しています.

特に,研究業績のページではこれまでに発表した研究論文(学術雑誌論文,国際会議発表論文),解説・記事,book chapterなどの情報を閲覧することが可能で,生体システム論研究室の過去の研究成果の全貌をオンラインで参照することができます.
一部の研究論文についてはPDFをダウンロードすることもできますので,研究室に新加入したメンバーにとっては自分の研究テーマに関連する過去の論文を調べる際にたいへん便利です.

各ページ右上にある検索窓を使ってキーワードで検索すれば,そのキーワードを含むすべての情報を探すことができます.研究室外の方も自由に閲覧可能ですので,生体システム論に関連した研究に取り組んでおられる方々の参考になれば幸いです.

生体システム論研究室ホームページに関してお気づきの点,修正点等の情報がありましたらぜひお知らせください.今年度もさまざまな研究室情報をお伝えできればと思っています.

第534回 平成から令和へ:2019年度のスタート!

2019.04.03

新年度が始まり,今日から広島大学生体システム論研究室全体ゼミを開始しました.平成31年度は今月末で終わり,5月1日から令和元年が始まります.新たな気持ちで研究活動に取り組んでいければと思います.

まず,平成31年3月23日に平成30年度(2018年度)広島大学学位記授与式(卒業式)が行われ,本研究室からは博士課程後期2名,博士課程前期11名,学部9名の計22名が修了/卒業しました.
博士課程後期修了生の馬屋原 康高さん,小川 和徳さんには博士(工学)の学位(いわゆる博士号)が授与されました.馬屋原さんは広島都市学園大学健康科学部リハビリテーション学科講師として,小川さんはダイヤ工業株式会社にて引き続き本研究室と共同研究を行う予定です.また向谷 直久君は就職のため研究室を離れましたが,博士学位を目指して研究を継続します.

博士課程前期修了生には修士(工学)の学位が授与されました.修了生の静野 大樹君,常安 孝輔君,橘髙 允伸君,中垣 光裕君,木下 直樹君,水口 翔太君,隅山 慎君,萩山 直紀君,戸塚 正明君,市原 和也君は,就職のためそれぞれの勤務地に旅立ちました.関塚 良太君と萩山 直紀君は博士課程後期に進学し,博士号取得を目指して研究を続けます.

学部卒業生には学士(工学)の学位が授与され,松下 虎弥太君,関本 稜介君,秋吉 駿君,田淵 元太君,飯島 直也君,大西 亮太君,岸下 健太君,南方 麻友子君,浜田 雅人君の9名は本学大学院工学研究科博士課程前期に進学しました.

また,ヒューマンモデリンググループの秘書を務めてくださった小林 ゆみさんは学内の他部署に異動されました.
全員,それぞれの道で活躍されることを祈ります.

研究室を離れた人たちとちょうど入れ替わるようにして,新しいメンバー14名が本研究室に加入しました.
まず博士課程後期に(株)岩崎電機製作所 研究開発部の西野 真弥さんが入学しました.西野君はこれから3年間,MEグループに所属し高次脳機能関係の研究テーマで博士号の取得を目指します.
博士課程前期には阪井 浩人君が入学しました.阪井君は福井大学工学部 電気・電子工学科の出身で,筋電グループに所属して研究を開始します.

そして10名の学部4年生が研究室に配属されました.穴井 怜志君,伊賀上 卓也君,今岡 恭司君,大川 夢月君,奥村 拓海君,川野 晃輔君,坂川 俊樹君,畑元 雅璃君,原田 祐希君,脇村 友紀さんです.また,医学部医学科4年の品末 典也君,山崎 礼羅君が医学部必修科目「医学研究実習」で本研究室に滞在し,MEグループに所属して7月下旬まで研究実習を行います.

今年度も素晴らしいメンバーが研究室に加入してくれました.最初はいろいろと戸惑うこともあるかと思いますが,何事にも積極的に取り組んでいくとよいでしょう.研究生活を通じて,新しい経験が力となって蓄積されていくことを実感できると思います.各研究グループのみなさん,共同研究者のみなさん,どうぞよろしくお願いします.

2019年度の研究室メンバー構成は,教員3名,秘書2名,博士課程後期学生16名,博士課程前期学生21名,学部生10名,医学研究実習生2名の計54名となります.
今年度もメンバー全員が切磋琢磨しながらオリジナリティに溢れた魅力的な研究に取り組み,少しでも世の中の役に立つような研究成果を発信していければと思っています.

本年度もどうぞよろしくお願いします!

 

第533回 平成30年度全体ゼミは今日で終了しました

2019.03.01

2月15日(金)の卒業論文発表会,2月21日(木)の博士論文発表会,2月27日(水)の修士論文発表会,すべて無事に終了し,今日の全体ゼミが平成30年度の最終回となりました.

まず,2月21日(木)に行われた博士学位論文発表会では,馬屋原 康高さん,小川 和徳さんがこれまでの研究成果をまとめた博士学位論文の最終発表を行いました.二人とも基礎研究の成果を応用開発につなげた世の中の役に立つ研究で,博士学位にふさわしい充実した発表会でした.

馬屋原 康高
A Novel Cough Strength Evaluation Method via Cough Sounds
(咳嗽音を用いた新しい咳嗽力評価法の提案)

小川 和徳(主指導教員:栗田雄一教授)
空気圧人工筋を利用した軽量柔軟な動作支援ウェアの開発

次に,2月27日(水)の修士論文発表会では11名のM2が発表を行いました.全員,非常に魅力的な研究内容で,M2の最後を飾るにふさわしい堂々とした素晴らしい発表でした.質疑応答の内容もよかったと思います.発表者と研究題目は以下のとおりです(50音順).

関塚 良太
An Operation Skill Evaluation System of a Hydraulic Excavator Using a Remote Controlled Excavator and Augmented Reality
(改造ラジコンとAR提示による油圧ショベルの操作スキル評価システム)

静野 大樹
Proposal of Tactile Mel Scale and Its Applicatoin to the Evaluation System of Haptic Sensation
(触覚メル尺度の提案と触感覚評価システムへの応用)

常安 孝輔
Pressure Control of Work Support Suits Equipped with Pneumatic Rubber Artificial Muscles Taking Burden Feeling into Account
(負担感を考慮した空気圧ゴム人工筋肉搭載作業支援スーツの圧力制御)

橘髙 允伸
A Spatiotemporal Parameterization Method for Human Reaching Movements Based on Time Base Generator
(Time Base Generatorに基づく人間のリーチング運動の時空間定量評価法)

中垣 光裕
Biomimetic Control of Myoelectric Prosthetic Hand Based on a Lambda-type Muscle Model
(λ型筋モデルに基づく筋電義手の生体模倣制御法)

木下 直樹
U-shaped and Inverted U-shaped Developmental Changes: Longitudinal Evaluation of Infants’ Spontaneous Movements Using Markerless Video Analysis
(U字型と逆U字型の発達変化:マーカレス動画像解析を用いた乳児自発運動の経時評価)

水口 翔太
Jellyfish Sign Evaluation Support System Based on Ultrasound Imaging Analysis of Human Carotid Plaques
(ヒト頸動脈プラークの超音波画像解析に基づくジェリーフィッシュサイン評価支援システム)

隅山 慎
Quantitative Assessment of Pain and Anticipatory Anxiety During Electrocutaneous Stimulation Using an Arterial Stiffness Index and Functional Magnetic Resonance Imaging
(血管剛性インデックスと機能的核磁気共鳴画像法を用いた皮膚電気刺激に対する疼痛と予期不安の定量評価)”

萩山 直紀
Unconstrained Vital Sign Monitoring System Using an Aortic Pulse Wave Sensor
(体表脈波センサを用いた無拘束生体情報モニタリングシステムの開発)

戸塚 正明
Estimation of Sympathetic Nerve Activity in Humans from Peripheral Arterial stiffness
(末梢血管剛性を用いた交感神経活動の推定)

市原 和也
Prediction of Human Perception of Odor Quality Based on Glomerular Activity of Rodent
(ラット糸球体活動に基づく人間の匂い質知覚の予測)

各研究テーマは来年度以降も継続して取り組んでいく予定です.各自,研究内容をもう一度よく精査し,進学する人は今後の研究課題を,研究室を離れる人は引き継ぎの研究課題をしっかりまとめておくとよいでしょう.

今日で2018年度の全体ゼミは終了しましたが,2019年度卒業研究テーマ説明会が3月7日(木)に,研究室公開(オープン・ラボ)が3月8日(金)に予定されています.また,3月15日(金)10:00には新しい4年生が研究室に配属され,新年度に向けての活動を開始します.4月3日(水)からは2019年度の全体ゼミを開始する予定です.

2018年度もあっという間の1年でしたが,研究室としては国際論文(SCI論文)を数多く発表することができ,非常に充実した年になりました.
研究室メンバーや研究協力者の皆様をはじめ,生体システム論研究室の運営に関わってくださったすべての方々に改めて厚く御礼申し上げます.

2019年度も引き続き,どうぞよろしくお願いします!

第532回 2018年度卒論発表会,終了しました

2019.02.15

2018年度の卒業論文発表会が2月15日(金)に行われ,本研究室からは4年生9名が1年間の研究成果を発表しました.発表者と研究題目は以下のとおりです(発表順).

松下 虎弥太
末梢血管粘弾性インデックスに基づく匂い刺激評価法の提案

関本 稜介
呼吸・運動指標を用いた小型魚類の馴化過程評価法の提案

秋吉 駿
筋交感神経活動の分散分布パラメータに基づく人間の疼痛評価

田淵 元太
補正粘性インデックスに基づく血管内皮機能評価法の提案

飯島 直也
CHLAC特徴量を用いた新生児General Movements動画像識別の精度検証

大西 亮太
尺度混合モデルに基づく脳波解析手法の提案とてんかん発作検出への応用

岸下 健太
吐水の触り心地を仮想的に再現するシステムの開発

南方 麻友子
DhaibaWorksによる清拭部位可視化システムの接触判定精度の検証

浜田 雅人
人工筋を用いたON-OFFタイミング制御による歩行アシスト機器の開発

4年生全員,研究内容,発表態度,プレゼンテーション,質疑応答とも素晴らしく,最高レベルの卒論発表会だったと思います.
もちろん,いろいろな課題が残った人もいると思いますので,各自,自分自身の研究内容や質疑応答をよく精査し,プレゼンテーションや研究内容に関する今後の課題を明確にしておくとよいでしょう.次の研究発表の機会にはさらに良い発表ができると確信しています.

これまで日々指導をしてくれた各グループの先輩たちに感謝しつつ,自分の研究に自信と誇りを持ち,より高いレベルの卒業論文完成を目指して引き続きがんばってください.

卒論発表会,おつかれさまでした!

第531回 オープンラボ2019

2019.02.07

2018年度も年度末が近づき,新年度に向けての準備を行う時期になりました.
今年度は,
3月7日(木)13:30-13:45に卒研テーマ説明会,
3月8日(金)10:30-15:00に毎年恒例の春のオープンラボ
を予定しています.そして,3月15日(金)10:00には新4年生が研究室に配属される予定です.

オープンラボの対象者は主に広島大学工学部3年生の研究室配属予定者ですが,それ以外の方々も参加可能です.生体システム論研究室に興味をお持ちの多くの方々の参加を歓迎します.

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オープンラボ2019概要

■見学:
日時:3月8日(金)10:30~12:00,  13:30~15:00
受付:A1棟5階エレベータホール 生体システム論研究室見学受付デスク

■質問・相談:
日時:3月8日(金)13:30~15:00
場所:A1棟5階 523室(辻教員室),513室(曽教員室)

■配属ガイダンス:
生体システム論研究室に配属された学生は,
3月15日(金) 10:00
に生体システム論ゼミ室(A1棟5階551室)に集合してください.

■生体システム論研究室が目指していること:
進化のプロセスを通じて自然界に育まれた生体には,現在の工学技術では真似できないような極めて巧みで高度な機能が備わっています.この優れた生体機能のメカニズムを電気電子情報工学の視点から解明することができれば,これまでにない斬新な工学システムの開発につながる可能性があります.生体システム論研究室では,生体機能の特徴を電気電子情報工学的に解析し,生体メカニズムにもとづく新しい医療機器,福祉機器,情報機器,産業機器などの開発に取り組んでいます.

■卒業研究:
4年生は筋電グループ,ME(メディカルエンジニアリング)グループ,感性ブレイングループ,ヒューマンモデリンググループの4つのグループのいずれかに所属し,大学院生の先輩たちとチームを組んで卒業研究に取り組みます.

(1) 筋電グループ:3~4名予定 <主担当:辻,曽>
(2) MEグループ:2名予定 <主担当:辻,曽>
(3) 感性ブレイングループ:1名予定 <主担当:曽,辻>
(4) ヒューマンモデリンググループ:3名予定 <主担当:栗田>

■アピールポイント:
いずれのグループも,研究室内だけでなく外部の研究者の方々ともチームを組んで研究を進めています.外部の研究協力者には,医学部や病院の先生方,他大学や国立・県立研究機関の研究者,医療機器メーカや自動車メーカ,電子機器メーカなどの企業研究者がおられ,電気電子・システム・情報に関する専門知識の習得に加えて,研究対象とする医療・福祉・生物・情報・機械などの分野の最新の技術や生の情報に接することができ,貴重な経験を積むことができます.
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第530回 2018年度論文発表会

2019.01.31

2019年もあっと言う間に1ヶ月が過ぎ,卒業・修了の時期が近づいてきました.
2018年度の卒業論文発表会は2月15日(金)に,修士論文発表会は2月27日(水)に,博士論文発表会は2月21日(木)にそれぞれ行われることが決定しました.

■卒業論文発表会:9名発表予定
場所:大会議室 (工学研究科事務棟2階)
日時:2月15日(金) 10:00〜11:30

■修士論文発表会:11名発表予定
場所:中会議室(A1-141)
日時:2月27日(水)  9:15〜12:00

■博士論文発表会(公聴会):2名発表予定
場所:中会議室(A1-141)
日時:2月21日(木) 13:00〜14:30

研究室メンバーはもちろん,研究室外の人も自由に聴講可能ですので,生体システム論研究室に興味のある方,論文発表会の雰囲気を知りたい方はぜひご参加ください.

発表準備を行う際には,
・研究の意義,目的
・従来研究とその問題点
・自分の研究のセールスポイント(独創性・新規性・有用性):どのような工夫を行ったのか
・研究結果:何ができたのか
・今後の課題
などについてよく整理し,簡潔に説明できるようまとめておきましょう.
また発表スライドを作成する際には,発表のストーリが分かりやすくかつ魅力的で説得力があるかどうか,グループゼミ等でよく確認しておくとよいでしょう.

学生生活の総決算にふさわしい内容の論文発表会となるよう,ラストスパートでがんばってください!

第529回 第67回血管弾性研究会

2019.01.25

2019年1月21日(月)に今年度最後の血管弾性研究会を開催しました.

血管弾性研究会は,2001年に広島大学大学院医歯薬保健学研究科 麻酔蘇生学教室の河本昌志先生と佐伯昇先生,日本光電工業の鵜川貞二さん,生体システム論研究室という3つのグループ間の医工連携/産学連携研究としてスタートしました.
血管の硬さ変化をリアルタイムで計測する技術を確立し,交感神経遮断術中の診断支援に応用しようという目的で,当初は半年に1回くらいのペースで研究会を行なっていました.その後,研究が進むにつれて徐々に開催頻度が上がり,最近は年に3~4回のペースで西条キャンパスにおいて研究会を開催しています.

この間,研究テーマもひろがり,現在は,自律神経活動モニタリング法や自動血圧計を利用した血管内皮機能評価法,痛み計測法の提案とfMRI研究,非観血血圧計測技術の開発,体表脈波計測技術と体調急変予測法の提案,高次脳機能評価法の開発など多くの研究テーマに取り組んでいます.
また,広島大学大学院医歯薬保健学研究科 心臓血管生理医学教室教授の吉栖正生先生,広島大学原爆放射線医科学研究所教授の東幸仁先生,広島大学病院手術部手術部 助教の中村隆治先生,デルタ工業株式会社取締役の藤田悦則さん,デルタ工業株式会社開発本部技術開発部 副部長の小倉由美さん,生体システム論研究室助教の曽 智先生,本研究室の卒業生で静岡大学学術院工学領域電気電子工学系列助教の平野陽豊先生をはじめとする多くの方々をメンバーに迎え,国や県からの研究助成を受けながら研究活動を続けています.従来の医工連携や産学連携の枠を超え,メンバー同士が助け合いながらチーム一丸となって独創的な医工連携研究に挑戦しています.

1月21日(月)の第67回血管弾性研究会は,長年にわたって本研究会を支えてくださった河本昌志先生の広島大学教授定年退職のお祝いを兼ねた会となりました.河本先生は広島大学医学部附属病院麻酔科研修医・助手,医学部附属病院講師,宮崎医科大学医学部助教授,広島大学医学部助教授を経て,2007年より広島大学大学院医歯薬保健学研究科教授(麻酔蘇生学)を務めておられ,本研究会の創設メンバーです.生体システム論研究室にとっては本格的な医学研究への扉を開いてくださった恩人で,河本先生との出会いがなければ,現在のように医学分野で研究成果をあげることは難しかったのではと思っています.河本先生,長い間,本当にありがとうございました!

当日は,M2の萩山直紀君,隅山慎君,B4の秋吉駿君,田淵元太君,医学部医学科B4の加藤秀範君が研究発表を行いました.また,研究会に先立ってランチパーティを開催し,河本先生とともに楽しい時間を過ごすことができました.パーティの準備を一手に引き受けてくれた野口友枝さん,ごくろうさまでした.

血管弾性研究会は,研究室の内外から支えてくださっている多くの共同研究者の方々のお陰で成立しています.すべての研究会メンバーに感謝しつつ,今後も研究会活動を通じて広島大学における産学連携・医工連携研究を推進していければと思います.

第528回 広島大学の名講義

2019.01.17

広島大学工学部,大学院工学研究科では,各学期の終了時に受講生に対して授業評価アンケートを実施しています.
2008年度後期から授業評価アンケートに「この講義を広島大学の名講義として推薦しますか」という項目が設けられ,回答結果から毎期上位10科目程度が『広島大学の名講義』として選出されウェブサイトで公表されています(ただし,演習や実習,受講者の少ない講義は除く).
工学部:http://hiroshima-u.jp/eng/faculty/f_education/f_lecture
大学院工学研究科:http://hiroshima-u.jp/eng/graduateschool/g_lecture

先日,2017年度後期と2018年度前期のアンケート結果が公表され,「サイバネティクス工学特論」と「生体電気工学」が「広島大学の名講義」として選出されました.「サイバネティクス工学特論」は工学研究科で第1位,「生体電気工学」は工学部で第3位でした.

以下に過去の受賞歴をまとめておきます.
今後も研究や学問に対するモチベーションを高めるような講義を目指していければと思います.

■広島大学の名講義(工学部)

2009年度前期:回路理論II(辻 敏夫)
(2010年度以降,「回路理論II」は担当者変更)
2010年度前期:人間工学(辻 敏夫)
(2011年度以降,「人間工学」は「生体システム工学」に名称変更)
2011年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
2012年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
(2013年度前期の「生体システム工学」は開講せず)
2014年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
2015年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
2016年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
(2017年度以降,「生体システム工学」は「生体電気工学」に名称変更)
2018年度前期:生体電気工学(辻 敏夫)

■広島大学の名講義(工学研究科)

2008年後期:複雑システム応用特論I(辻 敏夫)
2009年後期:複雑システム応用特論I(辻 敏夫)
(2009年度から隔年開講に移行,2011年度から「サイバネティクス工学特論」に名称変更)
2011年度後期:サイバネティクス工学特論(辻 敏夫)
2013年度後期:サイバネティクス工学特論(辻 敏夫)
2015年度後期:サイバネティクス工学特論(辻 敏夫)
2017年度後期:サイバネティクス工学特論(辻 敏夫)

第527回 2019年,今年もよろしくお願いします!

2019.01.08

今日から2019年の全体ゼミを開始しました.今年も例年通り2月末まで,博士論文,修士論文,卒業論文の作成と論文発表会が予定されており,1年でもっとも忙しい時期を迎えます.今年は,新年早々,インフルエンザが流行の兆しを見せています.各自,体調には十分に気をつけながら,余裕をもったスケジュールで論文作成や発表準備を進めていくとよいでしょう.国際的な学術雑誌に掲載されるような独創性にあふれた研究論文の完成を目指して,ラストスパートでがんばってください!

昨年末から為替や株価が乱高下を繰り返しており2019年も激動の一年になりそうですが,生体システム論研究室では引き続き高いレベルの研究活動を継続していければと思います.

本年もどうぞよろしくお願いします!

第526回 Happy Xmas 2018

2018.12.21

12月20日に第27回全体ゼミ,21日に大掃除と忘年会を行い,2018年の研究室行事は終了しました.大掃除のとりまとめを担当してくれたM1の棟安君,島田君,忘年会の幹事を務めてくれた同じくM1の浜崎君,松村君,ごくろうさまでした!

2018年は西日本豪雨の影響もありいろいろとたいへんな一年でしたが,幸いなことに研究室としては研究成果に恵まれた良い一年となりました.

以下に2018年の生体システム論研究室の研究業績をまとめておきます.

国際学術雑誌論文: 14編(すべてSCI論文,掲載決定を含む)
国際会議論文: 13編
国内学会発表: 24件
解説: 2編
著書(英文,分担執筆,book chapter):1編
受賞: 5件
招待講演: 6件
記事: 4件
展示会: 2件
特許: 出願2件,登録1件

今年はScientific Reports誌に3編の論文が掲載されるなど,工学だけでなく医学や生物学といった学際領域での連携研究が進展した一年となりました.

このような研究成果をあげることができたのは,研究室スタッフ,学生諸君,多くの共同研究者・研究協力者の皆様をはじめ,本研究室を支えてくださったすべての人たちのおかげです.ここに改めて御礼申し上げます.
来年も研究室メンバーにとって,また本研究室に関わってくださっているすべてのみなさんにとって素晴らしい一年になりますように.

2019年もどうぞよろしくお願いします.
We wish you a very merry Christmas and happy holidays!

第525回 特許情報

2018.12.13

特許とは「発明」を保護するための制度で,国が発明をした者に対して特許権という独占権を与えることでその発明を保護すること,さらに出願された発明の技術内容を公開して利用を促進することで産業全体の発展に寄与することを目的としています.

生体システム論研究室では,2000年ころから特許出願を開始しました.特許権を取得するためには,特許庁に特許出願をし,特許査定されることが必要です.特許査定されると,出願人がその発明についての特許権を取得し,原則として出願日から20年間,当該発明の利用を独占することができます.

今回,ホームページ担当の古居 彬君と一緒に,これまでに生体システム論研究室から出願した特許情報を整理し,最新の状態に更新しました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications/patents

2018年12月12日時点での特許関連件数は以下の通りです.

特許出願:56件(国内46件,国際10件)
取得特許:33件(国内25件,国際 8件)

特許の対象となる「発明」とは,「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう」と特許法2条1項に定義されています.今後も「高度な技術的思想の創作」につながるような研究を進めていければと思っています.

第524回 研究倫理審査委員会承認済み研究

2018.12.04

広島大学では,人を対象に行われる研究がヘルシンキ宣言の主旨に則って実施されるよう,「医の倫理に関する規則」に基づき以下の5つの倫理審査委員会を設置しています.
https://home.hiroshima-u.ac.jp/gakujutu/rinri2/

・ヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会
・疫学研究倫理審査委員会
・遺伝子治療臨床研究審査委員会
・ヒトES細胞研究倫理審査委員会
・臨床研究倫理審査委員会
・ヒト幹細胞臨床研究倫理審査委員会

生体システム論研究室では,すべての「人を対象とする医学系研究」に関して,広島大学疫学研究倫理審査委員会の承認のもと研究を進めています.

現在の疫学研究倫理審査委員会承認済み研究課題は以下の通りです.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/about#research-approved-by-the-ethics_committee

もちろん,広島大学以外の共同研究者が所属する機関でも倫理審査委員会の承認を受けて研究を進めています.

今後も,広島大学医の倫理に関する規則
https://home.hiroshima-u.ac.jp/gakujutu/rinri2/kisoku/00_irin_kisoku20180327.pdf
広島大学「人を対象とする医学系研究」に関する規則
https://home.hiroshima-u.ac.jp/gakujutu/rinri2/kisoku/02_0_hito_kisoku20180327.pdf
を遵守し,「人を対象とする医学系研究」を推進して行ければと思います.

第523回 インパクトファクター情報

2018.11.29

インパクトファクター(impact factor, IF)とは学術雑誌の影響度を評価する際に用いられる指標で,「ある1年間においてその雑誌に掲載された過去2年間の論文が平均して何回引用されたか」を示す尺度です.ただし,対象とする学術雑誌や引用回数は,トムソン・ロイターの科学部門であるサイエンティフィック(Scientific)により提供されている学術データベース「Web of Science」に掲載されているものに限られますので,日本語の雑誌にはインパクトファクターは付与されません.分野が異なる学術雑誌を一概に比較することはできませんが,同じ分野であればインパクトファクターの高い雑誌ほど影響度が高いということになります.なお,インパクトファクターが付与された論文誌に掲載された論文はSCI論文と呼ばれ,IF=1以上であればある程度読まれている雑誌,IF=3以上はかなり読まれている雑誌,IF=5以上は影響力の大きい雑誌と言われているようです.

今回,ホームページ担当の古居君と一緒に,これまでに生体システム論研究室から発表した学術雑誌掲載論文にインパクトファクター情報を追記しました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications/international-journal-papers

インパクトファクター情報は,その論文が出版された時点,あるいは掲載決定となった時点での値を掲載しました.
研究室ホームページ画面の右上に配置している検索窓を使って,”IF=”で検索するとインパクトファクターが付与された雑誌に掲載された全論文を閲覧できます.また,例えば”IF=, Soh”で検索すると曽先生のIF付き全論文リストが表示されますし,”IF=i”でIF=i点台の雑誌に掲載された論文を探すこともできます.

■IF付き全論文リスト:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/?s=IF%3D
■曽先生のIF付き全論文リスト:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/?s=IF%3D%2C+Soh
■IF=3点台の雑誌に掲載された論文リスト:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/?s=IF%3D3

以下,研究室ホームページに掲載しているSCI論文のうち,IFが高い上位10論文を調べてみました.

第1位
Endothelial Function Assessed by Automatic Measurement of Enclosed Zone Flow-mediated Vasodilation Using an Oscillometric Method Is an Independent Predictor of Cardiovascular Events
Haruka Morimoto, Masato Kajikawa, Nozomu Oda, Naomi Idei, Harutoyo Hirano, Eisuke Hida, Tatsuya Maruhashi, Yumiko Iwamoto, Shinji Kishimoto, Shogo Matsui, Yoshiki Aibara, Takayuki Hidaka, Yasuki Kihara, Kazuaki Chayama, Chikara Goto, Kensuke Noma, Ayumu Nakashima, Teiji Ukawa, Toshio Tsuji, and Yukihito Higashi
Journal of the American Heart Association, Volume: 5, Issue: 12, doi: 10.1161/JAHA.116.004385, DEC 2016 (SCI, IF=5.117)

第2位
Brain Activation during Manipulation of the Myoelectric Prosthetic Hand: A Functional Magnetic Resonance Imaging Study
Masaharu Maruishi, Yoshiyuki Takana, Hiroyuki Muranaka, Toshio Tsuji, Yoshiaki Ozawa, Satoshi Imaizumi, Makoto Miyatani, and Junichiro Kawahara
NeuroImage, Vol.21, No.4, pp. 1604-1611, 2004 (SCI, IF=4.869).

第3位
A Recurrent Probabilistic Neural Network with Dimensionality Reduction Based on Time-series Discriminant Component Analysis
Hideaki Hayashi, Taro Shibanoki, Keisuke Shima, Yuichi Kurita, and Toshio Tsuji
IEEE Transactions on Neural Networks and Learning Systems , Vol. 26, No.12, pp. 3021-3033, DOI: 10.1109/TNNLS.2015.2400448, 2015 (SCI, IF=4.291).

第4位(3論文)
Quantitative Evaluation of Pain during Electrocutaneous Stimulation using a Log-Linearized Peripheral Arterial Viscoelastic Model
Hiroki Matsubara, Hiroki Hirano, Harutoyo Hirano, Zu Soh, Ryuji Nakamura, Noboru Saeki, Masashi Kawamoto, Masao Yoshizumi, Atsuo Yoshino, Takafumi Sasaoka, Shigeto Yamawaki, and Toshio Tsuji
Scientific Reports, volume 8, Article number: 3091, doi:10.1038/s41598-018-21223-11, Published online: 15 February 2018 (SCI, IF= 4.259).

Assessment of Lower-limb Vascular Endothelial Function Based on Enclosed Zone Flow-mediated Dilation
Harutoyo Hirano, Renjo Takama, Ryo Matsumoto, Hiroshi Tanaka, Hiroki Hirano, Zu Soh, Teiji Ukawa, Tsuneo Takayanagi, Haruka Morimoto, Ryuji Nakamura, Noboru Saeki, Haruki Hashimoto, Shogo Matsui, Shinji Kishimoto, Nozomu Oda, Masato Kajikawa, Tatsuya Maruhashi, Masashi
Kawamoto, Masao Yoshizumi, Yukihito Higashi, and Toshio Tsuji
Scientific Reports, volume 8, Article number: 9263, doi:10.1038/s41598-018-27392-3, Published online: 18 June 2018 (SCI, IF= 4.259).

A computational model of internal representations of chemical gradients in environments for chemotaxis of Caenorhabditis elegans
Zu Soh, Kazuma Sakamoto , Michiyo Suzuki , Yuichi Iino and Toshio Tsuji
Scientific Reports, volume 8, Article number: 17190, doi:10.1038/s41598-018-35157-1, Published online: 21 November 2018. (SCI, IF= 4.259)

第7位
Predicting ischemic stroke after carotid artery stenting based on proximal calcification and the jellyfish sign
Nobuhiko Ichinose, Seiji Hama, Toshio Tsuji, Zu Soh, Hideaki Hayashi, Yoshihiro Kiura, Shigeyuki Sakamoto, Takahito Okazaki, Daizo Ishii, Katsuhiro Shinagawa, and Kaoru Kurisu
Journal of Neurosurgery, Vol. 128, No. 5, Pages 1280-1288, May 2018, Published online July 7, 2017; DOI: 10.3171/2017.1.JNS162379. (SCI, IF=4.059)

第8位
A novel noninvasive and simple method for assessment of endothelial function: Enclosed zone flow-mediated vasodilation (ezFMD) using an oscillation amplitude measurement
Naomi Idei, Teiji Ukawa, Masato Kajikawa, Yumiko Iwamoto, Noritaka Fujimura, Tatsuya Maruhashi, Shinsuke Mikami, Takeshi Matsumoto, Yasuki Kihara, Kazuaki Chayama, Kensuke Noma, Ayumu Nakashima, Tsuneo Takayanagi, Haruka Morimoto, Toshio Tsuji, and Yukihito Higashi
Atherosclerosis, Volume 229, Issue 2, pp. 324-330, August 2013 (SCI, IF=3.971).

第9位
Quantitative Evaluation of Human Finger Tapping Movements Through Magnetic Measurements
Keisuke Shima, Toshio Tsuji, Akihiko Kandori, Masaru Yokoe, and Saburo Sakoda
IEEE/ASME Transactions on Mechatronics, DOI: 10.1109/TMECH.2018.2881002, Date of Publication: 12 November 2018. (Early Access, SCI, IF=3.936)

第10位
Surgical Grasping Forceps with Enhanced Sensorimotor Capability via the Stochastic Resonance Effect
Yuichi Kurita, Yamato Sueda, Takaaki Ishikawa, Minoru Hattori, Hiroyuki Sawada, Hiroyuki Egi, Hideki Ohdan, Jun Ueda, and Toshio Tsuji
IEEE/ASME Transactions on Mechatronics, Volume: 21, Issue: 6, pp. 2624 – 2634, DOI: 10.1109/TMECH.2016.2591591, Dec. 2016 (SCI, IF=3.851)

今後も,高インパクトファクターの雑誌に掲載されるような質の高い研究を目指していければと思います.

第522回 卒業アルバム用写真撮影

2018.11.22

11月9日(金)に,卒業アルバムに掲載される写真の撮影が生体システム論研究室内で行われました.

2019年3月発行予定の広島大学卒業アルバムは,昨年度までとレイアウトが大きく変更され,研究室紹介や研究室の歴史,卒業生へのメッセージ,研究室の集合写真,教員個人写真,研究風景などが掲載される予定です.

卒業の季節が近づいてきたことを感じさせる撮影会でした.幹事を務めてくれたB4の浜田雅人君,ごくろうさまでした!

第521回 2018年度修士論文中間発表会

2018.11.15

11月6日(火)にシステムサイバネティクス専攻の修士論文中間発表会が行われ,本研究室からは11名のM2が研究発表を行いました.

全員,魅力的な研究発表で,非常に充実した修論中間発表会だったと思います. 全体ゼミでの発表練習から本番までわずか4日間しかありませんでしたが,発表内容が大きく改善した人もいて,修論全体のストーリの整理という意味でも有意義な中間発表会でした.また,質疑応答に関しても的確な回答が行えており,堂々とした発表態度もよかったと思います.

研究の進捗状況はそれぞれで異なりますが,今回の予稿・発表スライドの作成作業を通じて自分の修論の完成形をはっきりイメージすることができたのではと思います.今後は,修士論文の早期完成を目指して,以下の点を明確にするとよいでしょう.

(1) 新規性・独創性を明確にし,従来研究との差異を強調するような工夫を強化する
(2) 論文のストーリを決定し,必要に応じて従来研究のサーベイを追加する
(3) 実験やシミュレーションを追加して研究の有用性をさらに明確にし,従来研究との比較結果を示す
(4) 残された課題を箇条書きにし,具体的に解決策を検討する

早いもので今年も残すところあと50日を切りました.体調には十分に気をつけながら,ラストスパートでがんばってください.

修論中間発表会,おつかれさまでした!

第520回 JPComp2018

2018.11.02

米国電気電子学会 (Institute of Electrical and Electronic Engineers, IEEE) の医療・生理部会 (Engineering in Medicine and Biology Society, EMBS) は世界97か国から1万人以上のIEEE会員が所属する世界最大の医工学会です.
https://www.embs.org/

その日本支部であるIEEE EMBS Japan Chapterでは,IEEE EMBSの年次大会であるInternational Engineering in Medicine and Biology Conference (EMBC)に参加する若手会員を対象とした論文コンペティション(JPComp)を行っています.
JPCompは,その年のEMBCに投稿した論文(4ページ以上のフルペーパー)がそのまま審査対象となり,受賞者には賞状と賞金が授与されます.
https://www.ieee-jp.org/section/tokyo/chapter/EMB-18/index.htm

2018年7月にハワイで開催されたIEEE EMBC2018で発表したD1の古居 彬君の論文が今年度のJPComp2018に選ばれました.おめでとうございます!!

IEEE EMBS Japan Chapter Young Researcher Award (2018)
An EMG Pattern Classification Method Based on a Mixture of Variance Distribution Models
古居 彬
Proceedings of 40th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society (EMBC’18), pp. 5216-5219
受賞URL: https://www.ieee-jp.org/section/tokyo/chapter/EMB-18/comp.htm

なお,生体システム論研究室ではこれまでに以下の3名がJPCompを受賞しています.

卜 楠
IEEE EMBS Japan Chapter Young Researcher Award (2005)
島 圭介
IEEE EMBS Japan Chapter Young Researcher Award (2009)
平野 博大
IEEE EMBS Japan Chapter Young Researcher Award (2013)

また2012年の受賞者である佐野佑子さん(日立製作所中央研究所)は本研究室の共同研究者で,受賞論文は共同研究の研究成果です.

JPCompの受賞は,日本の医工学研究分野において有望な若手研究者と認定されたことを意味しており,たいへん名誉なことです.
今後もJPCompをするような若手研究者を本研究室から輩出していければと思います.

第519回 第59回日本脈管学会総会

2018.10.26

2018年10月25日~27日に広島市で開催された第59回日本脈管学会総会に参加しました.
http://www.med-gakkai.org/jca2018/

第59回日本脈管学会総会の会長は,生体システム論研究室MEグループの共同研究者になっていただいている広島大学大学院医歯薬保健学研究科心臓血管生理医学研究室教授の吉栖正生先生で,学会総会は広島駅の北側,通称「エキキタ」にあるホテルグランヴィア広島で開催されました.
当日は,血管外科,循環器内科,放射線科,脳神経外科などの臨床教室,脈管研究に携わる基礎・社会医学系教室の専門家を中心に,脈管学についての活発な議論が展開されました.

生体システム論研究室からは以下の3件の講演を行いました.藤田悦則さん(デルタ工業㈱,広島大学心臓血管生理医学)は本研究室MEグループの共同研究者で,平野陽豊先生(静岡大学学術院工学領域電気電子工学系列)は本研究室の卒業生です.

■教育講演:
血管粘弾性インデックスに基づく医工連携/産学連携研究の展開
辻  敏夫
脈管学, Vol.58, Supplement(第59回日本脈管学会総会予稿集), p.S86, 2018.

■一般講演:
背部体表脈波音波を用いた疑似心音と疑似呼吸波形の再生
藤田悦則, 小倉由美, 前田慎一郎, 中島可南子, 金子成彦, 平野陽豊, 萩山直紀, 三戸景永, 曽智, 中村隆治, 佐伯昇, 河本昌志, 辻敏夫, 吉栖正生
脈管学, Vol.58, Supplement(第59回日本脈管学会総会予稿集), p. S197, 2018.

■JCAA選考発表:
椅子型体表脈波計測システムを用いた心拍数と呼吸数の無拘束計測
平野陽豊,萩山直紀,三戸景永,曽智,藤田悦則,小倉由美,内川竜一,金子成彦,神谷諭史,中村隆治,佐伯昇,河本昌志,吉栖正生,辻敏夫
脈管学, Vol.58, Supplement(第59回日本脈管学会総会予稿集), p. S131, 2018.

平野陽豊先生は上記の発表で,「Japanese College of Angiology Award (JCAA) 優秀賞」を受賞しました.おめでとうございます!

また,本研究室筋電グループの共同研究者の久米伸治先生(広島大学病院 診療支援部画像診断部門)の講演も行われました.

■教育講演:血管エコー検査
可動性プラークの新しいサイン:Jellyfish sign
久米 伸治

本研究室の医学・工学の連携に関わる研究に,日本脈管学会のような医学分野の学会から注目していただいたことは非常に光栄なことです.今後も,医工連携/産学連携研究を積極的に展開していければと思います.

第518回 2018年度広島大学オープンキャンパス開催報告
(その2)

2018.10.18

先週に続いてオープンキャンパス2018の総括(2日目)です.2日目のデモも好評でした!

今年度のオープンキャンパスは大きなトラブルもなく,全体に非常によくオーガナイズされていました.西日本豪雨災害の影響が残っていたにもかかわらず多くの見学者が訪れてくださり,非常によかったと思います.ただ,デモに関してはいくつかのトラブルや説明が足りない点,改善が必要な点などもあったのではと思います.次回以降の見学対応等につなげていけるよう,各グループで今後の課題や要改善点について検討しておくとよいでしょう.

最後に全体の取りまとめをしてくれた古居君,各グループリーダーのみなさん,そして真摯に取り組んでくれた各グループのメンバーの皆さんに感謝します.2日間のオープンキャンパス,おつかれさまでした!

■オープンキャンパス第2日目

古居です.オープンキャンパス2日目お疲れ様でした.
本日はヒューマンモデリンググループとMEグループがデモを行いました.昨日と比べてほぼ半数の来客数でしたが,その分,より丁寧に対応できていたのではないかと思います.また,どちらのグループにおいても高い得票率となり,しっかりとグループのコンセプトが伝わった証だと思います.

デモ担当者,案内係のみなさん,2日目もありがとうございました.
各グループで良かった点や改善すべき点が見えたと思うので,今後の研究室公開でもよい評価が得られるよう努めていきましょう!
以下,本日のアンケート結果です.
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来客数:36名(内アンケート協力者36名)

得票率(得票数/見学者数)
ヒューマン:32/36 = 88.9%
ME    :33/36 = 91.7%

【自由コメント欄にいただいたご意見・感想】
– 面白そうだった.入りたい.
– 体験もできて非常に面白かった.研究室の雰囲気も明るくてとても興味がわいた.
– 前に手術で使った血管剛性計のしくみを教えていただき,VRを体験したり,義手を実際に見るのはとても勉強になりました!すごく面白かったです!
– 医療機器は障がい者や不自由な人にだけでなくて,健常者の人のサポートもできていておもしろかったです.
– 福祉の研究おもしろそう.
– 面白かったです.
– 楽しく説明されていて印象が良かったです.
– 研究内容をとても分かりやすく説明していただけて興味深かったです.ありがとうございました.
– 医療への応用について,将来的にさらに進化させるとよいと思いました.
– VRを使ってゲーム感覚でショベルカーの使い方を学べるのは画期的だと思った.
– 医療分野などの研究これからも頑張ってください.
– 工学が医療に活用されているとよくわかった.
– 研究頑張ってください.
– ロボットが人のためになっていて,研究していてやりがいがありそうだと思いました.
– 自分でデモを体験できるので,非常に面白かった.
– 何年後かが楽しみです.ありがとうございました.
– デモをしていて分かりやすかった.
– 研究テーマが詳細にわかりました.
– デモを見て,面白いなと思う分野が増えていい経験になりました.
– 今後の医学の発展のための研究をしているのだと思って,頑張ってほしいです.
– 廊下で福祉分野のお話を聞かせていただきました.障害(車いす,全介助)の息子がいるので,とても興味深く見せていただきました.
– 今後に生かされる研究ばかりで,とても見ていて楽しかったです.紹介された中で新しく知ったことがあったので,知見を少し広げられてよかったです.
– 筋電義手に興味がありこの研究室に来たが,他のテーマも面白くて興味がわいた.
– 人工筋を実際に使って動作させてみたいと思った.血管の硬さで痛みがわかることがすごいと思った.感覚を目に見えるようにできるのはすごいと思う.
– 大変興味がわきました.面白かったです.
– 重機の操作が難しかったです.
– VRの体験が初めてで非常に興味深かったです.あと,工学部が医療関係にたずさわっているなども驚きそれもまた興味深かったです.
– 医療と工学がうまく相互的に連携,働きあい,研究により,新しい機器を発明していることがすごく,自分でも発明したいと思った.
– 医学や企業との連携など面白そうだと思った.
– 人工的な筋肉が素晴らしかったです.

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各グループ・係の議事録は以下の通りです.
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グループ名:ヒューマンモデリング(部屋番号:A1-511)
デモ内容1:ヒューマンモデリングとその応用の紹介
説明者:静野
場 所:A1-511-2
デモ内容2:人工筋,アシストウェアを使ったデモ
実演者:浜田,南方
説明者:浜田,南方
場 所:A1-511-2
デモ内容3:HMDを用いたVR技術の紹介
実演者:関塚
説明者:関塚
場 所:A1-511-1

質問内容:
Q1.タイミングの決定はどのように行っているのか.
A1.どのような動きのアシストを行うかによりますが,センサやスイッチを用いてアシストを発揮してほしいタイミングを見極めて,そのタイミングでアシストを行っています.
Q2.コンプレッサ以外で人工筋を動かせるのか.
A2.小さなエアタンクで代用することが出来ます.
Q3. ショベルシミュレータにおいてコントローラーが振動しているのはなぜか.
A3. ショベルのバケットと他の物体との接触量を基に計算した各リンクにかかるトルクを振動に変換して提示しています.

感想:
最初は高校生にとって分かりやすく研究の説明をするのがとても難しかったが,何度も説明しているうちに高校生の様子をみて言い方を変えたり例を挙げたりして工夫することで,分かりやすい説明が出来るようになったと思う.また,保護者の方も興味を持っていただけたのでうれしかった.人はあまり多くなかったが,その分デモをゆっくり体験してもらえてよかったと思う.今後は人が増えても対応できるようにデモに使う装置を複数用意したい.

今後の課題:
VRのデモの画面を大きいディスプレイに投影する.
もう少し簡単に装着できる人工筋デモのキットが有用.
人工筋用のコンプレッサーを用意しておく.
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グループ名:メディカルエンジニアリング(部屋番号:A1-511-3)
デモ内容1:体表脈波センサによる心音抽出
実演者:萩山
説明者:萩山・三戸
場 所:A1-511-3
デモ内容2:ヒトのリアルタイム血管剛性計測
実演者:隅山
説明者:萩山・三戸
場 所:A1-511-3

質問内容:
Q1.血管剛性の平均的な値はいくつか.
A1.血管剛性は個人毎に未知数があるため,平均的な値は分かりません.
個人間で比較するために,更なる改良を行なっていきます.
Q2.何故この学部(第二類)を選んだのですか.
A2.他の学部と比べて選択の幅が広いと感じたためです.
Q3.研究室生活では夜遅い場合もあるのでしょうか.
A3.基本的に自身でスケジュールを決めるため,強制的に遅くまでやる人はいません.生活スタイルに応じて大学にいる時間を調整できます.

感想:
去年の体験型のデモがないという反省から参加者の血管剛性を計測しました.また,電磁誘導センサや指タップ装置など今までの研究成果を展示することで,より研究に対して興味を持ってもらえたと思います.
一方で,血管剛性のデモでは失敗することが多く,ガムパッチンでは刺激が小さかったことが原因かもしれません.来年のデモではより安定して血管剛性を反応させる(ホラー映像など)を検討したいと思います.

今後の課題:
・血管剛性デモの改良
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統括・案内係2日目

気付いた点と注意事項:
◇受付に来客者が来られたら,すぐに研究室の廊下の方に案内した方が良い.
・受付付近は暑いので,研究室の廊下で人数調整した方がよい.
・デモが埋まっている場合は,廊下にてポスターを使って簡単な説明を行った.
◇エレベータ側の反対側からも来客者が来られる.
・常時,人を置く必要はないが混乱させないように注意しておく必要はある.
◇昼休み中にも3~4組ほど来客があった.
・午後の開始時刻を伝えるついでに,パンフレットも渡しておくとよい.
◇昨日デモだったグループ(特に筋電)について興味を持たれている人がいた.
・義手の実物を交えて,簡単に説明を行った.
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第517回 2018年度広島大学オープンキャンパス開催報告
(その1)

2018.10.11

8月21日(火),22日(水)の2日間,広島大学オープンキャンパス2018が開催されました.
https://www.hiroshima-u.ac.jp/oc

生体システム論研究室のオープンラボは,1日目を筋電グループと感性ブレイングループ,2日目をヒューマンモデリンググループとMEグループが担当し,研究室全体で見学対応にあたりました.今年は西日本豪雨災害の影響で来場者数の減少が懸念されていましたが,2日間で100名以上の見学者があり,活気に満ちたオープンキャンパスになりました.各研究グループのデモはグループリーダーを中心によくオーガナイズされており,非常に良かったと思います.

以下は,D1の古居 彬君がとりまとめをしてくれたオープンキャンパス報告です.今年もアンケートには良いコメントが多数寄せられており,よかったです.関係者のみなさん,ごくろうさまでした!
(2日目分は次週,掲載します.)

■オープンキャンパス第1日目
古居です.オープンキャンパス1日目お疲れ様でした.
本日は筋電グループと感性ブレイングループがデモを行いました.今年の来客者は70名と,昨年に引き続き非常に多くの方が来られました.全てのデモ,研究紹介に対してポジティブな感想を頂くことができたので,しっかりと本研究室の魅力を伝えられたのではないかと思います.
デモ担当者,案内係のみなさんありがとうございました.明日担当の方は,最後に記載している本日の注意事項を確認しておいてください.

以下,本日のアンケート結果です.
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来客数:70名(内アンケート協力者65名)
得票率(得票数/見学者数)
筋電    :56/62 = 90.3%
感性ブレイン:51/60 = 85.0%
(時間の都合上片方のグループのみ見学された方がいた)

【自由コメント欄にいただいたご意見・感想】
– ゼブラフィッシュで人間の感情を研究するとは知りませんでした.
– 工学Ⅱ類がどんな勉強をしているのかは事前に調べていたのですが,研究については無知でした.なので興味半分で行きましたが,とても楽しく研究できそうで広大に行きたい気持ちが強まりました.
– 腕がない人も腕があった時のように体が電気を発して義手がつくれることに感動しました.この研究がロボットに活かされていて面白かったです.
– 説明がとてもゆっくり丁寧で分かりやすかったです.個人的な質問にも答えてくださって助かりました.とてもキレイな研究室ですね.
– 最新技術を見れて良かったです.興味が湧きました.
– 5指義手の物を握る力を変えることができることはすごいことだと思った.実際に義手でもものを触った感触がわかるようになれば,手をなくした人でも生活しやすくなると思った.
– 将来性を感じました.
– 様々な研究があって面白かったです.
– 研究内容が非常に面白かったです.
– ただ物理とかの勉強をするだけじゃなくて,その知識を使っていろいろなものを作っていてとても楽しそうだと思いました.
– わかりやすい説明でよくわかり義手にとても興味をもちました.
– なにか人の役に立つような研究ができるのがいいなと思った.
– 義手と握手する体験ができてとても良かった.
– 自分もやってみたいと思いました.受験勉強頑張ります.
– 筋電信号がはっきりと確認することができ興味深かった.また握手をすることができ,貴重な経験となった.
– 筋電信号で手などが動くのはすごいと思った.将来性のある研究だと思った.
– 筋電を読み取るとどのような動きか分かるということが興味を持った.
– 編入学についてしっかり話をしてくれて嬉しかったです.
– 実際に体験させてもらえたことが嬉しかったです.違う学科の質問にも答えていただいて助かりました.
– 人と機械をつなげるインターフェースは興味がありました.面白かったです.研究室に入れたら入ってみたいと思います.
– 実用性があってこれからのことについて考えていると分かった.おもしろく説明してくださったので分かりやすかった.
– 義手がすごかった.
– ディスプレイなどを使い,見て理解できる部分が多く,わかりやすかった.
– 生体と工学がどのように関係しているのかが少し分かった.義手もすごいなあと思いました.
– 実際に機械を使っていて,面白かったし,説明がわかりやすかったです.
– 5指義手が本物の手のように動いていたのがすごかった.
– 魚の感情を推測できるのがすごいと思った.
– 医療機器とも関わりがあるんだなと思った.
– 3Dプリンタの義手はテレビなどでしか見たことがなかったが実際に見ることができてよかった.筋電マウスは初めて見た.とてもおもしろかった.
– 人からの電気によって義手を動かすことができるのは初めて知りました.
– 魚にも感情がありそうと分かり勉強になりました.
– 人の動きが画面上のデータとなって映されていくのがすごかったです.魚の感情を評価して人に応用するのはとても面白かったです.
– 義手が実際に動いているのを見たことがなかったので直接目で見てどう動くかが分かり良かったです.
– 人のために勉強をするのはおもしろいと思った.
– 面白かったです.進路を選ぶ参考になりました.
– 義手の研究がおもしろそうだった.
– 映像でみた義手がとても細かいこともできていたのですごいと思いました.
– 普段は感じることができない魚の感情を見ることができるのはおもしろかった.
– 筋電マウスを初めて見て,こんなこともできるのかと思いました.
– 研究が楽しそうだと思った.
– 人も魚も同じように機械を使って感情を読み取れることが意外で面白かった.
– 説明が丁寧で分かりやすかった.
– 研究室の雰囲気が分かったので参考にしたい.
– 具体的に研究内容や方法などを見ることができ,大変参考になりました.ありがとうございました.
– 義手は,これからの未来に本当に役立つなということが分かった.ヒトの血管剛性計測で車とかにいずれ活用できることが分かった.とても興味が湧いた.
– 筋電信号計測においてはすごく敏感に動くので,凄く驚いた.ヒトと魚の感性が似ているのを知れた.ヒトの電気を凄く敏感に測れるのは驚いた.
– どんな学部か全く分からなかったので今回見てすごく興味深く,楽しい学部だと感じさせられました.違う学部も志望していたけれど,この工学部第二類もとても良い勉強場所だと思いました.良ければ志望してみたいとも思いました.
– 未来の握手が体験できたので非常に良い.マウス動かすやつをやってみたい.売ってほしい.あの臭いやつ臭すぎた.
– 機械の使用用途はいっぱいあるなと思いました.義手やマツダとの研究などすごいと思いました.楽しかったです.
– 生物と機械と相対的な2つを融合することで,こうもおもしろく,実用的な技術ができるのかと思い,とても興味を持ちました.
– はじめての体験ができて非常に不思議に思った興味が持てた.
– 工学部でやっていることなどとても参考になりました!!
– 大学での研究を見ることができてよかった.
– 工学部について色々なことが聞けてよかった.
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各グループ・係の議事録は以下の通りです.
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グループ名:筋電グループ(部屋番号:A1-511)
デモ内容:五指義手,3Dプリンタ製義手,筋電マウス,VR訓練システム
説明者  :大西
実演者  :大西,飯島,南木

質問内容:
Q1.電極を貼る位置はどこでもいいのですか.
A1. はい.電極の位置を変えても筋電パターンを学習することは可能です.
Q2. 実際に腕が半分以上ない人でも動かすことは可能なのか.
A2. 肩などの筋電信号を計測し,手の動きと対応付けることによって義手を操作することは可能です.
Q3. 握力はどのくらいあるのですか.
A3. 数値で表すのは難しいのですがペットボトルを握って持つことはできます.
(また,実際に握手などで確かめてもらいました.)

感想:
最初のほうは緊張していて詰まってしまうことも多かったですが,大きな問題なく進めることができて,後半になるにつれて来ていただいたた方々の反応であったり,様子を見てわかりやすいように説明できたと思うので良かったと思います.高校1年生の方や保護者の方でも頷いたり驚いてくれたことも多々あったので研究室にかなり興味をもっていただけたと感じました.
反応としては義手や筋電マウスの実演の部分が最も興味を持ってくれたように実感しました.義手の操作が後半になると筋疲労からなのかうまくいかないことがあったので今後は時間があるときに学習をし直したりして実際の学習の説明などの追加も検討していき研究室の魅力を伝えていきたいと思います.

今後の課題:
トラブル対策をまとめる,デモ内容の検討
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グループ名:感性ブレイングループ(部屋番号: A1-511)
デモ内容:魚のリアルタイム情動評価 & 匂い提示時・痛み刺激提示時のリアルタイム血管剛性計測
説明者 :戸塚, 関本
実演者 :戸塚, 関本

質問内容:
◇研究内容に関して
Q1. 線虫には感性はあるんですか.
A1. 線虫自体の感性評価は行っていませんが放射線の影響についての研究を行っています.
Q2. ゼブラフィッシュ以外の種類の魚でも同じように計測できますか..
A2. できます.でもゼブラフィッシュがモデル生物であるのでこの研究室ではこの魚を採用しています.
Q3. 血管剛性は人間ドックで使われていますか?
A3. 使われていません.血圧計やプレチスモグラムは使われることもあります.
Q3. 運動した時の血管剛性の計測等のスポーツへの応用もあるのか.
A3. 血管剛性は動きながら計測することはできませんが、他のグループではスポーツへの応用も行っています.
Q4. 血管剛性はどの様な応用がありますか.
A4. ドライバーの血管剛性の計測からその人のストレスを軽減するような刺激を与えるなどの応用があります.
Q5. 水槽もこの研究室で作ったものですか.
A5. そうです.脳波計は購入したものですが、この計測システムは研究室で作ったものです.
◇大学生活などについて
Q1. 学部を選んだ理由について教えてください.
A1. パソコンが好きだからです.
Q2. 文理選択はどのように.
A2. 理系科目の方が好きだったからです.得意不得意だけで文理選択をしない方がいいと思います.
Q3. 英語は大学に入ってから必要ですか.
A3. あって困らないし、留学なども大学に入れば考えられるので勉強した方がいいと思います.
Q4. 物理が苦手ですか工学部でやっていけますか.
A4. 電気系に関しては受験を突破できる程度の力があれば大丈夫です.
Q5. TOEICの点数はどれくらい必要ですか.
A5. 600点あれば余裕だと思います.

感想:
沢山の人がうなずきながら聞いてくれて分かってくれていたと感じた.魚のデモに関してはどうしても画面の説明になってしまい、お客さんがデモに参加するのが難しいので今後工夫が必要であると思った.線虫やラットに関しても興味を持たれる方がいたので時間が許すのであればその説明もしてもいいのかなと思った.血管剛性のデモに関してはお客さんが参加し、実際に目の前で実演することが出来るのでウケはよさそうだった.痛み刺激を与えた時に上手く血管剛性がなかなか上がらなかったので刺激の方法などの検討が必要であると考えられる.
ガムは結構親御さんにウケが良かった.匂いは学生にウケが良かったと感じた.

今後の課題:
デモの改良(魚;見せ方.血管剛性:デモでの刺激方法)など.
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統括・案内係1日目

気付いた点と注意事項:
◇受付前で様子をうかがっている人や逆に勝手に入っていく人がいる.
– こちらから声をかけて案内することで安心してついてきてくれる.
◇時間が無いからデモではなく簡単な説明だけ聞きたい,という人がいた.
– 廊下でポスター等を使いながら研究室の全体についてざっくり説明した.
◇デモの時間が少し押し気味になっていた.
– 来客者の人数に合わせて研究紹介を短めにするなど,臨機応変に回転率を変える必要がある.
– デモ担当と案内係の間で声かけをしてしっかり連携が取れるように工夫する必要がある.
◇飲み物は好評.アンケートを書いてくれた人には必ず出すと良い.
– いりますか?と聞くと遠慮される.
– 70名の来客で2Lのアクエリアスが約3本無くなった.
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第516回 2018年度後期全体ゼミを開始しました

2018.10.05

7月25日の第16回全体ゼミ(2018年度前期最終回)からあっという間に約2カ月が過ぎ,10月4日から2018年度後期の全体ゼミを開始しました.
この間,オープンキャンパス,大学院入試,学会発表&論文投稿,各種研究会,インターンシップなどいろいろな行事がありましたが,みなさん,有意義な夏休みを過ごせましたでしょうか.
(オープンキャンパスや学会発表などの詳細については,来週以降に改めて報告できればと思います.)

大学院入試に関しては,7月の推薦入試と8月の一般入試の結果,博士課程後期に社会人2名,博士課程前期に4年生11名(他大学1名を含む)が合格しました.みなさん,おめでとうございます!

9月20日には2018年度広島大学秋季学位記授与式が広島大学サタケメモリアルホールで行われ,博士課程後期の山本征孝さんには博士(工学)の学位が授与されました.また,博士課程前期のAntonio VEGA RAMIREZ君には修士(工学)の学位が授与されました.2名とも研究室に残り,栗田先生のもとで研究活動を続けます.

一方,10月1日から新たに3名が研究室に加入しました.まず博士課程後期に高橋 秀暢さんと菊本正之さんが入学しました.高橋さんは広島国際大学保健医療学部医療技術学科に講師として勤務しながらMEグループで,菊本さんは株式会社東洋シートに所属しながらヒューマンモデリンググループで博士研究を開始します.
また,医学部医学科4年の加藤 秀範君が医学部必修科目「医学研究実習」で生体システム論研究室に滞在し,MEグループに所属して来年の1月下旬まで研究実習を行います.
新加入の人たちについては研究室全体でできるだけサポートしてあげたいと思いますので,みなさん,どうぞよろしくお願いします.

これから年末に向けて,修論中間発表会や各種学会・研究会での研究発表等,さまざまな行事が予定されています.
「広島大学生体システム論研究室ならでは」というようなオリジナリティに溢れた魅力的な研究成果を目指し,全員で協力しながら研究活動を継続してければと思います.

2018年度後期もどうぞよろしくお願いします!

第515回 2018年度前期全体ゼミ,終了しました

2018.07.26

卒論・修論中間発表会も無事に終わり,2018年度前期全体ゼミは終了しました.

今年は西日本豪雨災害が発生して1週間以上休講が続くなどかつて経験したことがない事態となりましたが,研究室一丸となって研究活動に取り組み,充実した研究をあげることができました.
7月末時点で,2018年に掲載または掲載決定した学術論文は9編(すべてSCI論文),国際会議発表も9件で,各グループとも活発に研究を進めることができたのではと思います.

国際学術雑誌2018:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications/international-journal-papers
国際会議2018:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications/international-conferences

また,2018年度の広島大学オープンキャンパスは8月21日(火),22日(水)に開催されることになりました.
http://hiroshima-u.jp/oc/tokusyoku/kougaku
https://www.hiroshima-u.ac.jp/oc/tokusyoku/kougaku/niruinaiyo

今年度も生体システム論研究室は4つの研究グループごとにデモンストレーションを用意し,私たちが取り組んでいる研究の一部をできるだけわかりやすく紹介する予定です.

場所:広島大学大学院工学研究科A1棟5階西ウィング
日程:
8月21日(火) 筋電グループ,感性ブレイングループ
8月22日(水) ヒューマンモデリンググループ,MEグループ
研究室へのアクセスは以下のページをご参照ください.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/access
https://www.hiroshima-u.ac.jp/access/higashihiroshima

本学工学部への入学を考えている高校生はもちろん,生体システム論研究室への入学を希望している大学院受験希望者,広島大学工学部第二類の1~3年生など,本研究室に興味を持ってくださっているすべての方々の参加を歓迎します.
当日は,研究室生活や研究内容に関する質問,進学相談なども受け付けます.

以下のページには,昨年度のオープンキャンパスの開催録を紹介しています.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/14480
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/14490
今年度も活気溢れるオープンキャンパスにできればと思います.多くの方々のご参加をお待ちしています.

このあと,9月末まで全体ゼミは夏休みに入ります.夏休み期間中は,各自の状況に合わせてそれぞれ有意義な時間過ごすとよいでしょう.
大学院博士課程前期後期入学試験を受験予定のみなさんは夏の誘惑に負けることなく,8月23日,24日の入試に向けてしっかりがんばってください!

ではみなさん,良い夏休みを!

第514回 卒論中間発表会2018

2018.07.18

7月4日,11日に2018年度生体システム論研究室卒論中間発表会を開催しました.

生体システム論研究室では,毎年7月に卒論中間発表会を行っています.4年生の卒論テーマが決まったのが4月で,実際に研究テーマに取り組み始めたのは5月頃からですので,7月前半での中間発表会は時期的にはかなり早い(無茶な?)設定ですが,4年生前期の研究活動のマイルストーンとしてこの時期に開催しており,8月の大学院一般入試受験者にとっては院試準備に向けてのひとつの区切りとなります.

今年度は,秋吉 駿君,飯島 直也君,大西 亮太君,岸下 健太君,関本 稜介君,田淵 元太君,浜田 雅人君,松下 虎弥太君,南方 麻友子さんの9名が発表してくれました.
全員,素晴らしい研究発表で,充実した中間発表会となりました.全力で研究に取り組んだ成果が研究結果はもちろん,発表態度や話し方にも目に見える形で表れており非常に感心しました!

新しいことに挑戦しわずかな期間でこれだけの成果を挙げることができるというのは,各自の能力がいかに高いかという事実を証明したことに他なりません.自信を持って今後も研究に取り組んでいくとよいでしょう.ただ,各グループの先輩たちの助けがなかったらこれだけの発表はできなかったのではと思います.指導をしてくれた先輩たちに感謝するとともに,今回の経験を次回の発表に活かせるよう引き続きがんばってください.

学部4年生から大学院にかけての数年間は,新しい知識を面白いように吸収できる特別な時期だと思います.研究を始めたばかりの4年生にとっては新しい知識だけでなく,ものごとを主導的に進めていくのに必要な実行力を身につける絶好の機会でもあります.何事も,より高いレベルを目指して積極的に行動していくとよいでしょう.
4年生のみなさん,中間発表,おつかれさまでした!

第513回 西日本豪雨災害

2018.07.12

2018年7月6日から8日にかけて西日本を襲った記録的な豪雨によって,広島県内の各地では土砂災害や河川の氾濫が相次いで発生し,多数の死者・行方不明者が出ています.

広島大学東広島キャンパスがある西条は,甚大な被害が生じた呉や熊野,矢野といった地域に比べると災害の影響は限定的でしたが,近隣の八本松や黒瀬,志和,本郷などでは大きな被害が発生しました.広大キャンパス内でも数か所の土砂崩れが起こっています.
https://www.hiroshima-u.ac.jp/torrentialrain_higai

山陽自動車道や国道2号線は通行止めや交通規制が敷かれており交通・物流が麻痺していますが,西条では電気や水道といったライフラインは被害が少なく,その他の問題も徐々に解決されつつあるようです.また山陽新幹線はすでに通常運行を行っています.

広島大学の講義は7月12日まですべて休講となりましたが,研究室内ではほぼ通常通りの活動を行っています.普段は雨が少なく温暖な瀬戸内海式気候に恵まれたこの地域ですが,近年では今回のような災害が発生するほど気候変動が激しくなっているようです.現在もダムやため池決壊に伴う土石流の発生や雷雨による土砂崩れなどが懸念されています.くれぐれも油断することなく,今後の経緯を見守りたいと思います.

今回の豪雨災害のニュースが全国的に報道され,多くの卒業生や共同研究者の皆様からお見舞いのメールをいただきました.ここに改めて御礼申し上げます.また,今回の災害の犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表するとともに,被害に遭われたすべての方々に対し心よりお見舞い申し上げます.

第512回 M2の就職活動

2018.07.04

6月1日は経団連が定めた採用選考活動の開始日(いわゆる「面接解禁日」)でしたが,2018年度の生体システム論研究室M2の就職活動は6月下旬に終了しました.

今年の就職活動は春頃(早いところでは昨秋)から始まりました.経団連の面接解禁日は6月1日ですが,最終面接前の事前審査やインターンシップ,また経団連に加入していない企業の採用面接はもっと早く始まります.今年のM2はしっかりと準備を進め,面接解禁後,早々と全員の進路が決定しました.以下が12名の進路です.

・博士課程後期進学:1名
・企業就職:11名
内々定先:NTT研究所,NTT東日本,トヨタ自動車,マツダ,中国電力,
ソニー(2名),島津製作所,ヤフー(2名),リクルート

自動車メーカーからIT企業までバラエティに富んだ就職先ですが,いずれも日本を代表する大企業です.素晴らしいと思います.M2のみなさん,おめでとうございます!

研究開発職を希望することが多い理系大学院生の就職活動において,最も評価される点は間違いなく大学における研究活動です.クラブやサークルでの課外活動やアルバイト経歴などはほとんど考慮されないと言ってよいでしょう.また,コミュニケーション能力は重視されますが,話の内容が論理的かつ魅力的でしっかりしていれば,たとえあがり症で少しくらい喋りが下手でも大きな問題ではありません.

最も重視される点は,
・大学,大学院時代に研究に真剣かつ自分の問題として能動的に取り組んだか,
・独創的で新規性のあるアイデアや研究を進めるうえでの工夫を発想することができるか,
・研究上の困難を自身の力で乗り越えるだけの情熱と強さを備えているか,
・研究内容をわかりやすく,おもしろく,元気よく,一生懸命に説明することができるか,
・魅力的な特徴や能力を備えているか
といった点でしょう.

来年度の面接解禁日は今年度の実情を考慮して早くなる可能性があると言われています.M1の皆さんも少しずつ準備を進めていくとよいでしょう.

第511回 エアコンクリーニング

2018.06.27

6月12~14日の3日間,研究室内のエアコンと換気扇のクリーニングを行いました.

2013年10月の広島大学大学院工学研究院建物リニューアルに伴う研究室の引っ越しから約5年が経過し,研究室内のエアコンや24時間換気扇の汚れが目立ってきました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10811

そこで,エアコンを新調したばかりのD1棟を除いてA1棟研究室内の天井埋め込み型エアコン20台と天井埋め込み型24時間換気扇20台のクリーニングを行いました.なんとなく各部屋の空気がリフレッシュされたような気がしますね.
今回のエアコンクリーニングは,作業スケジュール作成から業者の選定,当日の作業管理まで,すべて野口友枝さんが担当してくれました.たいへんだったと思いますが素晴らしいオーガナイズでした.ごくろうさまでした!!

生体システム論研究室では,整理整頓されたきれいな環境が優れた研究成果を生み出す一助となると考え,研究室内の環境改善に努めています.これからも研究環境のさらなる充実を目指し,より魅力的な研究室にしていければと思っています.

第510回 学会発表

2018.06.21

本研究室では学会での研究発表に積極的に取り組んでおり,国内外で開催される学術講演会において毎年30~40件の学会発表を行っています.

学会にはその分野の専門家や他大学の研究者が数多く参加しており,貴重な意見や最新の情報を得ることができます.
また,若手研究者や学生にとっては自分自身を成長させるための経験にもなり,外部の研究機関の研究者と知り合いになって自分の世界を拡げるチャンスでもあります.

先日,研究室のメンバーが以下の学会で研究発表を行いました.

・ 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2018 (ROBOMEC2018)
・ 第57回日本生体医工学会大会

ROBOMEC2018にはヒューマンモデリンググループのメンバーが,日本生体医工学会にはMEグループの吉村君が参加し,以下の8件の研究発表を行いました.

街歩き感の予測と可視化のための地面インタラクション情報計測
栗田 雄一, 飯倉 隆寛, 北 雄介, 中小路 久美代, 辻 敏夫
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018講演論文集, 1A1-I18, 小倉,2018.6.4-5.

指先振動計測に基づく触感テクスチャ感性の予測
深田 雅裕, 静野 大樹, 中原 昭, 鑓水 清隆, 高橋 雅人, 田中 由浩, 辻 敏夫, 栗田雄一
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018講演論文集, 1P1-K15 小倉,2018.6.4-5.

手先筋活動度コンプライアンスを用いた振戦方向予測
栗田 雄一, 村田 拓也, 櫻田 浩平, 辻 敏夫
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018講演論文集, 2A1-I08, 小倉,2018.6.4-5.

座席振動フィードバックを用いた油圧ショベル遠隔操作システム
伊藤 卓, 辻 敏夫, 栗田 雄一, 佐伯 誠司, 山﨑 洋一郎
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018講演論文集, 2A2-B03, 小倉,2018.6.4-5.

視界の制約が油圧ショベルの旋回ポインティング操作に与える影響
松村 一志, 伊藤 卓, 佐伯 誠司, 山﨑 洋一郎, 辻 敏夫, 栗田 雄一
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018講演論文集, 2A2-B04, 小倉,2018.6.4-5.

空気圧人工筋を用いたキック支援ソフトエグゾスケルトンスーツ
石橋 侑也, 小川 和徳, 辻 敏夫, 栗田 雄一
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018講演論文集, 2P2-G08, 小倉,2018.6.4-5.

力刺激の運動タイミング提示への有用性に関する考察 -視覚,音,振動刺激との比較-
迫田 航, 小川 和徳, 辻 敏夫, 栗田 雄一
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018講演論文集, 2P2-G07, 小倉,2018.6.4-5.

確率ニューラルネットによる脳卒中患者の気分障害と認知・身体機能の関係解析
吉村和真,濱聖司,曽智,平野陽豊,萩山直紀,柳川亜紀子,下永皓司,栗栖薫,辻敏夫
第57回日本生体医工学学会大会プログラム・抄録集 Vol.57,
Psychiatry&Welfare, 01-5-4-2, p.193, 2018年6月

発表者のみなさん,おつかれさまでした!
なお,来年度のROBOMEC2019は広島国際会議場で開催される予定です.発表希望者は準備を進めておくとよいでしょう.

第509回 第二類講座対抗駅伝2018

2018.06.13

第二類講座対抗駅伝が6月2日(土)に行われました.第二類講座対抗駅伝は,約50年前から行われている研究室対抗駅伝です.生体システム論研究室は2000年代後半頃に第一期黄金期を迎え.2005年,2006年は2年連続優勝を飾っています.

■2005 – 2011:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10520
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10558
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10598
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10639
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10679
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10711
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10738
(HP開設直前の2004年も全36チーム中2位,16位でした.)

その後はやや低迷していましたが,昨年度は見事に第3位に入賞しました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10918

今年度も生体システム論研究室から有志による選抜チーム「BSYS」が出場し,全18チーム中第3位という見事な成績を収めました.特に1区のアントニオ君と4区の飯島君が区間2位,3区の関本君,5区の岸下(優) 君,7区の戸塚君が区間3位を獲得しました.出場者全員,自分の研究はもちろん,さまざまな活動を普段どおりに行いながらの好成績です.素晴らしいですね!!

以下はM2の戸塚正明君がまとめてくれた結果報告です.来年度も優勝を目指してがんばってください!みなさん,おつかれさまでした!!

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生体システム論研究室駅伝チーム代表の戸塚です.
6月2日に行われました第二類講座対抗駅伝大会の結果についてご報告いたします.

大会名:
第48回第二類講座対抗駅伝大会
日時:
2018年6月2日(土) 13時30分スタート
参加チーム数
18チーム
コース
広島大学工学部周辺
生体システム論研究室 チーム名 BSYS
選手(敬称略)
0区(0.8km)  南方
1区(3.2km)  アントニオ  区間2位
2区(3.2km)  大西
3区(3.2km)  関本 区間3位
4区(3.2km)  飯島 区間2位
5区(3.2km)  岸下(優) 区間3位
6区(3.2km)  浜田
7区(4.7km)  戸塚 区間3位
控え      松下
マネージャー 松村
応援         田淵,岸下(健)
総合成績     総合3位
(優勝は量子半導体工学,準優勝は電力エネルギーでした)
来年の目標   総合1位

今年の大会は,昨年度と同じく総合順位3位ですが,区間入賞が昨年比1名増の5名という素晴らしい結果を残すことができました.B4のみなさんは全体ゼミ前にも関わらず,週3回のトレーニングに積極的に参加してくれたことから,研究と駅伝をきちんと両立できており感心しました.今後しばらく大会はありませんが,研究のリフレッシュとして,たまにチームのみんなでトレーニングをしたいと,個人的に思っています.

今回,1位のチームと2位のチームが2分差,2位のチームと本研究室チームの差が3分差,本研究室チームと4位のチームが6分差であり,接戦だった昨年とは対照的に,実力差がはっきりしておりました.(昨年の大会では,2位チームと本研究室は30秒差でした)

私とアントニオくんは就職のため大学を離れてしまいますが,来年の大会では後輩達が量子半導体工学,電力エネルギー工学研究室を破り,優勝カップを手にすることを期待しております.

以上です.それでは,失礼致します.

戸塚正明
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第508回 はじめての研究発表

2018.06.06

5月30日と6月6日に開催した全体ゼミで,4年生9名がはじめての研究発表を行いました.

全員,はじめての全体ゼミ発表とは思えないほど落ち着いており,堂々とした発表態度で非常に感心しました.研究内容もよく進んでおり,全力で発表準備に取り組んだ成果が見事に表れていたと思います.

全体ゼミで発表を行う目的は以下の点にあります.

◆研究発表の組み立て方を学ぶこと
◆プレゼンテーション用スライドの作成法を学ぶこと
◆プレゼンテーションでの話し方を学ぶこと
◆人に説明できるレベルにまで研究テーマの理解度を深めること
◆発表できるレベルまで研究を進めること
◆大勢の前で評価されながら研究発表を行うという経験を積むこと
◆予想していないような質問にも臨機応変に対応できる力を養うこと

今回の発表に関して,上記の各項目に対する自身の到達度を自己評価しておくとよいでしょう.

研究発表において最も大切なことは,研究に対する熱意を示すことと自分の能力の高さをアピールすることだと思います.
今回の発表会でも,大きな声で聴衆に語りかけるような発表態度や充実した実験結果,準備に手間をかけたきれいで分かりやすいスライドには発表者の熱意を感じましたし,発表や質疑応答の中に能力の高さが表れているような人には大きな魅力を感じました.

発表評価アンケートのコメントも参考にしながら,次回以降もより良い発表を目指して少しずつがんばっていくとよいでしょう.
次回の発表も期待しています!

第507回 第36回日本生理心理学会大会

2018.06.01

2018年5月26~27日に北九州市のアジア太平洋インポートマートで開催された第36回日本生理心理学会大会において,D1の古居 彬君が招待講演を行いました.
http://www.fukuoka-pu.ac.jp/~jspp2018/
http://www.fukuoka-pu.ac.jp/~jspp2018/pdf/program_no36.pdf#page=14

表面筋電位の分散分布モデルと生体ゆらぎ評価への応用
古居 彬,辻 敏夫
第36回日本生理心理学会大会 公募シンポジウム「生理心理学を実社会で活かすには –生理指標を用いた心理・行動の評価–」
2018年5月26日 北九州アジア太平洋インポートマート

生理心理学(physiological psychology)は生理学的な方法を用いてヒトの心のはたらきや行動の仕組みを解明しようとする実証的な科学で,生体システム論研究室における感性工学研究のアプローチと共通する部分が大きい学問分野です.

第36回日本生理心理学会大会では,小川 景子先生(広島大学大学院総合科学研究科准教授)のお誘いで,以下のシンポジウムに参加しました.

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公募シンポジウム
「生理心理学を実社会で活かすには -生理指標を用いた心理・行動の評価-」

企画・司会:
小川 景子(広島大学大学院総合科学研究科)
木村 健太(産業技術総合研究所)
玉越 勢治(帝塚山学院大学人間科学部)
森本 文人(仁愛大学人間学部)

話題提供:
杉本 史惠(産業技術総合研究所)
森 数馬(脳情報通信融合研究センター)
古居 彬(広島大学大学院工学研究科)
松村 健太(富山大学大学院医学薬学研究部)

指定討論:
入戸 野宏(大阪大学大学院人間科学研究科)
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これまで本研究室では,生体が有する機能を物理学,生理学の観点から解析し,その工学応用を目指してきました.今後は物理学,生理学に加えて心理学的観点も考慮してヒトや動物の心のメカニズムに迫っていきたいと考えています.
物理,生理,心理を融合し,これまでにない生体システム論研究を展開できればと思っています.

第506回 未来技術報告

2018.05.28

先日,外部から依頼を受け,過去に掲載された研究室関連の記事を整理する機会がありました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications/articles
これまでに多くの新聞や雑誌で取り上げていただきましたが,ここでは以下の記事を紹介します.

未来技術報告第1回:生体信号によるサイバネティック・インタフェース
文/藤崎圭一郎, 写真/伊藤慎-, AXIS, Vol.120, pp.76-80, April 2006.
(The future of technology and design:
Installment 1:Cybernetic Interface using biosignals
Text by Keiichiro Fujisaki, Photos by Shinichi Ito, AXIS, Vol.120, pp.76-80, April 2006.)

AXIS(アクシス)は1981年から発行されているデザイン情報誌で,和/英のバイリンガルで編集されている数少ないデザイン専門誌です.形のデザインだけでなく,文化,コミュニケーション,ビジネスなどにおけるデザインの役割を広義にとらえて伝えており,隔月刊で年6冊発行されています.
http://www.axisinc.co.jp/
藤崎圭一郎氏は東京藝術大学美術学部デザイン科の教授を務めておられるデザインジャーナリスト,エディタで,雑誌や新聞にデザイン,建築に関する多くの記事を執筆されています.
http://design.geidai.ac.jp/about/lab/planning-theory/

当時は「システムサイバネティクス専攻」の前身の「複雑システム工学専攻」の時代ですが,サイバネティクス研究への取り組みを記事にしていただきました.デザイン情報誌に紹介されたのは2006年度グッドデザイン賞を受賞したためですが,独創的で新しい研究を進めていくためにはさまざまな分野の知識や知見を融合し,研究そのものをデザインする能力こそが重要ではないでしょうか.

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生体信号によるサイバネティック・インタフェース

皮膚の上に貼った電極で筋肉が収縮するときに発する電気信号(筋電)を測定し、義手ロボッ卜や車椅子を操作する。腕の動きどおりに義手ロボットが動き、ジョイスティックなどを使わずジェスチャーだけで車椅子が走り出す。筋電を使ったインタフェース開発を行う広島大学大学院工学研究科複雑システム工学専攻生体システム論研究室を訪ね、辻敏夫教授に機械と人間の新しいインターフェースのあり方を尋ねた。
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第505回 科学研究費2018

2018.05.16

生体システム論研究室では,広島大学から支給される運営費交付金だけでなく,学外から多額の研究費をいただいて研究活動を行っています.
中でも,文部科学省と日本学術振興会の助成事業である科学研究費は専門家による審査(ピアレビュー)を経て採否が決定される重要な研究費です.
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/main5_a5.htm
http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/

2018年度も各研究グループの研究テーマに関連して以下の科研費の交付を受けました.

<2018年度新規採択分>

■日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(B)(H30〜H32年度)
身体機能を向上させるソフトエグゾスケルトンの開発とスポーツの拡張
研究代表者:栗田 雄一

■日本学術振興会特別研究員奨励費(H30-H32年度)
尺度混合分布族に基づく筋電位信号モデルの提案と生体ゆらぎ評価への応用
研究代表者:古居 彬(D1)

<継続分(2017年度以前採択分)>

■日本学術振興会科学研究費 若手研究(B)(H29-H31年度)
匂い感性の予測:脳活動―自律神経活動―感性指標のモデル化と人工官能検査法の提案
研究代表者:曽 智

■日本学術振興会科学研究費 若手研究(B)(H29-H31年度)
双腕協調タスクモデルに基づく5指駆動型筋電電動義手の提案と義手処方支援
研究代表者:芝軒 太郎(茨城大学)

■日本学術振興会特別研究員奨励費(H29-H31年度)
身体性を考慮した力感覚量推定法の提案とアシスト技術への応用
研究代表者:岸下 優介(D2)

■日本学術振興会科学研究費(挑戦的萌芽研究)(H28〜H30年度)
題目:生体電気信号から魚の心理を推定する:「生物感性工学」への挑戦
研究代表者:辻 敏夫,研究分担者:曽 智,吉田 将之,平野 旭

■日本学術振興会科学研究費(基盤研究(C))(H28〜H30年度)
題目:人工心肺における連続血液粘度モニタリングシステム:推定アルゴリズム提案と臨床応用
研究代表者:岡原重幸(純真学園大学),研究分担者:辻 敏夫,曽 智,末田 泰二郎,伊藤 英史

■日本学術振興会科学研究費 若手研究(B)(H28-H30年度)
咳嗽能力を音響学的に評価する新しい評価方法の確立
研究代表者:馬屋原 康高(D2)

■日本学術振興会科学研究費 若手研究(B)(H28〜H30年度)
下肢動脈硬化を早期発見する:オシロメトリック法を用いた下肢血管内皮機能計測法提案
研究代表者:平野 陽豊(静岡大学)

■日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(B)(一般)(H27〜H30年度)
神経-筋-身体動力学モデルに基づく線虫の運動生成メカニズム解析
研究代表者:辻 敏夫,研究分担者:曽 智,鈴木 芳代

厳しい経済情勢にもかかわらず,これらの研究費によってさまざまな実験装置や研究資材を購入したり,国内/国外の学会に参加することができるのはたいへんありがたいことです.
私たちは,これらの研究費の原資が国民の税金で賄われていることを忘れずに,研究費を決して無駄にすることがないよう気を引き締めて研究に取り組んでいく責任があります.そして,これらの研究費に見合う新規性・独創性の高い研究成果を社会に還元するため,高いレベルの学術性と実用性を兼ね備えた研究を推進していきたいと考えています.

第504回 BSYS研究会2018

2018.05.09

生体システム論研究室では,研究分野ごとの研究会を定期的に開催しています.

研究会では,各グループメンバーだけでなく共同研究者の方々を交えてディスカッションを行います.共同研究者は他学部・他大学の先生方や企業・公的研究機関等の研究者で,その専門分野も電気電子工学にとどまらず機械工学や医学,脳科学,保健福祉,生物学など多岐にわたっています.

2018年度は以下の7つの研究会を開催します.
■筋電義手・バイオリモート研究会
■血管弾性研究会
■メディカル・データ・マイニング(MDM)研究会
■感性ブレイン研究会(旧A-life研究会)
■COI研究会(旧自動車研究会)
■機械学習研究会
■高次脳機能研究会

筋電義手・バイオリモート研究会は発足当時のバイオリモート研究会時代から数えて通算76回(筋電義手研究会は46回),血管弾性研究会は65回,MDM研究会は67回開催しています.
感性ブレイン研究会(旧A-life研究会)とCOI研究会(旧自動車研究会)は通算回数は不明ですが,年数回の開催を10年以上続けています.
また,昨年度は機械学習研究会と高次脳機能研究会を新たに立ち上げました.
いずれも各分野の専門家の先生方と交流ができ,研究会を通じて学界や社会に関する最新の情報を得ることもできる貴重な機会です.

研究会で発表する際には,研究室外の方にもわかりやすく,かつ説得力のあるストーリーを組み立てる必要があり,研究発表の良い訓練になると思います.4年生のみなさんは最初は緊張すると思いますが,慣れれば落ち着いて発表できるようになります.各分野の専門家の方々と堂々とディスカッションできるようになれば,それだけ力がついた証拠ですね.

各研究会とも学問領域の境界を超えた学際的な研究に取り組んでおり,産学連携 /学学連携活動を通じて有意義な研究成果を世の中に発信していければと考えています.

第503回 生体システム論研究室歓迎会2018

2018.05.02

新たに研究室に配属された新加入生のみなさんを迎え,生体システム論研究室の新加入生歓迎会を4月20日(金)に開催しました.
幹事を務めてくれたM1の石橋 侑也君,棟安 俊文君,ごくろうさまでした!

2018年度前期の研究室メンバーは,学部4年生9名,大学院博士課程前期23名(M1: 12名,M2: 11名),博士課程後期14名(うち日本学術振興会特別研究員2名),秘書2名,教員3名で,計51名です.
また5月7日(月)~7月20日(金)まで,呉工業高等専門学校専攻科プロジェクトデザイン工学専攻1年の城明 舜磨(じょうみょうしゅんま)君,岡野 嵐施(おかのらんせ)君の2名がインターンシップのため本研究室に滞在します.二人は,本研究室の卒業生で呉工業高等専門学校電気情報工学分野准教授の平野 旭先生の研究室の学生さんです.本研究室では感性ブレイングループに所属して研究に取り組みます.

インターンシップ生2名を加えると,研究室メンバーは53名となります.これは生体システム論研究室史上最多人数です.
研究室内には,筋電グループ,ME(メディカルエンジニアリング)グループ,感性ブレイングループ,ヒューマンモデリンググループという4つの研究グループがあり,グループリーダ,副リーダを中心として各メンバーが役割を分担し,全員で協力しながら研究活動を行っています.

生体システム論研究室では,極めて巧みで高度な生体機能の特徴を電気電子・システム・情報工学の立場から解析・モデル化するとともに,生体システム特有のメカニズムに基づいた新しい医療福祉機器,産業機器の開発を目指しています.その意味で4つの研究グループが取り組んでいるさまざまな研究テーマは一つの大きな研究の一部であり,研究室メンバー全員で一つの研究テーマに取り組んでいると考えることができます.

今年度も研究室メンバー全員でよく協力し,高いレベルの研究成果を目指して活動を継続していければと思います.

第502回 生体システム論研究室ホームページ2018

2018.04.25

研究室ホームページを2018年度バージョンに更新しました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/

生体システム論研究室ではホームページを活用して研究室に関する情報をできるだけ多く発信したいと考えており,研究室ホームページの最上部と最下部に以下の7つのメニューを用意し定期的に掲載内容を更新をしています.

■研究室概要:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/about
生体システム論研究室とは
研究室の特色
5つの研究テーマ
研究グループ
研究業績
共同研究
倫理委員会承認済み研究
■メンバー:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/people
教員
秘書
共同研究者
博士課程後期
博士課程前期
学部生
■研究紹介:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/research
最近の代表的な研究の紹介
■研究業績:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications
国際学術雑誌
国内学術雑誌
国際会議
国内講演会
著書(英語)
著書(日本語)
解説
博士学位論文
修士論文
卒業論文
招待講演
受賞
記事
放送
展示会・見学会
特許
所属学会
学会等委員・役員
■プロジェクト:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/project
現在進行中のプロジェクト
過去のプロジェクト
■ニュース:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news
更新履歴
トピックス
コラム
■スケジュール:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/cal

研究室ホームページの管理・運営は,今年度もD1の古居 彬君が担当してくれています.全体ゼミ議事録でお知らせしたニュースのうち公開可能な情報は古居君がホームページにアップしてくれ,ホームページ全体が研究室のインターネットアーカイブとして機能しています.

特に,研究業績のページではこれまでに発表した研究論文(学術雑誌論文,国際会議発表論文),解説・記事,book chapterなどの情報を閲覧することが可能で,生体システム論研究室の過去の研究成果の全貌をオンラインで参照することができます.
一部の研究論文についてはPDFをダウンロードすることもできますので,研究室に新加入したメンバーにとっては自分の研究テーマに関連する過去の論文を調べる際にたいへん便利です.

各ページ右上にある検索窓を使ってキーワードで検索すれば,そのキーワードを含むすべての情報を探すことができます.研究室外の方も自由に閲覧可能ですので,生体システム論に関連した研究に取り組んでおられる方々の参考になれば幸いです.

生体システム論研究室ホームページに関してお気づきの点,修正点等の情報がありましたらぜひお知らせください.今年度もさまざまな研究室情報をお伝えできればと思っています.

第501回 発表評価アンケート2018

2018.04.20

今年度も全体ゼミ発表評価アンケートを開始しました.

生体システム論研究室では,毎週開催している全体ゼミで学生が自分の研究成果に関する発表を行っています.発表者はPCを用いて,研究目的,内容,進捗状況,結果,考察などについてプレゼンテーションを行い,聴講者はそのプレゼンテーションを評価します.

評価の方法はアンケート形式で,評価項目は以下のとおりです.

1. 視聴覚・情報機器の使い方は効果的でしたか
2. 発表者の声,話し方は聞き取りやすかったですか
3. 理解すべき重要な箇所が強調されるなど,発表の説明はわかりやすかったですか
4. 発表に対する発表者の熱意を感じましたか
5. 研究内容は興味深いものでしたか
6. 前回の発表からの進展に満足しましたか
7. 総合的に判断して,この発表に満足しましたか
8. コメント(自由記述)

1~7の項目に対しては4点,3点,2点,1点,0点の5段階評価としていますので,合計点は28点満点です.
全体ゼミ終了後,全員のアンケート結果を集計して,全評価者による評価合計点の平均点(発表者本人の自己採点分は除く)を計算し,これを各発表者の総合得点としています.

おおむね得点率80%(28点満点ですから22.4点)以上が,優れた発表の目安となります.発表者には総合得点および得点率とともに,記入者名を削除したアンケート結果をフィードバックします.
また発表内容をまとめた全体ゼミの議事録の中で,高得点を獲得した優秀発表者を各学年ごとに表彰しています.

聴講者による発表評価アンケートを行う目的は大きく分けて以下の2点です.

(1) 発表者に聴講者の感想や意見をフィードバックし,発表内容,研究内容を改善するための手掛かりを与えること
(2) 聴講者に緊張感のある積極的な聴講を促すとともに,的確な質問やコメントを行うための能力を養うこと

全体ゼミでの発表と聴講は自分の力を高めるための絶好の機会であり,はじめは戸惑うと思いますが1年後には必ずその成果が表れます.
発表者は得点率80%以上の上位入賞を目指して,また聴講者は鋭く有意義なコメントができるよう,互いに敬意と思いやりの気持ちを忘れることなく真摯に取り組むとよいでしょう.

今年度も優秀発表者表彰をめざしてがんばってください!

第500回 全体ゼミ議事録&コラム2018

2018.04.11

生体システム論研究室では,授業期間中,研究室メンバー全員が集まるセミナー「全体ゼミ」を毎週行っており,その内容を「広島大学生体システム論研究室:議事録」として研究室メーリングリスト宛に配信しています.

議事録の内容は,研究室のニュースやお知らせ,各研究グループの今後の予定,研究発表者の発表内容まとめと質疑応答メモ,発表評価アンケート結果などです.また,議事録冒頭に記載した研究室ニュースや研究トピックスなどに関する話題は,研究室ホームページに”コラム”としてアップしています.このコラムは,2004年6月23日の第1回から数えて今日でちょうど第500回となりました!
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news_list/column

全体ゼミ議事録とコラムから,生体システム論研究室の現在の活動を知っていただくことができます.
(卒業生,修了生の中にもこのコラムをチェックしている人が多くいるようです.)
過去のコラムから,参考になりそうないくつかの記事を以下にピックアップしておきます.

■生体システム論研究室について
「生体システム論研究室って?」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10624
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10625
「サイバネティクスを超えて」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10740
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10741

■博士学位
「博士課程後期への進学 -博士号取得への道-」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10501
「博士学位取得への道」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10542
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10543
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10544
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10545

■学術研究論文
「論文投稿のすすめ」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10647
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10648
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10649
「今年こそ(?)-早期論文作成のすすめ-」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10636
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10637
「インパクトファクターと被引用回数」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/14596
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/14609
「研究者の個人業績情報」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10871
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10872

■ 就職活動
「魅力的な発表のためのチェックリスト」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10725

今年度も,全体ゼミ議事録とコラムを通じて,さまざまな研究室情報を発信していければと思います.

第499回 平成30年度(2018年度)のスタート!

2018.04.04

3月23日に平成29年度(2017年度)広島大学学位記授与式(卒業式)が行われ,本研究室からは博士課程前期9名,学部10名の計19名が修了/卒業しました.

まず,博士課程前期修了生には修士(工学)の学位が授与されました.修了生の飯倉 隆寛君,稲葉 知彦君,上本 竜郎君,川嶋 克明君,田中 敬士君,松野 一輝君,村田 拓也君は,就職のためそれぞれの勤務地に旅立ちました.古居 彬君は日本学術振興会特別研究員(DC1)として,Swagata DASさんはたおやかプログラムの学生としてそれぞれ博士課程後期に進学し,博士号取得を目指して研究を続けます.

学部卒業生には学士(工学)の学位が授与され,石橋 侑也君,迫田 航君,島田 恭平君,南木 望君,浜崎 健太君,深田 雅裕君,松村 一志君,棟安 俊文君,山下 浩生君,吉村 和真君の10名は本学大学院工学研究科博士課程前期に進学しました.

また,1年間,ヒューマンモデリンググループの技術補佐員を務めてくださった大西 咲さんと感性ブレイングループの研究生だった鞠 子墨さんは就職のため西条を離れました.筋電グループの研究生だった曾 楊洋君は本学大学院工学研究科博士課程前期に入学しました.
全員,それぞれの道で活躍されることを祈ります.

研究室を離れた人たちとちょうど入れ替わるようにして,新しいメンバー10名が本研究室に加入しました.
まず博士課程後期にソニー株式会社の坂本 一馬君が入学しました.坂本君は本研究室の2016年度博士課程前期修了生です.これから3年間,感性ブレイングループに所属し博士号の取得を目指します.

また,新たに9名の4年生が研究室に配属されました.秋吉 駿君,飯島 直也君,大西 亮太君,岸下 健太君,関本 稜介君,田淵 元太君,浜田 雅人君,松下 虎弥太君,南方 麻友子さんです.今年度も素晴らしいメンバーが研究室に加入してくれました.最初はいろいろと戸惑うこともあるかと思いますが,何事にも積極的に取り組んでいくとよいでしょう.研究生活を通じて,新しい経験が力となって蓄積されていくことを実感できると思います.各研究グループのみなさん,共同研究者のみなさん,どうぞよろしくお願いします.

そして,4月1日付で栗田 雄一先生が大学院工学研究科教授に昇進されました.おめでとうございます.生体システム論研究室の教員は教授2名,助教1名の体制となります.

2018年度の研究室メンバー構成は,教員3名,秘書2名,博士課程後期学生14名,博士課程前期学生23名,学部生9名の計51名となります.
今年度もメンバー全員が切磋琢磨しながらオリジナリティに溢れた魅力的な研究に取り組み,少しでも世の中の役に立つような研究成果を発信していければと思っています.

平成30年度(2018年度)もどうぞよろしくお願いします!

第498回 平成29年度全体ゼミは今日で終了しました

2018.03.01

2月16日(金)の卒業論文発表会,2月28日(水)の修士論文発表会とも無事に終了し,今日の全体ゼミが平成29年度の最終回となりました.

修士論文発表会では8名のM2が発表を行いました.全員,非常に魅力的な研究内容で,M2の最後を飾るにふさわしい堂々とした素晴らしい発表でした.質疑応答の内容もよかったと思います.
発表者と研究題目は以下のとおりです(50音順).

飯倉 隆寛
Measurement and visualization of ground interaction information during city walking
(街歩き時の地面インタラクション情報の計測と可視化)

稲葉 知彦
Estimation of Systolic Blood Pressure Using an Inflationary Noninvasive Blood Pressure Monitor with No Arterial Occlusion
(加圧測定方式自動血圧計を利用した非駆血収縮期血圧推定法) . . . . . . . .

上本 竜郎
Parameter Optimization Method for a Random Walk Graph Kernel based on Renyi’s Quadratic Mutual Information
(Renyiの二次相互情報量に基づくランダムウォークグラフカーネルのパラメータ最適化法の提案)

川嶋 克明
An Evaluation Support System for Infant Motor Development Based on Walking Analysis
(歩行解析に基づく幼児運動発達評価支援システム)

田中 敬士
Estimation of Arterial Stiffness Using Oscillometric Method around Mean Blood Pressure and Its Application to Vascular Endothelial Function Evaluation
(平均血圧式オシロメトリック法に基づく血管剛性推定法の提案と血管内皮機能評価への応用)

古居 彬
Variance Distribution Analysis of Surface EMG Signals Based on a Scale Mixture Model
(尺度混合モデルに基づく表面筋電位信号の分散分布解析)

松野 一輝
Measure the Psychological State of Zebrafish through Integrated Analysis of Motion and Respiration
(呼吸と行動の統合解析でゼブラフィッシュの心理状態を測る)

村田 拓也
Tremor prediction by the calculation of endpoint muscle activation compliance
(手先筋活動度コンプライアンスを用いた振戦予測)

次に卒業論文発表会では,10名のB4が卒業論文の内容を発表しました.研究内容,プレゼンテーション,質疑応答とも素晴らしく,1年間,全力で取り組んだ研究成果がよくあらわれていたと思います.
発表者と研究題目は以下のとおりです(50音順).

石橋 侑也
低圧駆動型空気圧人工筋を用いた下肢運動をアシストするスーツの開発

迫田 航
低圧駆動型空気圧人工筋を用いたバットスイング強化スーツの開発

島田 恭平
筋電信号の分散分布モデルに基づく人工振戦生成法の提案と3Dプリンタ製筋電義手への応用

南木 望
視線追従課題を利用した立位動揺解析評価システムの開発

浜崎 健太
オシロメトリック式自動血圧計と血管粘弾性モデルに基づく下肢血管内皮機能の評価

深田 雅裕
指先変形と振動の同時計測による触感テクスチャの感性予測

松村 一志
視界の制約が旋回ポインティング操作に与える影響

棟安 俊文
血管剛性インデックスに基づく皮膚電気刺激に対する疼痛馴化現象の解析

山下 浩生
ガンマ線照射による線虫の運動と筋活動度への影響の評価

吉村 和真
確率ニューラルネットによる脳卒中患者の機能障害と気分障害の関係解析

各研究テーマは来年度以降も継続して取り組んでいく予定です.各自,研究内容をもう一度よく精査し,進学する人は今後の研究課題を,研究室を離れる人は引き継ぎの研究課題をしっかりまとめておくとよいでしょう.

今日で2017年度の全体ゼミは終了しましたが,2018年度卒業研究テーマ説明会が3月5日(月)に,研究室公開(オープン・ラボ)が3月6日(火)に予定されています.また,3月14日(水)13:00には新しい4年生が研究室に配属され,新年度に向けての活動を開始します.4月4日(水)からは平成30年度(2018年度)の全体ゼミを開始する予定です.

2017年度もあっという間の1年でしたが,研究室としてはインパクトファクタが高い学術誌に多くの国際論文(SCI論文)を発表することができ,非常に充実した1年になりました.研究室メンバーや研究協力者の皆様をはじめ,生体システム論研究室の運営に関わってくださったすべての方々に改めて厚く御礼申し上げます.

2018年度も引き続き,どうぞよろしくお願いします!

第497回 オープンラボ2018

2018.02.13

2017年度も年度末が近づき,新年度に向けての準備を行う時期になってきました.

今年度は,3月5日(月)13:30-13:45に卒研テーマ説明会,3月6日(火)10:30-15:00に毎年恒例の春のオープンラボが予定されています.そして,3月14日(水)13:00には新4年生が研究室に配属される予定です.

オープンラボの対象者は主に広島大学工学部3年生の研究室配属予定者ですが,それ以外の方々も参加可能です.生体システム論研究室に興味をお持ちの多くの方々の参加を歓迎します.

第496回 2017年度卒業論文・修士論文発表会

2018.02.06

2018年もあっと言う間に1ヶ月が過ぎ,早くも2月に入りました.
2017年度の卒業論文発表会は2月16日(金)に,修士論文発表会は2月28日(火)にそれぞれ行われることが決定しました.
(博士論文発表会は開催しません.)

■卒業論文発表会:10名発表予定
場所:中会議室(A1-141)
日時:2月16日(金) 10:00〜11:40

■修士論文発表会:8名発表予定
場所:中会議室(A1-141)
日時:2月28日(水) 13:15~15:15

研究室メンバーはもちろん,研究室外の人も自由に聴講可能ですので,生体システム論研究室に興味のある方,論文発表会の雰囲気を知りたい方はぜひご参加ください.

発表準備を行う際には,
・研究の意義,目的
・従来研究とその問題点
・自分の研究のセールスポイント(独創性・新規性・有用性):どのような工夫を行ったのか
・研究結果:何ができたのか
・今後の課題
などについてよく整理し,簡潔に説明できるようまとめておきましょう.
また発表スライドを作成する際には,発表のストーリが分かりやすく,かつ魅力的で説得力があるかどうか,グループゼミ等でよく確認しておくとよいでしょう.

学生生活の総決算にふさわしい内容の論文発表会となるよう,ラストスパートでがんばってください!

第495回 平成29年度 精神的価値が成長する
感性イノベーション拠点 公開シンポジウム
http://coikansei.hiroshima-u.ac.jp/category/event/

2018.01.29

平成30年1月31日(水)13:00からリーガロイヤルホテル広島において,平成29年度公開シンポジウムが開催されます.
http://coikansei.hiroshima-u.ac.jp/2017/11/30/symposium20180131/

生体システム論研究室は,文部科学省平成25年度革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」(平成25-33年度)に参加し,広島大学大学院医歯薬保健学研究院やマツダ(株)技術研究所とともに研究に取り組んでいます.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10815

感性イノベーション拠点の研究は当初の計画よりも大きな広がりをもって加速度的に進展しており,脳科学や生体工学,人間工学に関する基礎研究としての側面はもちろんのこと,感性情報工学や感性ロボティクスなどへの応用研究,感性素材や感性製品など商品開発への産業応用,さらには感性を磨く学校教育や感性豊かな社会の実現といった文理融合研究へとその研究対象は無限の可能性を秘めています.生体システム論研究室では,広島大学感性イノベーション拠点やマツダ(株)技術研究所とともに,積極的に研究を推進していく予定です.

「感性」という切り口で社会に新たなイノベーションを創出する「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」の取り組みにご期待ください.

第494回 第64回血管弾性研究会

2018.01.22

2018年1月16日(火)に今年度最後の血管弾性研究会を開催しました.

この研究会は,2001年に広島大学大学院医歯薬保健学研究科 麻酔蘇生学教室の河本昌志先生・佐伯昇先生,日本光電工業の鵜川貞二さん,生体システム論研究室という3つのグループ間の医工連携/産学連携研究としてスタートしました.
血管の硬さの変化をリアルタイムで計測する技術を確立し,交感神経遮断術中の診断支援に応用しようという目的で,当初は半年に1回くらいのペースで研究会を行なっていました.その後,研究が進むにつれて徐々に開催頻度が上がり,最近は年に3~4回のペースで研究会を開催しています.

この間,研究テーマもひろがり,現在は,自律神経活動モニタリング法や自動血圧計を利用した血管内皮機能評価法,痛み計測法の提案とfMRI研究,非観血血圧計測技術と診断支援システムの開発,体表脈波計測技術と体調急変予測法の提案,高次脳機能評価法の開発と気分障害解析といった多くの研究テーマに取り組んでいます.
また,広島大学大学院医歯薬保健学研究科 心臓血管生理医学教室の吉栖正生先生,広島大学原爆放射線医科学研究所の東幸仁先生,広島大学医学部 麻酔蘇生学教室の中村隆治先生,デルタ工業の藤田悦則さん,小倉由美さん,本研究室の卒業生である静岡大学学術院工学領域電気電子工学系列の平野陽豊先生をはじめとする多くの方々をメンバーに迎え,国や県からいくつかの研究助成を受けながら研究活動を続けています.従来の医工連携や産学連携の枠を超え,メンバー同士が助け合いながらチーム一丸となって新たな研究に挑戦しています.

1月16日(火)の第64回血管弾性研究会は,長年,本研究会を支えてくださった鵜川貞二さんの送別会を兼ねた会となりました.鵜川さんは本研究会の創設メンバーの一人であり,平成20年度地域イノベーション創出研究開発事業(一般枠2年)「粘弾性インデックスに基づく血管ストレスモニタリングシステム」のプロジェクトマネージャーを務めていただきました.また,本学博士課程後期に入学後,2012年に「血管内皮機能評価法ezFMDの提案と臨床応用」という博士学位論文をまとめられ,博士(工学)の学位を授与されました.今年3月に日本光電工業を退職され故郷の三重県松坂に戻られることになり,今回が最後の研究会参加となりました.

1月16日(火)は,鵜川さんにパルスオキシメータ開発の歴史に関する講演をしていただくとともに,送別会を開催し,名残惜しいながらも楽しい時間を過ごすことができました.鵜川貞二さんの今後のご健勝とご活躍をお祈りいたします.長い間,ありがとうございました!

血管弾性研究会は,研究室の外から支えてくださる多くの共同研究者の方々のお陰で成立しています.メンバーの方々に感謝しつつ,今後も研究会活動を通じて広島大学における産学連携・医工連携研究を推進していければと思います.

第493回 平成29年度広島大学エクセレントスチューデントスカラシップ

2018.01.15

平成29年度広島大学エクセレントスチューデントスカラシップ成績優秀学生にM2の古居 彬君が選ばれました.表彰状授与式は12月26日に行われました.おめでとうございます!
https://momiji.hiroshima-u.ac.jp/momiji-top/life/keizaishien/seisekiyushu.html
https://www.hiroshima-u.ac.jp/eng/news/43266

広島大学エクセレントスチューデントスカラシップは平成18年度から開始された広島大学独自の奨学制度です.学生の勉学意欲の向上,優秀な人材の輩出などを図ることを目的とし,学業成績,学術活動等において優秀と認められる学生を成績優秀学生として表彰する制度で,前年度の研究業績が評価の対象となります.「研究業績」とは,学術雑誌掲載論文,国際会議発表,国内学会発表,著書,受賞,特許などを指し,これらを点数化することによって上位得点者が選出されます.

これまでの生体システム論研究室のエクセレントスチューデントスカラシップ受賞者を以下にまとめておきます.

平成18年度成績優秀学生: 糠谷 優之,谷口 早矢佳,朴 宗仁
平成19年度成績優秀学生: 羽田 昌敏,島 圭介,朴 宗仁
平成20年度成績優秀学生: 島 圭介
平成21年度成績優秀学生: 曽 智,寺脇 充
平成22年度成績優秀学生: 芝軒 太郎
平成23年度成績優秀学生: 小島 重行
平成25年度成績優秀学生: 竹村 和紘,平野 博大
平成26年度成績優秀学生: 西川 一男, 平野 博大, 早志 英朗
平成27年度成績優秀学生: 西川 一男, 早志 英朗
平成28年度成績優秀学生: 岡原 重幸,中村 豪
平成29年度成績優秀学生: 古居 彬

一つの研究室から延べ20名を超える受賞者をほとんど毎年のように輩出しているのは,広島大学広しといえども極めてレアなケースでしょう.
2018年も優れた学生の育成を継続していければと思います.

第492回 2018年,今年もよろしくお願いします!

2018.01.10

今日から2018年の全体ゼミを開始しました.今年も2月末まで,修士論文・卒業論文の作成と論文発表会(修士論文発表会は2月28日,卒業論文発表会は2月16日)が予定されており,1年でもっとも忙しい時期を迎えます.

各自,体調には十分に気をつけながら,余裕をもったスケジュールで論文作成や発表準備を進めていきましょう.学術雑誌に掲載されるような完成度の高い研究論文を目指して,ラストスパートでがんばってください!

2018年も激動の一年になりそうですが,生体システム論研究室では引き続き高いレベルの研究を目指して活動を継続していければと思います.
本年もどうぞよろしくお願いします!

第491回 Happy Xmas 2017

2017.12.26

12月26日に第29回全体ゼミと忘年会を行い,2017年の研究室行事は終了しました.2017年は不穏な空気で世界が覆いつくされそうな気のやすまらない年でしたが,研究室としてはたいへん充実した一年となりました.

以下に2017年の生体システム論研究室の研究業績をまとめておきます.

国際学術雑誌論文: 16編(すべてSCI論文,掲載決定を含む)
国内学術雑誌論文: 1編(掲載決定を含む)
国際会議論文: 15編
国内学会発表: 17件
解説: 1編
著書(分担執筆,book chapter):2編
受賞: 6件
記事: 2件
放送:1件
展示会: 2件
特許: 出願2件,登録2件

学術雑誌論文は合計17編中16編がSCI論文で,年間論文数,年間SCI論文数とも過去最高を記録しました.また工学の枠を超え医学や生物学といった新たな学術分野に挑戦し,それぞれの分野におけるメジャーな学術雑誌に論文が掲載されたことも大きな成果でした.

このような研究成果をあげることができたのは,研究室スタッフ,学生諸君,多くの共同研究者・研究協力者の皆様をはじめ,本研究室を支えてくださったすべての人たちのおかげです.ここに改めて御礼申し上げます.
来年も研究室メンバーにとって,また本研究室に関わってくださっているすべてのみなさんにとって素晴らしい一年になりますように.

2018年もどうぞよろしくお願いします.
We wish you a very merry Christmas and a happy new year!

第490回 インパクトファクター,被引用回数,h指数(その2)

2017.12.18

前回は被引用回数のランキングを紹介しましたが,今回は2017年に掲載(あるいは掲載決定)になった生体システム論研究室の論文を対象として,SCI論文のインパクトファクターランキングをまとめてみました(インパクトファクターが未公表の雑誌は除く).

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第1位:
105. A Variance Distribution Model of Surface EMG Signals Based on Inverse Gamma Distribution
Hideaki Hayashi, Akira Furui, Yuichi Kurita, and Toshio Tsuji
IEEE Transactions on Biomedical Engineering, Vol. 64, No. 11, pp. 2672-2681, Nov. 2017 (SCI, IF=3.577)

109. Continuous Blood Viscosity Monitoring System for Cardiopulmonary Bypass Applications
Shigeyuki Okahara, Zu Soh, Satoshi Miyamoto, Hidenobu Takahashi, Shinya Takahashi, Taijiro Sueda and Toshio Tsuji
IEEE Transactions on Biomedical Engineering, Vol.64, No.7, pp. 1503-1512, DOI:10.1109/TBME.2016.2610968, JULY 2017 (SCI, IF=3.577)

第3位:
106. Ischemic Stroke after Carotid Artery Stenting can be predicted by Proximal Calcification and Jellyfish Sign
Nobuhiko Ichinose, Seiji Hama, Toshio Tsuji, Zu Soh, Hideaki Hayashi, Yoshihiro Kiura, Shigeyuki Sakamoto, Takahito Okazaki, Daizo Ishii, Katsuhiro Shinagawa, and Kaoru Kurisu
Journal of Neurosurgery (Accepted) (SCI, IF=3.443)

第4位:
108. An Artificial EMG Generation Model Based on Signal-dependent Noise and Related Application to Motion Classification
Akira Furui, Hideaki Hayashi, Go Nakamura, Takaaki Chin, and Toshio Tsuji
PLOS ONE, 12(6): e0180112, DOI:10.1371/journal.pone.0180112, Jun 2017 (SCI, IF=2.806)

第5位:
114. A new arterial mechanical property indicator reflecting differences in invasive stimulus intensity induced by alteration of remifentanil concentration during laryngoscopy
Kensuke Yanabe, Ryuji Nakamura, Noboro Saeki, Elbegzaya Sukhdorj, Abdugheni Kutluk, Hiroki Hirano, Harutoyo Hirano, Masao Yoshizumi, Toshio Tsuji, and Masashi Kawamoto
Minerva Anestesiologica, DOI: 10.23736/S0375-9393.17.11796-7, Jul 26, 2017 (SCI, IF=2.623)

第6位:
107. Unpowered sensorimotor-enhancing suit reduces muscle activation and improves force perception
Yuichi Kurita, Jumpei Sato, Takayuki Tanaka, Minoru Shinohara, and Toshio Tsuji
IEEE Transactions on Human-Machine Systems, Volume: 47, Issue:6, pp. 1158-1163, 10.1109/THMS.2017.2700437, DECEMBER 2017 (SCI, IF=2.493)

第7位:
118. Real-time Cameraless Measurement System based on Bioelectrical Ventilatory Signals to Evaluate Fear and Anxiety
Zu Soh, Motoki Matsuno, Masayuki Yoshida, and Toshio Tsuji
Zebrafish (accepted, SCI, IF= 2.242)

第8位:
103. A novel blood viscosity estimation method based on pressure-flow characteristics of an oxygenator during cardiopulmonary bypass
Shigeyuki Okahara, Zu Soh, Satoshi Miyamoto, Hidenobu Takahashi, Hideshi Itoh, Shinya Takahashi, Taijiro Sueda and Toshio Tsuji
Artificial Organs, Vol.41, No.3, pp.262-275 (Thoughts & Progress), 2017 (SCI, IF=1.993).

第9位:
104. Alteration of Arterial Mechanical Impedance Greater than that of Photoplethysmogram and Laser Doppler Flowmetry during Endoscopic Thoracic Sympathectomy
Elbegzaya Sukhdorj, Ryuji Nakamura, Noboro Saeki, Kensuke Yanabe, Abdugheni Kutluk, Hiroki Hirano, Harutoyo Hirano, Toshio Tsuji, and Masashi Kawamoto
Journal of Medical and Biological Engineering (Accepted) (SCI, IF=1.018)

第10位:
113. A Virtual Myoelectric Prosthesis Training System Capable of Providing Instructions on Hand Operations
Go Nakamura, Taro Shibanoki, Yuichi Kurita, Yuichiro Honda, Akito Masuda, Futoshi Mizobe, Takaaki Chin, and Toshio Tsuji
International Journal of Advanced Robotic Systems, Vol. 14, Issue 5, DOI: 10.1177/1729881417728452 (10 pages), September 2017 (SCI, IF=0.987)

第11位:
115. Development of a Pneumatic Artificial Muscle Driven by Low Pressure and Its Application to the Unplugged Powered Suit
Kazunori Ogawa, Chetan Thakur, Tomohiro Ikeda, Toshio Tsuji, and Yuichi Kurita
Advanced Robotics, vol.31, no.21, pp.1135-1143, DOI: 10.1080/01691864.2017.1392345, 2017 (SCI, IF=0.92)
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一般に,IF=1以上はある程度読まれている雑誌,IF=3以上はかなり読まれている雑誌,IF=5以上は影響力の大きい雑誌と言われているようです.今後も,SCI論文として掲載されるような質の高い研究を継続できればと思っています.

第489回 インパクトファクター,被引用回数,h指数(その1)

2017.12.11

生体システム論研究室が所属する広島大学大学院工学研究科では,研究・教育活動の活性化を目的として,毎年,研究室の研究業績の評価を行っています.研究の業績をどのようにして評価するか,これはなかなか難しい問題ですが,一般に以下の3つのインデックスがよく用いられます.

1.Impact Factor(インパクトファクター, IF)
インパクトファクターとは学術雑誌の影響度を評価する際に用いられる指標で,ある1年間においてその雑誌に掲載された過去2年間の論文が平均して何回引用されたかを示す尺度です.ただし,対象とする学術雑誌や引用回数は学術データベースWeb of Scienceに掲載されているものに限られます.分野が異なる学術雑誌を一概に比較することはできませんが,同じ分野であればインパクトファクターの高い雑誌ほど影響度が高いということになります.なお,インパクトファクターが付与された論文誌に掲載された論文はSCI論文と呼ばれます.

2.Times Cited(被引用回数, TC)
被引用回数はあるSCI論文が他のSCI論文から引用された回数で,Web of Scienceを対象としてカウントした値が用いられます.上述のインパクトファクターでは雑誌の影響度しか評価できませんが,被引用回数であれば論文そのものの影響度,重要性を評価することができます.また,ある研究者のすべての論文の被引用回数を総和した被引用総数を計算することも可能です.

3.h-index(h指数)
ある研究者が発表したSCI論文の質(被引用回数)と量の両方を考慮した指標で,「その研究者が発表したSCI論文のうち被引用数がh以上であるものがh以上あることを満たすような最大の数」と定義されています.最近はこのh-indexを用いて研究者の業績評価を行うことが多くなってきているようです.

今回は,研究室ホームページに掲載しているSCI論文の被引用回数を調べてみました.以下に,ベスト5を示します.
なお,論文の先頭についている番号は,研究室ホームページ(https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications/international-journal-papers)に掲載している論文番号です.

第1位 (TC=249)
31. A Human-Assisting Manipulator Teleoperated by EMG Signals and Arm Motions
Osamu Fukuda, Toshio Tsuji, Makoto Kaneko and Akira Otsuka
IEEE Transactions on Robotics and Automation, Vol.19, No.2, pp.210-222, April 2003.

第2位 (TC=222)
4. Human Hand Impedance Characteristics during Maintained Posture in Multi-Joint Arm Movements
T.Tsuji, P.Morasso, K.Goto and K.Ito
Biological Cybernetics, Vol.72, pp.475-485, 1995.

第3位 (TC=83)
11. Active Antenna for Contact Sensing
M.Kaneko, N.Kanayama and T.Tsuji
IEEE Transactions on Robotics and Automation, Vol.14, No.2, pp.278-291, 1998.

第4位 (TC=65)
67. A Hybrid Motion Classification Approach for EMG-based Human-robot Interfaces using Bayesian and Neural Networks
Nan Bu, Masaru Okamoto and Toshio Tsuji
IEEE Transactions on Robotics, Vol. 25, No. 3, pp. 502-511, June 2009.

第5位 (TC=61)
13. A Log-Linearized Gaussian Mixture Network and Its Application to EEG Pattern Classification
T.Tsuji, O.Fukuda, H.Ichinobe and M.Kaneko
IEEE Transactions on Systems, Man, and Cybernetics-Part C: Applications and Reviews, Vol. 29, No. 1, pp.60-72, February, 1999.

第1位は福田修先生(佐賀大学),第4位はBu Nan先生(熊本高専)の博士学位論文の内容の一部を論文にしたものです.

もちろん,これらの評価指標だけで研究内容の順序付けができるわけではありませんが,このような基準で評価されることがわかっているのであれば,普段から少しずつこれらの指標値を上げる努力をしておくことも大切でしょう.

今後も,海外や国内他大学の研究者にたくさん引用されるような独創的で影響力の高い研究成果を目指していければと思います.

第488回 国土交通省 交通運輸技術開発推進制度

2017.12.04

国土交通省は交通運輸分野における政策課題の解決を図るため,真に必要な基礎的研究を国において重点的に実施する「交通運輸技術開発推進制度」を行っており,生体システム論研究室ではMEグループの三戸 景永君,萩山 直紀君を中心として,以下のプロジェクトに取り組んでいます.

国土交通省 交通運輸技術開発推進制度 平成28年度研究課題
テーマ1:交通・輸送システムの安全性・信頼性等向上
− 事故未然防止等の輸送における安全性向上に係る技術開発 −
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo17_hh_000066.html

課題名:「医学的知見に裏付けられた体調急変に関するメカニズムの解明によるドライバーの体調スクリーニングに資する基礎研究」
研究実施者:東京大学,広島大学,デルタ工業(株)
プロジェクトリーダー:
金子成彦(東京大学大学院工学系研究科 教授)
メンバー:
辻 敏夫(広島大学大学院工学研究科 教授)
吉栖正生(広島大学大学院医歯薬保健学研究科 教授)
藤田悦則(デルタ工業(株)取締役,開発本部長補佐兼技術開発部部長)

研究概要:
○ドライバーの健康状態に起因した事故等が社会的な問題になっていることに鑑み、医学的な観点から事故等に至るまでの体調急変に関するメカニズムを研究・解明し、 将来的にはドライバーの生体信号(呼吸、脈拍、心音等)を用いた体調予報の基礎的な知見を得る。
○これにより、様々な交通輸送モードにおいて利活用が可能となり、交通・輸送システムの安全性の向上に広く貢献していくことが期待される。

先日,平成29年度の研究実施契約を締結するとともに,東京大学の金子 成彦先生を研究室にお迎えして今後の研究に関する打ち合わせを行いました.本プロジェクトの研究成果は,

第2回「交通運輸技術フォーラム」
~イノベーションが交通運輸分野の未来を創る~
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo17_hh_000078.html

において報告する予定です.引き続き,体表脈波センサによるバイタル情報計測法と体調急変確率予測モデルの確立に向けて研究に取り組んでいきたいと思います.

第487回 構成論的発達科学

2017.11.28

2013年から取り組んでいた科学研究費補助金(新学術領域研究)「構成論的発達科学 − 胎児からの発達原理の解明に基づく発達障害のシステム的理解 −」が終了し,2017年11月25,26日に情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センターで開催された日本発達神経科学学会第6回学術集会において研究成果報告を行いました.

「構成論的発達科学」は,東京大学の國吉康夫先生を領域代表者とする新学術領域研究で,生体システム論研究室では
・新生児運動非接触計測法とGeneral Movements診断支援システムの開発
・General Movements自動診断技術の確立と胎・乳幼児発達評価システム
(研究代表者:辻 敏夫)
というテーマで研究に取り組みました.日本発達神経科学学会第6回学術集会では,
「マーカーレス動画像解析にもとづく乳幼児発達評価支援システム」
と題して,曽 智先生とともに筋電グループの川嶋 克明君,木下 直樹君,南木 望君たちが取り組んでくれている研究内容を紹介しました.

本研究班の目的は,新生児,乳幼児,就学児のGeneral Movements,歩行運動(ハイハイ,よちよち歩き),視線追跡時の身体動揺などを非接触計測し,運動発達と発達障害の関連性を定量的に明らかにしようというもので,世界で初めての試みです.将来的には,発達障害児もしくはそのハイリスク児を早期にスクリーニングするシステムの開発につなげたいと考えています.

新学術領域研究「構成論的発達科学」は終了しましたが,研究はまだまだ続きます.現在,MEグループでも児の自律神経活動の無拘束計測実験を開始しており,自発運動と自律神経活動に基づいて運動評価とスクリーニングを行うという試みにチャレンジしています.最終的には「構成論的発達科学」という新しい研究分野の確立を目指して,引き続き研究に取り組んでいければと思っています.

第486回 広島県未来チャレンジ資金

2017.11.20

今年度も広島県未来チャレンジ資金の募集が行われています.
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/72/challenge-koubo.html

広島県は県内産業の競争力強化の原動力となる高度で多彩な産業人材の育成を目的として,大学院等で高度な知識を身につけたい人を対象とした「広島県未来チャレンジ資金」の募集を行っています.

対象者は大学院博士課程後期の社会人学生(企業又は官公庁等における実務経験を2年以上有すること)のうち広島県内企業等に就業しようとする者で,すでに在学している社会人学生も対象です.貸付限度額は月額10万円で,支給対象は入学金,授業料,通学のため転居した場合の賃借料です(在学生の場合は授業料のみが対象となります).
貸付金は,博士課程修了後の9年間の内8年間以上を広島県内企業に就業した場合,全額返済免除になります.40才未満で日本国籍を有する者又は日本への永住が許可されている者という制限がありますが,社会人選抜で博士課程後期に入学を希望する方にとっては非常に魅力的な事業です.

またこの事業の以外にも,広島大学では一般学生を対象とした以下のような経済支援を用意しています.
https://momiji.hiroshima-u.ac.jp/momiji-top/life/financial.html
さらに大学院工学研究科には博士課程後期学生を対象としたリサーチアシスタント制度があり,研究室内の研究活動のアシスタントを務めることにより年間の授業料に相当する程度の手当が支給されます.

博士課程後期への入学を希望する人は,これらの経済支援策をうまく活用するとよいでしょう.

第485回 2017年度修士論文中間発表会

2017.11.13

11月8日(水)にシステムサイバネティクス専攻の修士論文中間発表会が行われ,本研究室からは8名のM2が研究発表を行いました.

全員,魅力的な研究発表で,非常に充実した修論中間発表会だったと思います. 全体ゼミでの発表練習から本番までわずか二日間しかありませんでしたが,発表内容が大きく改善した人もいて,修論全体のストーリの整理という意味でも大きな成果が得られた中間発表会でした.また,質疑応答に関してもおおよそ的確な回答が行えており,堂々とした発表態度もよかったと思います.

研究の進捗状況はそれぞれで異なりますが,今回の予稿・発表スライドの作成作業を通じて自分の修論の完成形をはっきりイメージすることができたのではと思います.今後は,修士論文の早期完成を目指して,以下の点を明確にするとよいでしょう.

(1) 新規性・独創性を明確にし,従来研究との差異を強調するような工夫を強化する
(2) 論文の構成を決定し,必要に応じて従来研究のサーベイを追加する
(3) 実験やシミュレーションを追加して研究の有用性をさらに明確にし,従来研究との比較結果を示す
(4) 残された課題を箇条書きにし,具体的に解決策を検討する

早いもので2017年も残すところあと50日余りとなりました.体調管理に十分に気をつけながら,ラストスパート,がんばってください.

修論中間発表会,おつかれさまでした!

第484回 兵庫県立福祉のまちづくり研究所

2017.11.07

兵庫県立福祉のまちづくり研究所は,共同研究者の陳 隆明先生がセンター長を務めておられる兵庫県社会福祉事業団兵庫県立総合リハビリテーションセンター(兵庫県神戸市)内にあります.
http://www.assistech.hwc.or.jp/
http://hwc.or.jp/rihacenter/index.html

2017年9月末に本研究室の博士課程後期を修了し博士(工学)の学位を授与された中村 豪君は,兵庫県立福祉のまちづくり研究所の研究第2グループの特別研究員(リハビリテーション中央病院ロボットリハビリテーションセンター兼務)として,福祉用具・リハビリテーション機器・義肢装具・ロボットリハビリテーションに関する研究業務に取り組んでいます.

2017年11月7日(火)~11日(土),筋電グループの古居 彬君,橘高 允伸君,中垣 光裕君,島田 恭平君の4名がロボットリハビリテーションセンターに滞在し,中村君の指導の下,本研究グループで開発中の3Dプリンタブルサイバネティック筋電義手の臨床実験を行います.実験には,総合リハビリテーションセンターの患者さんや作業療法士,義肢製作所の方々がご協力くださる予定です.

研究室で研究開発した先端的な筋電制御技術を,研究性を失うことなく実際の医療現場で役立つレベルにまで完成度を上げていくことは容易なことではありません.けれども,私たちは生体システム論研究室で開発した独自の技術を核として,医師や療法士の方々との医工連携,協力企業の方々との産学連携を通じて,治療を受けておられる患者さんや医療に携わっておられるメディカルスタッフの方々を効果的に支援できるよう真摯に取り組んでいければと思っています.

今回の実験で良い研究成果が得られることを祈っています.筋電グループのみなさん,がんばってください!

第483回 日本学術振興会平成30年度採用分特別研究員

2017.10.31

日本学術振興会特別研究員等審査会における第一次選考の結果,M2の古居 彬君が平成30年度採用分特別研究員(DC1)に内定しました.今年度のDC1の総合領域への応募総数は418人で,成績上位につき面接を免除されての内定者数は67人,面接候補者数は30人でした.古居君は面接免除の内定であり,素晴らしいと思います.

日本学術振興会では毎年度,特別研究員を採用しています.
http://www.jsps.go.jp/j-pd/index.html
特別研究員は学術研究の将来を担う創造性に富んだ研究者を育成するために設けられた制度です.学振の特別研究員に採用されると研究奨励金(給与に相当)と科学研究費補助金(研究費に相当)が交付され,若手研究者にとっては非常に魅力的なキャリアパスと言えます.

特別研究員の採用区分は大きく分けて以下の4つです.
■DC1(大学院博士課程在学者): 博士課程後期1年次(D1)から採用.通常は博士課程後期入学の前年(M2のとき)に応募します.
■DC2(大学院博士課程在学者): 博士課程後期2年次(D2)から採用.通常は博士課程後期1年次(D1)に応募します.
■PD(大学院博士課程修了者等): 博士学位取得後の博士研究員.通常は博士課程の最終年度に応募します.
■SPD(大学院博士課程修了者): PD合格者のうち特に優れた者と認められた場合です.

最近の採用数は,人文・社会科学及び自然科学の全分野でDC1:約700名,DC2:約1,000名,PD:約350名,SPD:約15名です.
http://www.jsps.go.jp/j-pd/pd_saiyo.html
本研究室ではこれまでに,福田 修君,武田 雄策君,鈴木 芳代さん,坂根 彰君,島 圭介君,曽 智君,芝軒 太郎君,平野 陽豊君,平野 博大君,早志 英朗君,岸下優介君らが特別研究員として採用されています.

特別研究員の採用は書類審査および面接審査により決定されます.採否を左右する重要なポイントは,
(1) 申請までの研究実績(学術雑誌論文,国際会議論文,受賞歴など)が魅力的(できれば圧倒的)であること,
(2) 独創的で革新的な研究計画をわかりやすく,かつ説得力のある形で書類化すること,
の2点です.

平成31年度採用の募集は来年の5月頃に行われる予定です.将来,博士課程後期への進学を考えている人は申請書の様式を確認してみるとよいでしょう.今後の自分の研究展開やスケジュールをじっくり考えてみる良い機会になると思います.

第482回 2017年度広島大学オープンキャンパス開催報告
(その2)

2017.10.23

先週に続いてオープンキャンパス2017の総括(2日目)です.
2日目も多くの見学者を迎えることができ,またデモも好評だったようで非常によかったと思います.見学者の感想も全体的に良いコメントが多かったですが,中には研究の中身に関する妙に鋭い質問も含まれており,付き添いの保護者の方々の興味も引くこともできたようですね.

今年度のオープンキャンパスは大きな混乱もなく,全体に非常によくオーガナイズされていました.見学者の反応も良く人数も昨年より増加し,非常に良かったです.ただ,デモに関してはいくつかのトラブルや説明が足りない点,改善が必要な点などもあったのではと思います.次回以降の見学対応等につなげていけるよう,各グループで課題や要改善点について精査しておくとよいでしょう.

最後に全体の取りまとめをしてくれた岸下君,各グループリーダーのみなさん,そして真摯に取り組んでくれた各グループのメンバーの皆さんに感謝します.2日間のオープンキャンパス,おつかれさまでした!

■オープンキャンパス第2日目
岸下です.オープンキャンパス2日目お疲れ様でした.

本日はヒューマンモデリンググループとMEグループがデモを行いました.昨日と同じく70名近い来客者が来られ,かなり忙しかったことと思います.どちらのグループにおいても得票率は90%を超え,しっかりとグループのコンセプトが伝わった証だと思います.
デモ担当者,案内係のみなさんありがとうございました.今後の研究室公開でもよい評価が得られるよう努めていきましょう!

以下,本日のアンケート結果です.
——————————-
来客数:72(内アンケート協力者65名)

得票率(得票数/見学者数)
ヒューマン:63/65 = 96.9%
ME    :57/63 = 90.5%

【自由コメント欄にいただいたご意見・感想】
-説明,デモ共に面白かった.
-貴重な体験ができて楽しかった.
-実際に体験できることでより詳しくわかった.
-工学部に所属していても医療に関われるのはとても素晴らしいと思った.
-スポーツや医学において,最新のテクノロジーが広がっていることがわかった.
-血圧脈波計測器の小型化が面白いと思った.
-VR技術の進歩を実感した.
-アシストウェアは自動制御ができれば色々な可能性が広がって,将来性のある分野だと思った.
-VRを体験できてよかった.興味を持った.
-色々体験をすることができ,とてもわかりやすく興味を惹かれた.
-説明がわかりやすかった.
-初めてVRを体験できてよかった.
-体験させてもらえることでとても楽しむことができた.
-医療に関わることができるのは面白いと思った.
-VRに興味があったので見れてよかったです.
-遊びながら研究できるところに魅力を感じた
-医療系に興味があり,今回研究室にきてどんなことをしているのか知れてよかった.
-詳しく説明してくださってわかりやすかった.
-将来有望な分野だと思った.
-両方とも,現代の生活に便利に取り入れられそな研究で,楽しそうかつ魅力的だった.
-工学の技術から人体を知ったり,補強することができる点が面白いと思った.
-VR技術との組み合わせで,職業体験が身近になると将来の夢の発見につながるのではと思った.
-義手について興味があって,手厚く説明して頂き本当にうれしかった.
-生体システム論について知ることができてよかった.
-医療と工学を組み合わせることのすごさが伝わってきた
-世の中の役に立つ研究をもっともっとしてほしい.
-ものづくりの可能性と実現性の楽しさを感じられた.
-医療を受ける人の負担を減らしたり,肉体労働を行う人の補助になることがわかった.
-工学系の先進技術について見学できてよかった.
-工業系の学校にいるので,いい勉強になってよかった.
-福祉の機械が見たい.
-簡単な機械で血圧が測れたりできて,興味をもった.
-自分もこういう分野で貢献したいと思った.
-超次元スポーツの完成したものを観戦したいと思った.
-VRを初めて使うことができ,とても面白かった.
-特にラジコンショベルが面白かった.
-全員がVR体験できるといいと思いました.
-VRが体験できなかったので,やってみたかった.
-最新の機械を体感することができてよかった.
-次の時代は触覚のリアルさが向上するのだと思った.
-具体的な研究活動がよくわかった.
-初めてこのような分野を知れてよかった,とても勉強になった.
-これらの研究は医療や工事現場といったリスクや危険性の高い場面において,効率的かつ安全な作業を促進できるだろうと思った.
-医療に使うような技術を作るのは難しそうだが,ニーズに合わせていくつも作っていてすごいと思った.
-自由自在に人工筋肉をつけることができれば様々なことに応用できそうだった.
-工学はモノづくりがメインだと思っていたが,医療などに利用されていて驚いた.
-Webページを見て面白い研究をされていると思っていたが,実際に見る事で更に興味がひかれた.息子にとっても貴重な体験だったと思う.
-VRが面白かった.できれば手の開閉だけじゃなく,ほかの動作も再現できるといいと思った.
-VRやタブレットなど身近で新しいものを使っていることに興味を持った.
-感動した.医療の分野でも工学が役に立つことがわかった.
-普段の生活をよりよくするために勉強できるのはいいと思った.
-筋肉の手助けをする道具がすごいと思った.
-すごく小さい機械で血圧が手軽に測れるのがすごいと思った.

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各グループ・係の議事録は以下の通りです.
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グループ名:ヒューマンモデリング(部屋番号:A1-511)
デモ内容①:アシストウェア・人工筋の紹介
説明者  :常安,石橋
実演者  :常安,石橋

グループ名:ヒューマンモデリング(部屋番号:A1-511)
デモ内容②:HMDを用いた技術デモ
説明者  :関塚,静野,深田,松村
実演者  :関塚,静野,深田,松村

質問内容:
Q1. サッカーのアシストウェアはどの程度キック速度が増加しますか.
A1. 平均で約3km/h増加します.
Q2. 勉強は忙しいですか.
A2. 授業数が多いときは忙しいです.
Q3. HMDのコントローラは手の位置や形をどのように判断していますか.
A3. 主に赤外線LEDと位置トラッキングカメラで検出します.

感想:
スライドの説明に関して最初は詰まったり,説明不足な部分があったと思うが,
徐々にスムーズに説明できるようになり、見学者の方も理解していただけたのではないかと思う.しかし,HMDのデモの時間が長く,全員体験することができない,またMEグループとの時間の調整ができていない等の問題があったので改善すべき問題であると感じた.

今後の課題:
他グループと発表時間をできる限り合わせる.
デモのスペース,数の拡張.

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グループ名:MEグループ(部屋番号:A1-511)
デモ内容1:電磁誘導センサを用いた血圧脈波計測
説明者:萩山
実演者:棟安

デモ内容2:体表脈波センサによる心音抽出
説明者:萩山
実演者:棟安

質問内容:
Q1.血圧計測センサは,センサの押し付け圧により計測血圧が変化するのではないか.
A1.その通りです.したがって,今後は押し付け圧に依存しないセンサの開発が必要であると考えています.
Q2.体表脈波センサにより,眠気などを100%判別することはできるのか.
A2.100%判別することはできませんが,例えば40%など,確率として推測することは可能です.

感想:
血圧脈波計測の実演時に,ノイズの影響などにより血圧脈波が識別できないトラブルがありました.しかし,血圧脈波計測の代わりにiPadアプリの紹介をすることで上手く対処することができました.また,時間が余ることもありましたが,質疑応答や追加説明をすることで時間調節できたのではないかと思います.今後は事前準備をよりしっかりと行いたいと思います.

今後の課題:
・事前準備
・体験型デモの導入
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統括・案内係2日目

気付いた点と注意事項:
◇エレベータ側の反対側からも来客者が来られる.
・常時,人を置く必要はないが混乱させないように注意しておく必要はある.
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第481回 2017年度広島大学オープンキャンパス開催報告
(その1)

2017.10.16

8月17日(木),18日(金)の2日間,広島大学オープンキャンパス2017が開催されました.
http://hiroshima-u.jp/oc

生体システム論研究室のオープンラボは,1日目は筋電グループと感性ブレイングループ,2日目はヒューマンモデリンググループとMEグループが担当し,研究室メンバーほぼ全員で見学対応にあたりました.2日間で130名以上の見学者があり,活気に満ちたオープンキャンパスになりました.各研究グループのデモはグループリーダーを中心によくオーガナイズされており,非常に良かったと思います.

以下は,D1の岸下優介君がとりまとめをしてくれたオープンキャンパス報告です.アンケートには良いコメントが多数寄せられており,素晴らしいと思います.関係者のみなさん,ごくろうさまでした!
(2日目分は次週,掲載します.)

■オープンキャンパス第1日目

岸下です.オープンキャンパス1日目お疲れ様でした.
本日は筋電グループと感性ブレイングループがデモを行いました.今年の来客者は62名と,昨年に比べて約2倍もの人数の方が来られました.全てのデモ,研究紹介に対してポジティブな感想を頂くことができたので,しっかりと本研究室の魅力を伝えられたのではないかと思います.デモ担当者,案内係のみなさんありがとうございました.

以下,本日のアンケート結果です.
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来客数:62名(内アンケート協力者57名)
得票率(得票数/見学者数)
筋電グループ:50/57 = 87.7%
感性ブレイングループ:43/57 = 75.4%

【自由コメント欄にいただいたご意見・感想】
-魚にも感性があることが知って驚いた.その感性を知り過ぎたら魚が食べられなくなりそう.
-スタッフの方の対応がとてもよかった.
-のびのび研究されていると感じられて,研究室自体の雰囲気が良かった.
-難しそうだけど,興味のある研究をしていて楽しそうだった.
-義手は腕を失くした人の助けになると思う.より良い物の開発を頑張って!
-生物の動きが工学の分野に繋がっており,とても面白いと思った
-こういう学部もあるのかと驚いた
-3Dプリンタを用いた義手を初めて見ることができた.修理などにとても便利そうだと思った.
-将来的にどのような企業に就職できるのかも聞けると良かった.
-筋電の使い方は簡単にマスターはできないようですが,トレーニングも考えての研究は素晴らしいと思った.
-匂いについては鼻の機能が低下している方に応用できると思いました.
-3Dプリンタの義手にすごく興味がわきました.
-どの分野も今後まだまだ研究課題があるため,やりがいがあると思った.
-生体システムの研究はあまり見たことなかったが,今回の見学で興味がわいた.
-とてもイメージがつかみやすかった.
-人間以外の生物でも人間と同じようなデータがとれることはすごいと思った.
-専門的な研究をしておられ,わかり易く説明をして頂けたのでよかった.
-他の大学では見られなかった研究を見ることができた
-実際に使用されている機器を用いながら紹介されていて,わかりやすかった.
-専門知識のない人が理解しやすいように説明して頂きわかりやすかった.
-生体信号についてわかりやすく伝えてくれた.
-工学と生体の関係について詳しく知ることができてよかった.
-自分も大学に入れたら取り組んでみたい研究内容だった.
-特に匂いの研究が具体的でわかりやすかった.
-未来感があってよかった.
-感性に注目した研究では,小さな生物から人間の感性などを学べることに驚きました.
-生体に興味があったので面白かった.
-研究の応用がどのようなものか気になった.
-義手の説明がわかりやすかったです.
-義手の研究がとてもモチベーションが高そうだった.
-社会に役立つ研究をされていてとても素晴らしいと思いました.
-元高専生の方が意外とたくさんいて驚いた.
-機械,匂い,その他にもすごい研究があってたのしかった.
-年老いた人に対するアシストを行う研究もあると良いと思った.
-この研究室に来たくなった.

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各グループ・係の議事録は以下の通りです.
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グループ名:筋電グループ(部屋番号:A1-511)
デモ内容①:五指義手,3Dプリンタ製義手,筋電マウス,VR訓練システム
説明者  :島田
実演者  :橘高,水口,中垣,南木

質問内容:
Q1.電極を貼る位置はどこでもいいのですか.
A1. はい.電極の位置を変えても筋電パターンを学習することは可能です.
Q2. 生まれつき手が無い方でも義手を操作できるのですか.
A2. 肩などの筋電信号を計測し,手の動きと対応付けることによって義手を操作 することは可能です.
Q3. その他の部位でも筋電信号を発生させることはできるのですか.
A3. 筋電信号は筋が存在する部位において発生させることが可能です.例えば,脚や顔の筋などでも発生させることができます.
Q4. 義手や筋電マウス以外で何か筋電信号を利用したものはあるのですか.
A4. はい.例えば,首から下が麻痺した方でも顔の筋電を利用して車椅子の操作 を行なうことなどが挙げられます.

感想:
少し緊張して早口になってしまったり,デモの準備をしているときなどの繋ぎの会話をうまくできなくて先輩方にかなり助けていただいたので反省しています.また,途中から義手の動作がうまくいかないときもありました.それでも,頷きながら真剣に説明を聞いてくださる方々もいらっしゃったり,もともと義手に対して興味を持っていた方にもお越しいただき,研究の魅力を伝えられたのではないかと感じました.今後もさらに参加者に理解していただいたり,体験してもらえるようなデモを検 討していきたいと思います.

今後の課題:
トラブル対策をまとめる,デモ内容の検討

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グループ名:感性ブレイングループ(部屋番号: A1-511)
デモ内容:魚のリアルタイム恐怖情動評価 & 匂い提示時のリアルタイム血管 剛性計測
説明者 :山下,戸塚,市原
実演者 :山下,戸塚,市原

質問内容:
Q1.就職先はどこか.
A1.去年だとメーカーが多かったです.(SONY,富士通,NEC…)
研究室によって就職先が制限されるようなことはほとんどありません.
Q2.学校生活は楽しいか.
A2.楽しいです.
Q3.高専生が途中から入るのは大変か.
A3.単位認定もされるので,問題ないと思います.
Q4.魚は恐怖の情動しかないのか.
A4.現在,快の情動もあると考えており,研究を進めています.
Q5.匂いに関して個人差はないのか.
A5.あります.これから個人差も考慮して研究を進めていく予定です.
Q6.匂いは何を使っているのか.
A6.今回提示したのはアロマですが,実験では実験用の薬品を使用しています.

感想:
スライドについて説明不足の点もあったが,難しい専門用語をあまり使わないよ うに説明したり,噛み砕いて説明したことで,見学者には理解してもらえたと思う.しかしながら,質疑応答の時間がしっかり取れなかったことや,デモの見栄えが今一つだと感じた.次回は,そのような点にも気をつけていきたい.

今後の課題:
スライドの改良,デモの改良

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統括・案内係1日目

気付いた点と注意事項:
◇例年よりかなり来客数が多かった.
-来客者の人数に合わせて研究紹介を短めにするなど,臨機応変に回転率を変える必要がある.
◇スポーツドリンクの本数
-60名の来客で2Lのアクエリアスが3本無くなった.
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第480回 受賞ラッシュ!

2017.10.10

2017年の夏休みの間に以下の5件の受賞情報が届きました!

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■The Robotics Society of Japan 2017 Best Paper Award
受賞者:Takeshi Takaki, Keisuke Shima, Naohisa Mukaidani, Toshio Tsuji, Akira Otsuka and Takaaki Chin
受賞論文:
Electromyographic Prosthetic Hand Using Grasping-Force-Magnification Mechanism With Five Independently Driven Fingers
T. Takaki, K. Shima, N. Mukaidani, T. Tsuji, A. Otsuka and T. Chin
Advanced Robotics, Volume 29, Issue 24, pp. 1586-1598, DOI:10.1080/01691864.2015.1079502, 2015.
受賞日:2017年9月13日
授与者:
Toshihiro Sawa, President, The Robotics Society of Japan

これはD3の向谷君の卒論を研究論文としてまとめたもので,日本ロボット学会の英文誌Advanced Roboticsにおける2017年の論文賞です.論文賞はその論文誌に掲載された学術論文の中で最も優れたものに贈られる賞で,研究者にとって最も誇らしい賞と言えます.

■i-CREATe2017 gSIC-AT Best Poster Award (2017)
受賞者:Masanobu Kittaka and Akira Furui
受賞論文:HUVETS: Hiroshima University Virtual EMG Training System for myoelectric hand control with evaluation of motor skills and fatigue in users
Masanobu Kittaka, Akira Furui, and Toshio Tsuji
11th International Convention on Rehabilitation Engineering and Assistive Technology
GLOBAL STUDENT INNOVATION CHALLENGE for Assistive Technology (i-CREATe2017 gSIC-AT)
受賞日:2017年8月24日
授与者:
11th International Convention on Rehabilitation Engineering and Assistive Technology

これはM1の橘高君の卒論の内容を発展させて国際会議i-CREATe2017の学生コンペティションにおいて発表したもので,英語でデモンストレーションを行いました.橘高君にとってははじめての国際会議発表での受賞です.素晴らしいですね!

■第20回画像の認識・理解シンポジウム (MIRU2017) 若手プログラム最優秀研究計画賞(2017)
早志英朗
受賞日:2017年8月9日
授与者:MIRU2017若手プログラム委員長 浦西友樹

■PRMU月間ベストプレゼンテーション賞(2017)
早志 英朗
受賞論文:Johnson分布に基づくニューラルネットワーク
早志英朗,内田誠一,辻敏夫
電子情報通信学会技術研究報告,vol. 117, no. 210, PRMU2017-55, pp. 135-136, 2017年9月15-16日
受賞日:2017年10月3日
授与者:パターン認識・メディア理解研究専門委員会 委員長 佐藤真一

上記の2件は今年4月から九州大学に赴任した早志君の博士学位研究の一部を国内学会で発表したものです.これまで発表したことがない分野の学会でしたが,早志君は見事に2件の賞を受賞しました.さすがですね!

■ROOB2017優秀プレゼンテーション賞
受賞者:松村 一志
受賞論文:
視界の制約が旋回ポインティング操作に与える影響の考察
松村 一志,辻 敏夫,栗田 雄一
The 2nd Robotics Ongoing Breakthroughs(2017)
受賞日:2017年9月1日
授与者:
ROOB2017実行委員会 特別顧問 小笠原 司
https://www.hiroshima-u.ac.jp/eng/news/41691

これはB4の松村君の卒論内容をポスター発表したもので,松村君にとってははじめての研究発表での受賞です.素晴らしいですね!
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これらの受賞は,受賞者本人のこれまでの努力が実を結んだ結果の快挙であると同時に,研究活動を支えてくださった多くの人たちのおかげです.生体システム論研究室ではすべての関係者の皆様に感謝するとともに,これからも賞をいただけるような高いレベルの研究を目指していきたいと思っています.

第479回 2017年度後期全体ゼミを開始しました

2017.10.02

7月25日の第16回全体ゼミ(2017年度前期最終回)からあっという間に2カ月余りが過ぎ,今日から2017年度後期の全体ゼミを開始しました.
この間,オープンキャンパス,大学院入試,学会発表&論文投稿,各種研究会,インターンシップなどいろいろな行事がありましたが,みなさん,有意義な夏休みを過ごせたでしょうか.
(オープンキャンパスや学会発表などの詳細については,来週以降に改めて報告できればと思います.)

大学院入試に関しては,7月の推薦入試と8月の一般入試の結果,博士課程後期に1名,博士課程前期に本研究室の4年生10名が見事に合格しました.みなさん,おめでとうございます!

9月20日には2017年度広島大学秋季学位記授与式が広島大学サタケメモリアルホールで行われ,博士課程後期修了生の中村 豪君には博士(工学)の学位(いわゆる博士号)が授与されました.中村君は兵庫県立総合リハビリテーションセンター内社会福祉法人兵庫県立社会福祉事業団福祉のまちづくり研究所 ロボットリハビリテーションセンターにおいて,引き続き本研究室との共同研究を継続する予定です.
https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/41725

また,残念ことに長年にわたって研究室の事務を支えてくださった清戸奈美さんが9月末をもって退職されました.卒業生や在学生の人たちは出張手続きや物品購入手続き等で,いろいろとお世話になったのではと思います.清戸さんの体調の関係で残念ながら送別会を開催することはできませんでしたが,教職員と学生の代表者で花束等の贈呈を行うとともに,感謝の気持ちを清戸さんにお伝えしました.

一方,10月1日から新たに4名が研究室に加入しました.まず博士課程後期に森永 浩介さんが入学しました.森永さんは広島国際大学総合リハビリテーション学部リハビリテーション支援学科に助教として勤務しながら博士研究を開始します.
また,研究生として曾 楊洋君が入学しました.曾君は筋電グループに所属し,研究の準備を進めながら,今後,博士課程前期への入学を目指します.
最後に,医学部医学科4年の勝良 遼君,笹峯 俊吾君が医学部必修科目「医学研究実習」で生体システム論研究室に滞在し,MEグループに所属して来年の1月下旬まで研究実習を行います.
新加入の人たちについては研究室全体でできるだけサポートしてあげたいと思いますので,みなさん,どうぞよろしくお願いします.

これから年末に向けて,修論中間発表会や各種学会・研究会での研究発表等,さまざまな行事が予定されています.
「広島大学生体システム論研究室ならでは」というようなオリジナリティに溢れた魅力的な研究成果を目指し,引き続き各グループで協力しながら研究活動を継続してければと思います.

2017年度後期もどうぞよろしくお願いします!

第478回 2017年度前期全体ゼミ,終了しました

2017.07.26

卒論・修論中間発表会も無事に終わり,2017年度前期全体ゼミは終了しました.

2017年前半も,研究室一丸となって新たな研究課題に取り組み,充実した研究活動を行うことができました.
7月末時点で,2017年に掲載または掲載決定した学術論文は11編(すべてSCI論文),国際会議発表は10件で,各グループとも活発に研究を進めることができたのではと思います.

国際学術雑誌2017:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications/international-journal-papers
国際会議2017:
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/publications/international-conferences

また,2017年度の広島大学オープンキャンパスは8月17日(木),18日(金)に開催されることになりました.
http://hiroshima-u.jp/oc
http://hiroshima-u.jp/oc/tokusyoku/kougaku
https://www.hiroshima-u.ac.jp/oc/tokusyoku/kougaku/niruinaiyo

今年度も生体システム論研究室は4つの研究グループごとにデモンストレーションを用意し,私たちが取り組んでいる研究の一部をできるだけわかりやすく紹介する予定です.

場所:広島大学大学院工学研究科A1棟5階西ウィング
日程:
8月17日(木) 筋電グループ,感性ブレイングループ
8月18日(金) ヒューマンモデリンググループ,MEグループ
研究室へのアクセスは以下のページをご参照ください.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/access
https://www.hiroshima-u.ac.jp/access/higashihiroshima

本学工学部への入学を考えている高校生はもちろん,生体システム論研究室への入学を希望している学生諸君,広島大学工学部第二類の1〜3年生など,本研究室に興味を持ってくださっているすべての方々の参加を歓迎します.
当日は,研究室生活や研究内容に関する質問,進学相談なども受け付けます.

以下のページには,昨年度のオープンキャンパスの開催録を紹介しています.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10896
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/12365
今年度も活気溢れるオープンキャンパスにできればと思います.多くの方々のご参加をお待ちしています.

このあと,9月末まで全体ゼミは夏休みに入ります.夏休み期間中は,各自の状況に合わせてそれぞれ有意義な時間過ごすとよいでしょう.
大学院博士課程前期後期入学試験を受験予定のみなさんは夏の誘惑に負けることなく,8月22日,23日の入試に向けて,しっかりがんばってください!

ではみなさん,良い夏休みを!

第477回 博士学位論文審査

2017.07.18

現在,D3の中村 豪君の博士学位論文審査が進行中です.

博士学位の取得は,大学・高専等の教育研究機関,国・地方自治体などの公的研究機関,大企業の研究所などの研究職への就職を希望している人にとっては特に重要で,大学等の研究職に応募するためには博士学位の取得が必要条件になっているところがほとんどです.

本学大学院工学研究科の「学位申請の基準」は以下のページに公開されています.
https://www.hiroshima-u.ac.jp/eng/graduateschool/acquisition_doctorates
生体システム論研究室が所属するシステムサイバネティクス専攻の課程博士の場合,審査の必要条件は,
・学会誌等学術雑誌論文(ジャーナル論文)2編
・国際会議発表論文(カンファレンス論文)1編
を発表していること(掲載決定を含む.投稿中は除く)です.

中村君は先日行われた博士論文作成着手審査と予備審査に合格し,現在,本審査に向けて書類提出の準備を行っています.
最終的な博士学位論文審査会(公聴会)は平成29年8月28日(月)に行われる予定です.

博士学位論文審査会(公聴会)(予定)

日時:8月28日(月) 13:30 – 14:30
場所:大学院工学研究科中会議室(A1-141)
氏名:中村 豪
学位論文題名:A Virtual Training System for Myoelectric Prosthesis Prescription
(筋電義手処方支援を目的としたバーチャルトレーニングシステムの開発)
主査:辻 敏夫教授

中村君の論文はこの数年間の研究成果をまとめたもので,素晴らしい内容の学位論文です.公聴会は一般公開しており,どなたでも聴講可能ですので興味のある方はぜひお越しください.

第476回 卒論中間発表会2017

2017.07.12

7月4日,11日の2日間,2017年度生体システム論研究室卒論中間発表会を開催しました.

生体システム論研究室では,毎年7月に卒論中間発表会を行っています.4年生の卒論テーマが決まったのが4月で,実質的に研究テーマに取り組み始めたのは5月頃からですので,7月前半での中間発表会は時期的にはかなり早い(無茶な?)設定ですが,4年生前期の研究活動のマイルストーンとしてこの時期に開催しており,8月の大学院一般入試受験者にとっては院試準備に向けてのひとつの区切りとなります.

当日は,石橋 侑也君,迫田 航君,島田 恭平君,南木 望君,浜﨑 健太君,深田 雅裕君,松村 一志君,棟安 俊文君,山下 浩生君,吉村 和真君の10名が発表してくれました.
全員,素晴らしい研究発表で,充実した中間発表会となりました.全力で研究に取り組んだ成果が,研究結果だけでなく発表態度や話し方にも目に見える形で表れており非常に感心しました!

新しいことに挑戦しわずかな期間でこれだけの成果を挙げることができるというのは,4年生の個人の能力がいかに高いかという事実が証明されたことに他なりません.自信を持って今後も研究に取り組んでいくとよいでしょう.ただ,各グループの先輩たちの助けがなかったらこれだけの発表はできなかったのではと思います.指導をしてくれた先輩たちに感謝するとともに,今回の経験を次回の発表に活かせるよう引き続きがんばってください!

学部4年生から大学院にかけての数年間は,新しい知識を面白いように吸収できる特別な時期だと思います.研究を始めたばかりの4年生にとっては新しい知識だけでなく,ものごとを主導的に進めていくのに必要な実行力を身につける絶好の機会でもあります.何事も,より高いレベルを目指して積極的に行動していくとよいでしょう.

4年生のみなさん,中間発表,おつかれさまでした!

第475回 ホームページリニューアル!

2017.07.10

2017年7月,生体システム論研究室のホームページが生まれ変わります.

生体システム論研究室ではホームページを活用して研究室に関する情報をできるだけ多く発信したいと考えており, 2003年4月21日の開設以来,ホームページの更新&修正を続けてきました.今回,はじめての大規模なホームページリニューアルを行います.

 

今回のリニューアルの特徴は以下の通りです.
・WordPressベースのシステムを採用することにより,ホームページの維持管理を容易に
・現ホームページの研究業績情報をすべて維持
・研究業績情報に関する検索機能を導入
・研究室や研究内容に関する説明を充実
・画像や動画を多く掲載

 

今回の研究室ホームページリニューアルは,曽 智先生,岸下 優介君(D1),古居 彬君(M2)が協力して進めてくれています. また,今年3月に博士課程前期を修了した尾倉 侑也君が取締役を務める株式会社ワールドエリアネットワークスが制作を担当し, 尾倉君がホームページデザインから構築までほとんどすべての作業を担当してくれました.

 

新ホームページの一般公開は7月20日頃を予定しています.
新しく生まれ変わった生体システム論研究室のホームページにご期待ください!!

第474回 広島大学の名講義

2017.06.28

広島大学工学部,大学院工学研究科では,各学期の終了後に受講生に対して授業評価アンケートを実施しており,授業内容の改善に役立てています. 2008年度後期からこの授業評価アンケート実施時に,「この講義を広島大学の名講義として推薦しますか」という項目が設けられ, 回答結果から毎期上位10科目程度が『広島大学の名講義』として選出されウェブサイトで公表されています(ただし,演習や実習,受講者の少ない講義は除く).
工学部:http://hiroshima-u.jp/eng/faculty/f_education/f_lecture
大学院工学研究科:http://hiroshima-u.jp/eng/graduateschool/g_lecture

先日,2016年度のアンケート結果が公表され「生体システム工学」が選ばれました.以下に過去の受賞歴をまとめておきます.
今後も『広島大学の名講義』として選出されるような講義を継続していければと思います.

 

■広島大学の名講義(工学部)

2009年度前期:回路理論II(辻 敏夫)
(2010年度以降,「回路理論II」は担当者変更)
2010年度前期:人間工学(辻 敏夫)
(2011年度以降,
「人間工学」は「生体システム工学」に名称変更)
2011年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
2012年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
(2013年度前期の「生体システム工学」は開講せず)
2014年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
2015年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)
2016年度前期:生体システム工学(辻 敏夫)

■広島大学の名講義(工学研究科)

2008年後期:複雑システム応用特論I(辻 敏夫)
2009年後期:複雑システム応用特論I(辻 敏夫)
(2009年度から隔年開講に移行,
2011年度から「サイバネティクス工学特論」に名称変更)
2011年度後期:サイバネティクス工学特論(辻 敏夫)
2013年度後期:サイバネティクス工学特論(辻 敏夫)
2015年度後期:サイバネティクス工学特論(辻 敏夫)

第473回 感性イノベーション拠点平成29年度サイトビジット

2017.06.20

生体システム論研究室は,文部科学省平成25年度革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)
「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」に参加しています.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/column/archives/column358.html

去る6月16日(金),広島大学霞キャンパス広仁会館において平成29年度サイトビジットが行われ,
本研究室からはD1の岡本 宜久さん(マツダ技術研究所)を中心に取り組んでいる自動車操縦系の脳活動評価に関する研究成果,
および修了生の有國 文也君,M1の隅山 慎君を中心に取り組んできた疼痛刺激に対する脳活動と指尖血管剛性の同時計測に関する研究成果を発表しました.

先日,平成25年度COI全18拠点における第1フェーズ(平成25〜27年度)の取り組みに対する第一回中間評価の結果が公開されました.
感性イノベーション拠点は,マツダの先行開発車両のユースケースを活用して他企業へと拡大する道筋を明確にしたこと,
感性脳ネットワーク仮説の立案とその妥当性の検証に着手したこと,広島大学を中核として統合したサテライト拠点との連携・融合が進んでいる点などが高く評価され,
最高評価である「S」評価を獲得しました.
http://www.jst.go.jp/coi/hyoka/data/chukanhyoka_h2903.pdf

今後は,自動車操縦,疼痛刺激に加えて匂い刺激に伴う脳活動,指尖血管剛性,主観評価の同時計測と相関解析を進め,
脳科学に基づく新たな感性工学の確立に向けて研究を進めていければと思います.

新たな未来を切り拓く感性イノベーション拠点の今後の研究成果にご期待ください!

第472回 全体ゼミで研究発表

2017.06.15

6月6日と13日に開催した全体ゼミで,4年生10名がはじめての研究発表を行いました.
全員,非常に堂々とした発表態度で,はじめての全体ゼミ発表とは思えないほど素晴らしい発表で感心しました.
研究内容もよく進んでおり,全力で発表準備に取り組んだ成果が見事に表れていたと思います.

全体ゼミで発表を行う目的は以下の点にあります.
◆研究発表の組み立て方を学ぶこと
◆プレゼンテーション用スライドの作成法を学ぶこと
◆プレゼンテーションでの話し方を学ぶこと
◆人に説明できるレベルにまで研究テーマの理解度を深めること
◆発表できるレベルまで研究を進めること
◆大勢の前で評価されながら研究発表を行うという経験を積むこと
◆予想していないような質問にも臨機応変に対応できる力を養うこと
今回の発表に関して,上記の各項目に対する自身の達成度を自己評価しておくとよいでしょう.

研究発表において最も大切なことは,研究に対する熱意を示すことと自分の能力の高さをアピールすることだと思います.
今回の発表会でも,大きな声で聴衆に語りかけるような発表態度や充実した実験結果,準備に手間をかけたきれいで分かりやすいスライドには発表者の熱意を感じましたし,
発表や質疑応答の中に能力の高さが表れているような人には大きな魅力を感じました.
発表評価アンケートのコメントも参考にしながら,次回以降もより良い発表を目指して少しずつがんばっていくとよいでしょう.
次回の発表も期待しています!

第471回 第二類講座対抗駅伝2017

2017.06.06

第二類講座対抗駅伝が6月3日(土)に行われました.
第二類講座対抗駅伝は,約50年前から行われている第二類の研究室対抗駅伝です.
卒業生以外はだれも知らないと思いますが,生体システム論研究室は2000年代後半に第1期黄金期とでも呼ぶべき時代を経験しています.
特に,2005年,2006年は2年連続優勝を飾っています!

2005 – 2011
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10520
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10558
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10598
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10639
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10679
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10711
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10739
(HP開設直前の2004年も全36チーム中2位,16位でした.)

ここ数年はやや低迷していましたが,今年度は生体システム論研究室から有志による選抜チーム「BSYS」が出場し,
全18チーム中第3位という見事な成績を収めました.特に4区の岸下君が区間1位,1区のアントニオ君と7区の戸塚君が区間2位,
6区の石橋君が区間3位を獲得しました.もちろん,出場者全員,自分の研究等,さまざまな活動を普段どおりに行いながらの成績です.
素晴らしいと思います!!
M1の戸塚正明君が結果をまとめてくれましたので,以下に引用しておきます.
みなさん,おつかれさまでした!

生体システム論研究室駅伝チーム代表の戸塚です.
先日行われました,第二類講座対抗駅伝大会の結果についてご報告いたします.

大会名:
第47回第二類講座対抗駅伝大会
日時:
2017年6月3日(土) 13時30分スタート
参加チーム数
18チーム
コース
広島大学工学部周辺
生体システム論研究室 チーム名 BSYS
選手(敬称略)
0区(0.8km) 大西
1区(3.2km) アントニオ  区間2位
2区(3.2km) 山下
3区(3.2km) 迫田
4区(3.2km) 岸下 区間1位
5区(3.2km) 島田
6区(3.2km) 石橋 区間3位
7区(4.7km) 戸塚 区間2位
控え      南木
記録係    松村
総合成績
総合3位
(優勝は電力エネルギー,準優勝はナノデバイスでした)
来年の目標
総合1位

昨年は大会運営の担当になり,断腸の思いで出場を断念しました.そのため,今年の大会では例年以上に駅伝大会への想いが熱く,チーム一丸となり,全力で練習に励みました.その結果,総合3位という結果を得られたことを誇りに思います.

今回の1位チームと私たちのチームの差はおよそ2分であり,2位チームとの差はわずか30秒でした.選手全員が15秒ずつタイムを縮めれば優勝も夢ではありません.来年の目標である総合1位を勝ち取るために,今後も精進してゆきます.

以上です.それでは,失礼致します.

戸塚正明

第470回 研究会2017

2017.05.30

生体システム論研究室では,研究分野ごとの研究会を定期的に開催しています.
研究会では,各グループメンバーだけでなく共同研究者の方々を交えてディスカッションを行います.
共同研究者は他学部・他大学の先生方や企業・公的研究機関等の研究者で,
その専門分野も電気電子工学にとどまらず機械工学や医学,保健福祉,生物学など多岐にわたっています.

2017年度は以下の6つの研究会を開催します.
■筋電義手・バイオリモート研究会
■血管弾性研究会
■メディカル・データ・マイニング(MDM)研究会
■感性ブレイン研究会(旧A-life研究会)
■COI研究会(旧自動車研究会)
■機械学習研究会

筋電義手・バイオリモート研究会は発足当時のバイオリモート研究会時代から数えて通算73回(筋電義手研究会は43回),
血管弾性研究会は61回,MDM研究会は63回開催しています.
感性ブレイン研究会(旧A-life研究会)とCOI研究会(旧自動車研究会)は通算回数は不明ですが,年数回の開催を10年以上続けています.
また,今年度,機械学習研究会を新たに立ち上げました.
いずれも各分野の専門家の先生方と交流ができ,研究会を通じて学界や社会に関する最新の情報を得ることもできる貴重な機会です.

研究会で発表する際には,研究室外の方にもわかりやすく,かつ説得力のあるストーリーを組み立てる必要があり,研究発表の良い訓練になると思います.
4年生のみなさんは最初は緊張すると思いますが,慣れれば落ち着いて発表できるようになります.
各分野の専門家の方々と堂々とディスカッションできるようになれば,それだけ力がついた証拠ですね.

各研究会とも学問領域の境界を超えた学際的な研究に取り組んでおり,
産学連携 /学学連携活動を通じて有意義な研究成果を世の中に発信していければと考えています.

第469回 科学研究費2017

2017.05.23

生体システム論研究室では,広島大学から支給される運営費交付金だけでなく,学外から多額の研究費をいただいて研究活動を行っています.
中でも,文部科学省と日本学術振興会の助成事業である科学研究費は専門家による厳しい審査(ピアレビュー)を経て採否が決定される重要な研究費です.
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/main5_a5.htm
http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/

2017年度も,各研究グループの研究テーマに関連して以下の科研費の交付を受けました.

<新規採択(2017年度)>

■日本学術振興会科学研究費 若手研究(B)(H29-H31年度)
匂い感性の予測:脳活動―自律神経活動―感性指標のモデル化と人工官能検査法の提案
研究代表者:曽 智

■日本学術振興会科学研究費 若手研究(B)(H29-H31年度)
双腕協調タスクモデルに基づく5指駆動型筋電電動義手の提案と義手処方支援
研究代表者:芝軒 太郎(茨城大学)

■日本学術振興会特別研究員奨励費(H29-H31年度)
身体性を考慮した力感覚量推定法の提案とアシスト技術への応用
研究代表者:岸下 優介(D1)

<継続(2016年度以前採択分)>

■日本学術振興会科学研究費(挑戦的萌芽研究)(H28〜H30年度)
題目:生体電気信号から魚の心理を推定する:「生物感性工学」への挑戦
研究代表者:辻 敏夫,研究分担者:曽 智,吉田 将之,平野 旭

■日本学術振興会科学研究費(基盤研究(C))(H28〜H30年度)
題目:人工心肺における連続血液粘度モニタリングシステム:推定アルゴリズム提案と臨床応用
研究代表者:岡原重幸(純真学園大学),研究分担者:辻 敏夫,曽 智,末田 泰二郎,伊藤 英史

■日本学術振興会科学研究費 若手研究(B)(H28-H30年度)
咳嗽能力を音響学的に評価する新しい評価方法の確立
研究代表者:馬屋原 康高(D2)

■日本学術振興会科学研究費 若手研究(B)(H28〜H30年度)
下肢動脈硬化を早期発見する:オシロメトリック法を用いた下肢血管内皮機能計測法提案
研究代表者:平野 陽豊(静岡大学)

■日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(B)(一般)(H27〜H30年度)
神経-筋-身体動力学モデルに基づく線虫の運動生成メカニズム解析
研究代表者:辻 敏夫,研究分担者:曽 智,鈴木 芳代,連携研究者:栗田 雄一

■日本学術振興会科学研究費助成事業 基盤研究(C) (H27〜H29年度)
題目:動画・脳波・呼吸心拍情報に基づく統合的新生児発作モニタリングシステムの提案
研究代表者:竹内 章人(岡山医療センター),研究分担者:曽 智,連携研究者:辻 敏夫

■文部科学省科学研究費補助金 挑戦的萌芽(H27〜H29年度)
地面インタラクションセンシングによる都市体験の記録と再生
研究代表者:栗田 雄一

厳しい経済情勢にもかかわらず,これらの研究費によってさまざまな実験装置や研究資材を購入したり,
国内/国外の学会に参加することができるのはたいへんありがたいことです.
私たちは,これらの研究費の原資が国民の税金で賄われていることを忘れずに,
研究費を決して無駄にすることがないよう気を引き締めて研究に取り組んでいく責任があります.
そして,これらの研究費に見合う独創性・新規性の高い研究成果を社会に還元するため,
高いレベルの学術性と実用性を兼ね備えた研究を推進していきたいと考えています.

第468回 SHANI-MUに!

2017.05.16

2017年5月6日に放送されたRCCテレビの「SHANI-MUに!」という番組で,生体システム論研究室における学生の研究活動が紹介されました.

学生応援チャンネルSHANI-MUに!
[広島大学 身体の電気で、モノが動く]
RCCテレビ 2017年5月6日

本研究室ではこれまでに多くの取材を受けてきました.
記事:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/articles
放送:https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/broadcasts-recordings

約10年ほど前からは取材申し込みが届いても研究目的にそぐわないと判断した場合には基本的にお断りすることにしているのですが,
今回は学生の研究活動紹介が目的ということでお引き受けしました.
実は8年前にも同じ番組で研究室を紹介していただきましたが,そのときの番組の評判が良く今回の再取材につながったそうです.
番組では学生たちが研究成果の説明をしているシーンやインタビューに答えているシーン,また研究室の普段の様子などが紹介されており,
短い番組ですが良い内容に仕上がっていました.

普段の地道な研究活動が,いろいろな形で人にインパクトを与えられるくらいに発展していくのは素晴らしいことと思います.
学生諸君がもっともっと高いレベルを目指して,「遮二無二」研究活動を続けてくれればと願っています.

第466回 全体ゼミ議事録&コラム2017

2017.05.09

生体システム論研究室では,授業期間中,研究室全員が集まるセミナー「全体ゼミ」を毎週行っており, その内容を「全体ゼミ議事録」として研究室メーリングリスト(t_group-bsys@ml.hiroshima-u.ac.jp)宛に配信しています.
議事録の内容は,研究室のニュースやお知らせ,各研究グループの今後の予定,研究発表者の内容まとめと質疑応答メモ,発表評価アンケート結果などです. また,議事録冒頭に記載した研究室ニュースや研究トピックスなどに関する話題を,研究室ホームページに”Column”としてアップしています. このColumnは,2004年6月23日の第1回から今日で第467回を数えます.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news_list/column

全体ゼミ議事録とコラムから,生体システム論研究室の現在の活動を知っていただくことができます. (卒業生,修了生の中にもこのコラムをチェックしている人が多くいるようです.)
過去のコラムから,参考になりそうないくつかの記事を以下にピックアップしておきます.

■生体システム論研究室について
「生体システム論研究室って?」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10624
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10625
「サイバネティクスを超えて」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10740
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10741

■博士学位
「博士課程後期への進学 -博士号取得への道-」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10501
「博士学位取得への道」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10542
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10543
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10544
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10545

■学術研究論文
「論文投稿のすすめ」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10647
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10648
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10649
「今年こそ(?)-早期論文作成のすすめ-」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10636
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10637
「インパクトファクターと被引用回数」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10743
「研究者の個人業績情報」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10871
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10872

■ 就職活動
「魅力的な発表のためのチェックリスト」
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10725

今年度も,全体ゼミ議事録とコラムを通じて,さまざまな研究室情報を発信していければと思います.

第466回 生体システム論研究室歓迎会2017

2017.05.02

新たに研究室に配属された新加入生のみなさんを迎え,生体システム論研究室の新加入生歓迎会を4月28日(金)に開催しました.

当日は革新的イノベーション創出プログラム「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」でお世話になっている
共同研究者の笹岡 貴史先生(広島大学大学院医歯薬保健学研究院 特任講師),
社会人D2の馬屋原 康高先生(広島都市学園大学健康科学部リハビリテーション学科 講師),
同じく社会人D2の岡本 宜久さん(マツダ株式会社技術研究所),共同研究者の吉田 敏宏さん(マツダ株式会社技術研究所)も参加され,
全員で楽しい時間を過ごすことができました.
幹事を務めてくれたM1の常安 孝輔君,戸塚 正明君,ごくろうさまでした!

2017年度の研究室メンバーは,学部4年生10名,研究生1名,大学院博士課程前期22名(M1: 12名,M2: 10名),
博士課程後期10名(うち日本学術振興会特別研究員1名),秘書3名,教員3名で,計49名です.
これは生体システム論研究室史上最多人数かもしれませんね.

研究室内には,筋電グループ,ME(メディカルエンジニアリング)グループ,
ヒューマンモデリンググループ,感性ブレイングループ(旧A-lifeグループ)という4つの研究グループがあり,
グループリーダ,副リーダを中心として各メンバーが役割を分担し,全員で協力しながら研究活動を行っています.

生体システム論研究室では,極めて巧みで高度な生体機能の特徴を電気電子・システム・情報工学の立場から解析・モデル化するとともに,
生体システム特有のメカニズムに基づいた新しい医療福祉機器,産業機器の開発を目指しています.
その意味で4つの研究グループが取り組んでいるさまざまな研究テーマは一つの大きな研究の一部であり,
研究室メンバー全員で一つの研究テーマに取り組んでいると考えています.

今年度も研究室メンバー全員でよく協力し,高いレベルの研究成果を目指して活動を継続していければと思います.

第465回 ハイパーヒューマンテクノロジープロジェクト研究センター

2017.04.26

広島大学ハイパーヒューマンテクノロジープロジェクト研究センターの継続設置が承認されました.
ハイパーヒューマンテクノロジープロジェクト研究センターは2003年4月1日に設置され,
21世紀COEプログラム応募に向けての基盤作りのため第1期(2003-2007年度)の活動を開始しました.
その後,広島大学21世紀COEプログラム「超速ハイパーヒューマン技術が開く新世界」(2004-2008年度)が採択され,
第2期(2008-2010年度),第3期(2011-2013年度),第4期(2014-2016年度)を経て,2017年度から第5期(2017-2019年度)の活動を行っています.

https://www.hiroshima-u.ac.jp/prc/center_list
https://www.hiroshima-u.ac.jp/prc/center_list/procen_hyperhumantech

現在のプロジェクト:
平成29〜31年度 広島大学ハイパーヒューマンテクノロジープロジェクト研究センター
センター長: 辻 敏夫(広島大学大学院工学研究院)
研究実施部局: 広島大学大学院工学研究科
広島大学大学院医歯薬学総合研究科
広島大学病院

第5期では,「ハイパーヒューマンテクノロジーのメディカル,バイオ,産業応用」と題して,
・3Dプリンタを利用した5指駆動型筋電義手の開発
・動画像・生体信号解析に基づく新生児モニタリングシステムの開発
・KinectとWiiバランスボードを利用した発達障害評価支援システムの開発
・血管粘弾性モデルに基づく疼痛評価システムの開発
・バーチャルリアリティ(VR)環境を利用した筋電義手操作トレーニングの臨床応用
・動脈硬化早期発見のための血管内皮機能評価法の臨床応用
・iPadアプリと指タップセンサを利用した脳卒中患者の高次脳機能検査法の臨床応用
・線虫(C. elegans)ロボットシミュレータプラットフォームの実用化
・電磁誘導を用いた血圧脈波モニタリングの実用化
・魚の感情推定技術の構築とヒューマン-フィッシュ・インタフェースの実用化
などの研究課題に取り組んでいきます.
これらの研究課題は本研究室の各グループの研究課題でもあり,
本研究室のメンバー全員が広島大学ハイパーヒューマンテクノロジープロジェクト研究センターの活動に大きくかかわっていることになります.

本センターでは,人間の高度で巧みな認知・行動能力に学びつつ,最終的には人間の能力をはるかに超えた新しい技術の創出を目指して,
これまでのエンジニアリングの枠組みを超えた横断的研究を展開していきたいと思っています.
引き続きご支援のほどよろしくお願いします.

第464回 生体システム論研究室ホームページ2017

2017.04.18

研究室ホームページを2017年度バージョンに更新しました.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/

生体システム論研究室ではホームページを活用して研究室に関する情報をできるだけ多く発信したいと考えており,
トップページの左端に以下の7つのメニューを用意して定期的に掲載内容を更新をしています.

■What’s new:
最新のニュースやお知らせ
■Research topics:
研究紹介,グループ紹介,共同研究
■プロジェクト:
過去・現在の研究プロジェクト
■メンバー:
教員・職員,共同研究者,研究協力者,博士研究員,大学院生,学部生
■研究業績:
学術雑誌論文,国際会議論文,国内講演会発表論文,解説・著書,学位論文,招待講演,受賞情報,記事,放送,展示会・見学会,特許
■学会活動:
学会や社会での活動
■Column:
全体ゼミ議事録に掲載したコラム

研究室ホームページの作成・管理・運営は,今年度からM2の古居 彬君が担当してくれています.
全体ゼミ議事録でお知らせしたニュースのうち公開可能な情報は古居君がホームページにアップしてくれ,ホームページ全体が研究室のインターネットアーカイブとして機能しています.

特に,研究業績のページではこれまでに発表した研究論文(学術雑誌論文,国際会議発表論文),
解説・記事,book chapterなどの情報を閲覧することが可能で,生体システム論研究室の過去の研究成果の全貌をオンラインで参照することができます.
一部の研究論文についてはPDFをダウンロードすることも可能ですので,研究室に新加入したメンバーにとっては自分の研究テーマに関連する過去の論文を調べる際にたいへん便利です.
検索機能は設けていませんが,たとえば,
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/international-journal-papers
内でキーワードで検索すれば,そのキーワードを含むすべて学術論文を探すことができます.
また,Googleで検索ワードの後にsiteを指定して,
EMG site:www.bsys.hiroshima-u.ac.jp/publications
のように検索すれば,「EMG」というワードを含むすべての掲載情報を一覧することができます.
研究室外の方も自由に閲覧可能ですので,生体システム論に関連した研究に取り組んでおられる方々の参考になれば幸いです.

なお今年度は.研究室ホームページの大規模な改修を計画しています.
公開が近づいたら詳しくお知らせしますが,より使いやすいホームページになる予定です.
生体システム論研究室のホームページに乞うご期待ください!

第463回 発表評価アンケート2017

2017.04.11

生体システム論研究室では,毎週開催している全体ゼミで学生が自分の研究成果に関する発表を行っています.
発表者はPCとプロジェクタを用いて,研究目的,内容,進捗状況,結果,考察などについてプレゼンテーションを行い,
聴講者はそのプレゼンテーションを評価します.

評価の方法はアンケート形式で,評価項目は以下のとおりです.

1. 視聴覚・情報機器の使い方は効果的でしたか
2. 発表者の声,話し方は聞き取りやすかったですか
3. 理解すべき重要な箇所が強調されるなど,発表の説明はわかりやすかったですか
4. 発表に対する発表者の熱意を感じましたか
5. 研究内容は興味深いものでしたか
6. 前回の発表からの進展に満足しましたか
7. 総合的に判断して,この発表に満足しましたか
8. コメント(自由記述)

1〜7の項目に対しては4点,3点,2点,1点,0点の5段階評価としていますので,合計点は28点満点です.
全体ゼミ終了後,全員のアンケート結果を集計して,全評価者による評価合計点の平均点(発表者本人の自己採点分は除く)を計算し,
これを各発表者の総合得点としています.

おおむね得点率80%(28点満点ですから22.4点)以上が,優れた発表の目安です.
発表者には総合得点および得点率とともに,記入者名を削除したアンケート結果をフィードバックします.
また発表内容をまとめた全体ゼミの議事録の中で,高得点を獲得した優秀発表者を各学年ごとに表彰しています.

聴講者による発表評価アンケートを行う目的は大きく分けて以下の2点です.

(1) 発表者に聴講者の感想や意見をフィードバックし,発表内容,研究内容を改善するための手掛かりを与えること
(2) 聴講者に緊張感のある積極的な聴講を促すとともに,的確な質問やコメントを行うための能力を訓練すること

全体ゼミでの発表と聴講は自分の力を高めるための絶好の機会であり,はじめは戸惑うと思いますが1年後には必ずその成果が表れます.
発表者は得点率80%以上の上位入賞を目指して,また聴講者は鋭く有意義なコメントができるよう,互いに敬意と思いやりの気持ちを忘れることなく真摯に取り組むとよいでしょう.
では,今年度も優秀発表者表彰をめざしてがんばってください!

第462回 平成29年度(2017年度)のスタート!

2017.04.05

去る3月23日に平成28年度(2016年度)広島大学学位記授与式(卒業式)が行われ,本研究室からは博士課程後期1名,博士課程前期9名,学部10名の計20名が修了/卒業しました.

まず,博士課程後期修了生の岡原 重幸さんには博士(工学)の学位(いわゆる博士号)が授与されました.岡原さんは純真学園大学医療工学科 講師として,引き続き本研究室と共同研究を行う予定です.
博士課程前期修了生には修士(工学)の学位が授与されました.修了生の荒川 剛君,有國 文也君,江藤 慎太郎君,尾倉 侑也君,笠原 拓也君,坂本 一馬君,延川 智範君は,就職のためそれぞれの勤務地に向かいました.岸下 優介君と三戸 景永君は博士課程後期に進学し,博士号取得を目指して研究を続けます. 学部卒業生には学士(工学)の学位が授与され,市原 和也君,橘高 允伸君,木下 直樹君,静野 大樹君,隅山 慎君,関塚 良太君,常安 孝輔君,戸塚 正明君,萩山 直紀君,水口 翔太君の10名は本学大学院工学研究科博士課程前期に進学しました.
また,約6年間研究室に在籍し昨年度は日本学術振興会特別研究員(PD)を務めていた早志 英朗君は,九州大学大学院システム情報科学研究院に助教として赴任しました.
全員,それぞれの道で活躍されることを祈ります.

研究室を離れた人たちとちょうど入れ替わるようにして,新しいメンバー12名が本研究室に加入しました.
まず博士課程後期に株式会社岩崎電機製作所の多谷健嗣さんが入学しました.これから3年間,本研究室において博士号の取得を目指して研究を進めます.
博士課程前期には学部から進学した10名に加えて,中垣 光裕君が入学しました.筋電グループに所属し修士研究を開始します.
そして,新たに10名の4年生が研究室に配属されました.石橋 侑也君,迫田 航君,深田 雅裕君,浜﨑 健太君,島田 恭平君,南木 望君,吉村 和真君,棟安 俊文君,山下 浩生君,松村 一志君です.
また,栗田グループを担当する秘書として新たに小林 ゆみさんが赴任されました.辻グループ担当の清戸 奈美さん,野口 友枝さんと合わせて研究室セクレタリは3名体制となります.

今年度も素晴らしいメンバーが研究室に加入してくれました.最初はいろいろと戸惑うこともあるかと思いますが,何事にも積極的に取り組んでいくとよいでしょう. 研究生活を通じて,新しい経験が力となって蓄積されていくことを実感できると思います.各研究グループのみなさん,共同研究者のみなさん,どうぞよろしくお願いします.

2017年度の研究室メンバー構成は,教員3名,秘書3名,博士課程後期学生10名,博士課程前期学生22名,学部生10名,研究生1名の計49名となります.
今年度もメンバー全員が切磋琢磨しながらオリジナリティに溢れた魅力的な研究に取り組み,少しでも世の中の役に立つような研究成果を発信していければと思っています.
平成29年度(2017年度)もどうぞよろしくお願いします!

第461回 平成28年度全体ゼミは今日で終了しました

2017.03.01

2月16日(木)の博士学位論文発表会,2月28日(火)の修士論文発表会,2月17 日(金)の卒業論文発表会,いずれも無事に終了し,今日の全体ゼミが平成28年度の最終回となりました.

まず,2月16日(木)に行われた博士学位論文発表会では,岡原 重幸さんがこれまでの研究成果をまとめた博士学位論文の最終発表を行いました.
SCI論文3編で構成された博士論文は博士学位にふさわしい素晴らしい研究内容で,充実した発表会でした.

岡原 重幸
A study on a novel continuous blood viscosity monitoring method for cardiopulmonary bypass
(人工心肺における新しい連続血液粘度モニタリング法に関する研究)

次に,2月28日(火)の修士論文発表会ではM2の9名が発表を行いました.全員,魅力的な研究内容で,M2の最後を飾るにふさわしい堂々とした素晴らしい発表でした.質疑応答の内容もよかったと思います.
発表者と研究題目は以下のとおりです(学生番号順).

江藤 慎太郎
A 3D-printed Electromyographic Prosthetic Hand with Five Independently Driven Fingers and the Implementation of Biomimetic Control
(3Dプリンタで作製した5指駆動型筋電義手の開発と生体模倣制御の実装)

坂本 一馬
Forward and backward locomotion patterns in C. elegans can be generated by connectome-based model simulations
(線虫の前進・後退運動パターンはコネクトームに基づくモデルシミュレーションによって生成できる)

笠原 拓也
Study on the Efficacy of Omnidirectional Images for a Laparoscopic Surgery
(腹腔鏡手術における全天球画像の有効性に関する研究)

岸下 優介
Computational Prediction of Subjective Sense of Force in a Steering Wheel Operation based on Muscle Activity Estimation
(筋活動度推定に基づくステアリング操舵における力知覚量推定手法の提案)

荒川 剛
Influence of the Contact Area Deformation at a Fingertip on Tactile Texture Evaluation
(指先接触面の変化による感性評価への影響の考察)

有國 文也
Quantitative Assessment of Pain During Electrocutaneous Stimulation by Using an Arterial Stiffness Index and Functional Magnetic Resonance Imaging
(血管剛性インデックスと機能的核磁気共鳴画像法を用いた皮膚電気刺激中の定量的疼痛評価)

延川 智範
A Novel Prediction Method of Sudden Onset of Diseases Using a Probabilistic Neural Network
(確率ニューラルネットを用いた体調急変予測法の提案)

三戸 景永
Unconstrained Monitoring of Biological Signals Using an Aortic Pulse Wave Sensor
(体表脈波センサを用いた無拘束生体信号モニタリング)

尾倉 侑也
A Jellyfish Sign Deteciton System Based on Ultrasound Imaging Analysis of Human Carotid Plaques
(ヒト頸動脈プラークの超音波画像解析に基づくジェリーフィッシュサイン検出システム)

2月17日(金)の卒業論文発表会では,B4の10名が卒業研究内容を発表しました.研究内容,プレゼンテーション,質疑応答とも素晴らしい内容で,1年間,全力で取り組んだ研究成果がよくあらわれていたと思います.
発表者と研究題目は以下のとおりです(学生番号順).

木下 直樹
Data Augmentationと次元圧縮による新生児General Movements動画像識別の精度向上に関する検討

関塚 良太
改造ラジコンとAR提示による油圧ショベルのバーチャル操縦体験システム

戸塚 正明
血管弾性インデックスと主観評価に基づく嗅感覚評価法の提案

隅山 慎
血管弾性インデックスに基づく機械的侵害刺激に対する疼痛評価:性格診断を利用した疼痛度評価法の提案

水口 翔太
リカレントニューラルネットに基づくDeep Learningを用いた新生児General Movements動画像識別

静野 大樹
透明疑似指を利用した指先接触面計測装置の開発

萩山 直紀
電磁誘導型触診可能連続血圧計の開発と足背動脈計測への応用

常安 孝輔
空気圧ゴム人工筋を利用した建設作業支援スーツのアシスト力設計に関する考察

市原 和也
匂い分子の物性に基づくラット糸球体の活動パターン予測

橘高 允伸
筋電義手トレーニングへの応用を目的とした没入型VR環境下における人間のリーチング運動の解析

各研究テーマは来年度以降も継続して取り組んでいく予定です.各自,研究内容をもう一度よく精査し,進学する人は今後の研究課題を,研究室を離れる人は引き継ぎの研究課題をまとめておくとよいでしょう.

今日で2016年度の全体ゼミは終了しましたが,2017年度卒業研究テーマ説明会が3月6日(月)に,研究室公開(オープン・ラボ)が3月7日(火)に予定されています.
また,3月14日(水)13:00には新しい4年生が研究室に配属され,新年度に向けての活動を開始します.4月5日(水)からは平成29年度(2017年度)の全体ゼミを開始する予定です.

2016年度もあっという間でしたが,研究室としては国際論文(SCI論文)を数多く発表することができ,これまでにないくらい非常に充実した1年だったと思います.
研究室メンバーや研究協力者の皆様をはじめ,生体システム論研究室の運営に関わってくださったすべての方々に改めて厚く御礼申し上げます.

2017年度も引き続き,どうぞよろしくお願いします!

第460回 受賞情報

2017.02.16

先週から今週にかけて,以下の2件の受賞情報が届きました

1件目は計測自動制御学会学術奨励賞で,修了生の松原 祐樹君(富士通,本日,求人のため来学)が受賞し,2月20日に授賞式が行われる予定です.
計測自動制御学会学術奨励賞は,SICEが主催する講演会・シンポジウム等の研究発表会において優れた内容の研究報告を行った登壇者に対して贈呈されます.
この賞は計測自動制御分野における一流の研究者への登竜門のような賞で,たいへん名誉なことと思います.

2件目は計測自動制御学会SI2016優秀講演賞で,昨年,SI2016において芝軒先生が発表した以下の論文が受賞しました.菅野 亮太君は芝軒先生が指導している茨城大学の学生さんです.

誤認識を利用した代用発声システム
菅野 亮太,芝軒 太郎,中村 豪,陳 隆明,辻 敏夫
第17回公益社団法人計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2016),pp. 2105-2106,2016年12月

これらの賞は,受賞者本人のこれまでの努力が実を結んだ結果の快挙であると同時に,研究活動や勉学を支えてくれた多くの人たちのおかげです.
生体システム論研究室ではすべての関係者の皆様に感謝するとともに,これからも賞をいただけるような高いレベルの研究を目指していきたいと思っています.

第459回 見学会とオープンラボ

2017.02.09

生体システム論研究室では,毎年,何度か見学会やオープンラボを開催しています.

2017年2月3日(金),尾道北高校の2年生の生徒さん向けに見学会を開催しました.高校での課題研究セミナーで筋電義手を調べているとのことで,
当日は筋電グループのメンバーを中心に筋電義手関係の研究デモを行いました.筋電計測や動作識別の実体験も行い,生徒さんたちにとって有意義な経験になったと思います.

来月の3月7日(火)10:30-16:00には,毎年恒例のオープンラボが予定されています.対象者は主に広島大学工学部3年生の研究室配属予定者ですが,それ以外の方々も参加可能です.
生体システム論研究室に興味をお持ちの多くの方々の参加を歓迎します.

第458回 2016年度卒業論文・修士論文・博士論文発表会

2017.02.01

2017年もあっと言う間に1ヶ月が過ぎ,今日から2月です.
2016年度の卒業論文発表会は2月17日(金)に,修士論文発表会は2月28日(火)に,博士論文発表会は2月16日(木)にそれぞれ行われることが決定しました.

■卒業論文発表会:10名発表予定
場所:中会議室(A1-141)
日時:2月17日(金) 10:00〜11:40

■修士論文発表会:9名発表予定
場所:104講義室
日時:2月28日(火) 9:30〜11:45

■博士論文発表会:1名発表予定
場所:中会議室(A1-141)
日時:2月16日(木) 13:00〜14:00

研究室メンバーはもちろん,研究室外の人も自由に聴講可能ですので,生体システム論研究室に興味のある方,論文発表会の雰囲気を知りたい方はぜひご参加ください.

発表準備を行う際には,
・研究の意義・目的
・従来研究とその問題点
・自分の研究のセールスポイント(新規性・有用性):
 どのような工夫をしたのか
・研究結果:何ができたのか
・今後の課題
などについてよく整理し,簡潔に説明できるようまとめておきましょう.
また発表スライドを作成する際には,発表のストーリが分かりやすく,かつ魅力的で説得力があるかどうか,グループゼミ等でよく確認しておくとよいでしょう.

学生生活の総決算にふさわしい内容の論文発表会となるよう,ラストスパートでがんばってください!

第457回 計測自動制御学会中国支部平成29年度支部会議

2017.01.26

2017年1月20日に公益社団法人計測自動制御学会中国支部平成29年度支部会議を広島大学大学院工学研究科において開催し,中国支部長を鳥取大学大学院工学研究科の北村 章教授に引き継ぎました.

計測自動制御学会中国支部は,中国地域の企業,大学,高専および公設研究機関などに所属する約350名の会員により構成され, 計測,制御,システム,情報,コンピュータ,ロボット,生体など幅広い技術を通して社会に貢献すべく活発な活動を続けています.

平成28年度は,
1) 計測制御シンポジウム2016(9月16日(金),福山大学宮地茂記念館)
2) 第25回計測自動制御学会中国支部学術講演会(11月26日(土),広島大学教育学部)
3) チュートリアル講演会(12月2日(金),鳥取大学大学院工学研究科)
の基幹事業に加え,共催講演会及び講習会13件,研究会4件,支部学術講演会奨励賞/技術賞表彰などの事業を実施しました.
また,中国支部の財政改善に取り組み,前年度までに比べて大幅な収支改善を実現することができました.中国支部の会員数も増加に転じ,前年度に比べて25名の会員増を達成することができました.

平成29年11月25, 26日には第26回計測自動制御学会中国支部学術講演会が鳥取大学にて開催される予定です.今後も計測自動制御学会中国支部へのご協力を賜りますよう,どうぞよろしくお願い申し上げます.

平成28年度支部長 辻 敏夫

第456回 広島大学エクセレントスチューデントスカラシップ

2017.01.19

平成28年度「広島大学エクセレントスチューデントスカラシップ」成績優秀学生表彰受賞者にD3の岡原 重幸さん,中村 豪君が選ばれました.表彰状授与式は1月20日に行われる予定です.おめでとうございます!
https://momiji.hiroshima-u.ac.jp/momiji-top/life/keizaishien/seisekiyushu.html
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/10847

広島大学エクセレント・スチューデント・スカラシップは平成18年度から開始された広島大学独自の奨学制度です.学生の勉学意欲の向上,優秀な人材の輩出などを図ることを目的とし,
学業成績,学術活動等において優秀と認められる学生を成績優秀学生として表彰する制度で,前年度の研究業績が評価の対象となります.「研究業績」とは,学術雑誌掲載論文,国際会議発表,
国内学会発表,著書,受賞,特許などを指し,これらを点数化することによって上位得点者が選出されます.

これまでの生体システム論研究室のエクセレントスチューデント受賞者を以下にまとめておきます.

平成18年度成績優秀学生: 糠谷 優之,谷口 早矢佳,朴 宗仁
平成19年度成績優秀学生: 羽田 昌敏,島 圭介,朴 宗仁
平成20年度成績優秀学生: 島 圭介
平成21年度成績優秀学生: 曽 智,寺脇 充
平成22年度成績優秀学生: 芝軒 太郎
平成23年度成績優秀学生: 小島 重行
平成25年度成績優秀学生: 竹村 和紘,平野 博大
平成26年度成績優秀学生: 西川 一男, 平野 博大, 早志 英朗
平成27年度成績優秀学生: 西川 一男, 早志 英朗
平成28年度成績優秀学生: 岡原 重幸,中村 豪

一つの研究室から延べ20名の受賞者をほぼ毎年のように輩出しているのは,広島大学広しといえども極めて稀なケースでしょう.
2017年も高いレベルの研究活動を継続していければと思います.

第455回 2017年,今年もよろしくお願いします!

2017.01.12

今日から2017年の全体ゼミを開始しました.
今年も2月末まで,博士論文・修士論文・卒業論文の作成と論文発表会(博士論文は2月中旬,修士論文発表会は2月28日,卒業論文発表会は2月17日)が予定されており,1年でもっとも忙しい時期を迎えます.
各自,体調には十分に気をつけながら,早め早めのスケジュールで論文作成や発表準備を進めていきましょう.学術雑誌に掲載されるような完成度の高い研究論文を目指して,最後までがんばってください!

2017年も激動の一年になりそうですが,生体システム論研究室では引き続き高いレベルの研究を目指して活動していければと思います.
本年もどうぞよろしくお願いします!

第454回 Happy Xmas 2016

2016.12.21

12月21日に第24回全体ゼミを行い,2016年の全体ゼミは終了しました.
今年はBrexitやトランプ当選,広島カープ25年ぶりの優勝にボブ・ディランノーベル文学賞受賞などなど大きなニュースが目白押しでしたが,研究室としては今年も充実した1年を過ごすことができました.
以下に2016年の生体システム論研究室の研究業績をまとめておきます.

学術雑誌論文: 11編(掲載決定を含む)
国際会議論文: 15編(発表決定を含む)
国内学会発表: 32件
解説: 2編
著書(book chapter):2編
受賞: 6件
記事: 3件
放送:1件
展示会: 1件
特許: 出願1件,登録4件

特に,学術雑誌論文は11編中8編がSCI論文で,過去最高のSCI論文数を記録しました.
これも研究室スタッフ,学生諸君,多くの共同研究者・研究協力者の皆様をはじめ,本研究室を支えてくださったすべての人たちのおかげです.ここに改めて御礼申し上げます.

来年も研究室メンバーにとって,また本研究室に関わってくださっているすべてのみなさんにとって素晴らしい一年になりますように.
2017年もどうぞよろしくお願いします.

We wish you a very merry Christmas and a happy new year!

第453回 SCI論文とインパクトファクター

2016.12.15

近年,研究成果である学術論文の質の向上が強く求められており,研究論文を国際的に認められた論文誌で発表する必要性が高まっています.
具体的には,トムソン・ロイター(旧: Institute for Scientific Information (ISI))の引用文献データベースWeb of Scienceに収録される雑誌に掲載された論文(いわゆるSCI論文,日本語の論文は含まれない)が国際論文として評価される傾向にあり,
その中でもインパクトファクター (impact factor,IF) が高い雑誌に掲載された論文ほど高く評価される傾向があります.

・インパクトファクター(Impact Factor, IF)
インパクトファクターとは学術雑誌の影響度を評価する際に用いられる指標で,過去2年間においてその雑誌に掲載された各論文が次の年に平均して何回,引用されたかを示す尺度です.
ただし,対象とする学術雑誌や引用回数はWeb of Scienceに掲載されているSCI論文に限られます.分野が異なる学術雑誌を一概に比較することはできませんが,同じ分野であればインパクトファクターの高い雑誌ほど影響度が高いということになります.

本研究室において,2016年に掲載(あるいは掲載決定)になった論文のうち,SCI論文とそのインパクトファクターを以下に示します.

274. A novel blood viscosity estimation method based on pressure-flow characteristics of an oxygenator during cardiopulmonary bypass
Shigeyuki Okahara, Zu Soh, Satoshi Miyamoto, Hidenobu Takahashi, Hideshi Itoh, Shinya Takahashi, Taijiro Sueda and Toshio Tsuji
Artificial Organs (Thoughts & Progress) (Accepted)(SCI, IF=1.993).

275. Acute effect of oral sensation of sweetness on celiac artery blood flow and gastric myoelectrical activity in humans
Kohei Eguchi, Hideaki Kashima, Akiko Yokota, Kohei Miura, Masako Yamaoka (Endo), Harutoyo Hirano, Toshio Tsuji and Yoshiyuki Fukuba
Autonomic Neuroscience, Volume 197, pp. 41-45, May 2016 (SCI, IF=1.621).

276. Quantifying Parkinson’s disease finger-tapping severity by extracting and synthesizing finger motion properties
Yuko Sano, Akihiko Kandori, Keisuke Shima, Yuki Yamaguchi, Toshio Tsuji, Masafumi Noda, Fumiko Higashikawa, Masaru Yokoe and Saburo Sakoda
Medical & Biological Engineering & Computing, DOI:10.1007/s11517-016-1467-z, 54(6), pp.953-65. doi: 10.1007/s11517-016-1467-z., Epub 2016 Mar 31 (SCI, IF=1.797).

279. Surgical Grasping Forceps with Enhanced Sensorimotor Capability via the Stochastic Resonance Effect
Yuichi Kurita, Yamato Sueda, Takaaki Ishikawa, Minoru Hattori, Hiroyuki Sawada, Hiroyuki Egi, Hideki Ohdan, Jun Ueda, and Toshio Tsuji
IEEE/ASME Transactions on Mechatronics (Accepted) (SCI, IF=3.851).

280. Continuous Blood Viscosity Monitoring System for Cardiopulmonary Bypass Applications
Shigeyuki Okahara, Zu Soh, Satoshi Miyamoto, Hidenobu Takahashi, Shinya Takahashi, Taijiro Sueda and Toshio Tsuji
IEEE Transactions on Biomedical Engineering (Accepted) (SCI, IF=2.468).

281. Alteration of Arterial Mechanical Impedance Greater than that of Photoplethysmogram and Laser Doppler Flowmetry during Endoscopic Thoracic Sympathectomy
Elbegzaya Sukhdorj, Ryuji Nakamura, Noboro Saeki, Kensuke Yanabe, Abdugheni Kutluk, Hiroki Hirano, Harutoyo Hirano, Toshio Tsuji, and Masashi Kawamoto
Journal of Medical and Biological Engineering (Accepted) (SCI, IF=1.018).

282. A Mathematical Model of the Olfactory Bulb for the Selective Adaptation Mechanism in the Rodent Olfactory System
Zu Soh, Shinya Nishikawa, Yuichi Kurita, Noboru Takiguchi, and Toshio Tsuji
PLOS ONE (Accepted) (SCI, IF=3.54).

283. Endothelial Function Assessed by Automatic Measurement of Enclosed Zone Flow-mediated Vasodilation Using an Oscillometric Method Is an Independent Predictor of Cardiovascular Events
Haruka Morimoto, Masato Kajikawa, Nozomu Oda, Naomi Idei, Harutoyo Hirano, Eisuke Hida, Tatsuya Maruhashi, Yumiko Iwamoto, Shinji Kishimoto, Shogo Matsui,
Yoshiki Aibara, Takayuki Hidaka, Yasuki Kihara, Kazuaki Chayama, Chikara Goto, Kensuke Noma, Ayumu Nakashima, Teiji Ukawa, Toshio Tsuji, and Yukihito Higashi
Journal of the American Heart Association (JAHA) (Accepted) (SCI, IF=5.117).

一般に,IF=1以上はある程度読まれている雑誌,IF=3以上はかなり読まれている雑誌,IF=5以上は影響力の大きい雑誌と言われているようです.
今後も,SCI論文として掲載されるような質の高い研究論文をできるだけ多く発表できればと思っています.

第452回 第25回計測自動制御学会中国支部学術講演会開催報告

2016.12.07

第25回計測自動制御学会中国支部学術講演会は,2016年11月26日(土),広島大学東広島キャンパスにおいて開催されました.
http://www.sice.or.jp/org/chugoku/conference2016/conference.html
当日は少し冷え込みましたが朝から快晴に恵まれ,予想を上回る参加者で活発な学術講演会になりました.最終的な参加者数は196名(内訳は会員63名,非会員9名,学生118名)で,招待者を含めれば200名以上となりました.

特別講演では,マツダ株式会社技術研究所技監・広島大学感性イノベーション研究推進機構機構長の農沢 隆秀先生に,
文部科学省革新的イノベーション創出プログラムCOI STREAM「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」で取り組まれている脳科学や生体工学を駆使した新しい感性工学研究についてご紹介いただきました.
また,チュートリアル講演では,京都大学大学院情報学研究科准教授 東 俊一先生に,サイバーフィジカルシステムやIoT(Internet of things:モノのインターネット)などのマルチエージェントシステムの制御についてわかりやすく解説していただきました.
いずれも21世紀を切り拓く最先端の計測制御に関するトピックスで,聴講者の知的好奇心を大いに刺激する講演だったと思います.

一般講演には93件の申し込みがありましたが,2件が取り消しとなり,最終的には91件の研究発表が行われました.講演室は7室で,プログラムは,
機械力学,制御
ロボット機構
ロボット制御,教育
スワーム,移動ロボット
医用システム
リハビリ
ヒューマンアシスト,インタフェース
感性,脳情報
計測1,2
制御1,2,3,4
という計14セッションで構成しました.各セッションとも大きな時間遅れを生じることはなく,活発な議論が交えながら,ほぼスケジュールどおりに進行することができました.

また,機器展示には3つの企業に出展していただきました.機器展示スペースを講演室の近くに設定し,機器展示スペース内に休憩コーナーを設けたこともあり,休憩時間には多くの見学者が集まりました.
特別講演終了後,広島大学生協東レストランに移動し,学術交流会を開催しました.辻 敏夫実行委員長・計測自動制御学会中国支部長の挨拶の後,元中国支部長で広島大学名誉教授の雛元孝夫先生の音頭で乾杯を行い,歓談に入りました.
学術交流会参加者は52名で,さまざまな新しい出会いもあり,参加者間の活発な交流を促進することができました.日本三大酒処のひとつにあげられる西条の地酒もたいへん好評でした.
元中国支部長で広島大学名誉教授の太田光雄先生の楽しいお話の後,来年度の学術講演会実行委員長で中国支部副支部長の北村 章先生(鳥取大学)からご挨拶をいただき閉会しました.

今回の学術講演会を無事に開催することができたのは,関係者の皆様のご協力のおかげです.運営にご尽力いただいた実行委員,支部運営委員の先生方,
週末の学会開催にもかかわらず快くセッションの進行を引き受けてくださった座長の先生方,献身的にさまざまな作業を担当くれた学生アルバイト諸君,そして多くの事務作業を一手に引き受けてくださった中国支部庶務幹事の曽 智先生に深く感謝します.
最後に,すべての参加者の皆様に御礼申し上げるとともに,皆様が有意義で楽しい時間を過ごされたことを願っています.

 

第451回 学会発表

2016.12.02

本研究室では学会での研究発表に積極的に取り組んでおり,国内外で開催される学術講演会において毎年30〜40件の学会発表を行っています.
学会にはその分野の専門家や他大学の研究者が数多く参加しており,貴重な意見や最新の情報を得ることができます.
また,若手研究者や学生にとっては自分自身を成長させるための経験にもなり,外部の研究機関の研究者と知り合いになって自分の世界を拡げるチャンスでもあります.

先週,研究室のメンバーが以下の学会で研究発表を行いました.

・ 発達神経科学学会第5回大会
・ 第25回計測自動制御学会中国支部学術講演会

以下に発表者が作成した発表議事録を掲載します.研究がある程度進んだ人は,積極的に学会発表に挑戦するとよいと思います.

【学会情報】
学会名称: 日本発達神経科学学会第5回大会
開催日程: 2016年11月26日(土)-27日(日)
開催場所: 東京大学本郷キャンパス 武田先端知ビル
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発表者:川嶋 克明
動画像解析に基づく乳幼児ハイハイ動作の経時的発達評価
【質疑応答】
Q1. ビデオカメラの位置は決まっているのか.
A1. はい,ビデオカメラの位置と向きは固定しており,撮影は毎回同じ環境で行っています.
Q2. 評価指標はどのように決めたのか.
A2. 医学的知見や理学療法士の方の意見を基に決定しました.
Q3. 被験者の中に障害児は含まれているのか.
A3. はい,被験者16人の内2名が医師により障害を疑われています.今後は障害児と健常児の比較を行っていく予定です.
Q4. 今回の結果は従来知見と一致しているのか.
A4. まだ,従来知見との比較は行えていませんが,理学療法士の方の所見とはおおよそ一致しています.
【感想】
2回目のポスター発表ということもあり,リラックスして発表をすることができました.また,今回の学会では多くの専門家の方々とお話することができ,今後の課題も明確になりました.
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発表者:木下 直樹
新生児General Movements評価支援システムの精度検証
【質疑応答】
Q1. 斜めから撮影した動画像でも解析はできるのか.
A1. 解析はできます.しかし,右半身が胴体に隠れるなどして,正確な評価指標値は得ることができないので真上から撮影する必要があります.
Q2. 評価指標はどのように決定したのか.
A2. 医学的知見をもとに決定しました.
Q3. 各GMsでどの評価指標が大きく影響するか解析しているのか.
A3. 現時点では解析はできておりません.医師にそのような情報を提示できれば有用であるため,今後解析を進めていきたいと考えています.
Q4. 実際の医療現場で利用できるレベルに達しているのか.
A4. 現状では,達していません.異常運動の識別率が90%以上になれば医療現場で利用できると考えています.
Q5. 発達が進んだ児にも利用できるシステムなのか.
A5. いいえ,本システムはGMsを対象としており,GMsが消滅した児には利用できません.
【感想】
初めての学会で緊張しましたが,自分の研究成果を発表することができ良い経験となりました.ただ質問に答える際に,言葉がつまり返答が少し遅くなった時があったので,今後の発表では改善していきたいと思います.
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【学会情報】
学会名称: 第25回計測自動制御学会中国支部学術講演会
開催日程: 2016年11月26日(土)
開催場所: 広島大学東広島キャンパス 教育学部
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発表者:延川 智範
確率ニューラルネットを用いた体調急変予測法の提案
【質疑応答】
Q1. 学習時間を考慮した理由はなぜか.
A1. 今は研究段階であるため計算コストを考慮した解析を行いました.しかしながら実際には学習時間よりも識別精度が重要であるため,今後はパラメータ選定法の再検討を行なう必要があると考えています.
Q2. 体調急変を起こした生体信号をみると,より簡単なモデルでも予測が行えるのではないか.
A2. おっしゃる通りで今回の波形に関しては簡単なモデルでも予測が可能であるといえます.そのため今後は被験者数を増加することで一見して分からない潜在的な異常パターンでも予測可能かどうか検討していきたいと考えております.
【感想】
初めての学会発表でしたが,おおむね普段通りの発表ができました.しかしながら,質疑応答は少し緊張してしまったため,今後はより端的に回答できるようにしたいです.
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発表者:稲葉 知彦
加圧測定方式自動血圧計を利用した非駆血収縮期血圧推定法
【質疑応答】
Q1.最適化をする意味はなにか
A1.方程式の最適解によって,最高血圧を求めております.
Q2.最適解の探索に時間がかかるのではないか.
A2.現在の手法では時間がかかるため,計算手法を変えることによる時間短縮などを検討しております.
Q3.最適解が得られない場合があるのか.また最適解である判断はどう行うのか
A3.大域的最適解が得られず,局所解が求まる場合があります.また今回は大域解であるかは判断せず,一回目の算出値を推定値としております.
Q4.血管剛性の実測値はどのように計測しているか
A4.血圧計で測定した最高血圧を用いて推定された剛性値を実測値としております.
【感想】
初めての発表であったため緊張して少し早口で話してしまい,発表時間が余る結果となった.今回は質疑に対して,短く意図を捉えた回答が行えなかったため,今後気を付けていきたい.
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発表者:田中 敬士
オシロメトリック法を利用した非侵襲血管粘性計測に基づく動脈硬化ハイリスク群のスクリーニング
【質疑応答】
Q1.駆血をしない識別のため,微弱な範囲でしか評価できていないのではないか.
A1.ezFMDに比べ血圧計測の回数は少ないことでの情報量の減少は考えられますが,駆血自体には情報が含まれていないため影響はないと考えております.
Q2.病院にあるような血圧計で実験を行なっているが,家庭にあるような血圧計との違いはあるのか.
A2.サンプリング周波数などの違いによる影響は考えられます.しかし,どちらの血圧計も計測原理はオシロメトリック法であるため,スクリーニングは可能と考えております.
Q3.健常群とハイリスク群の年齢差は問題ないのか.
A3.年齢も動脈硬化のリスクファクターの一つと考えられており,現在のシステムでは,リスクの有無による識別しか行えておりません.そのため今後,年齢が揃うように被験者を集めることを検討しております.
【感想】
ゆっくり話すことを意識していたが,時間を気にしてしまい早口になってしまった.時間を気にせず発表できるスライドの作成を心掛けたい.質問に対しては,返答に情報量を増やし,もっと詳しく回答できるようにしたい.
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発表者: 萩山 直紀
脈拍触診が可能な電磁誘導型簡易連続血圧計の開発
【質疑応答】
Q1. 被験者のデータを事前に得ておく必要はないのか.
A1. 本実験ではleave-one-subject-out交差検証を用いており,その結果高い相関を得られておりますので現時点ではその必要はないと考えています.
Q2. 較正モデルは他の部位で適用しても上手く較正できるのか.
A2. 現在足での計測を行っておりますが,波形がやや乱れることを確認しており,そのまま適用することは難しいと考えています.
Q3. Hammerstein-Wienerモデルを使用した理由は何か.
A3. 非線形性を表現できるモデルであるためです.
【感想】
初めての学会発表であったが,概ね普段通りに発表できた.意識はしていたが少し早口であったので,次回はゆとりを持った分かりやすい発表にしたい.
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発表者:江藤 慎太郎
3Dプリンタを利用した5指駆動型筋電義手の開発とバイオミメティック制御の導入
【質疑応答】
Q1.インピーダンスフィルタにおける慣性,粘性,剛性のパラメータはハンドの固さと関係しているのか.
A1.いいえ.パラメータは人腕の慣性,粘性,剛性とトルク間の関係を実験より測定したものを利用しており,ハンドの固さとは関係ありません.
Q2.手を回転させた状態での握りなど,筋電センサの位置が本来とずれるが問題ないか.
A2.現状では識別に問題が生じると考えられます.ただし,LLGMNでは動作のあいまいさの指標を算出することができるため,誤動作を防止することもできます.
【感想】
単に質問に答えるだけで,質問者の本当に聞きたいことを判断する前に回答してしまった.もう少し落ち着いて対応したい.
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発表者:古居 彬
信号強度依存ノイズを利用したリアルタイム人工筋電位信号生成法の提案と無線通信への応用
【質疑応答】
Q1.人工筋電信号において,周波数情報はどの程度再現可能なのか.
A1.今回の発表内容では,計測信号の周波数情報の再現は考慮できておりません.
Q2.周波数成分を再現するために,今後どのような工夫を考えているのか.
A2.筋電センサ側で周波数情報も取得して送信できれば,再生成の際に利用できると考えております.
Q3.今回の研究成果を今後どのように応用していくのか.
A3.多数の筋電センサを用いた無線の筋電義手制御などに応用していきたいと考えております.
【感想】
実際に筋電センサを用いたデモを行うことができたため,聞き手の興味を引くような発表ができたと思う.デモの際に多少のトラブルが生じたが,普段通り落ち着いた発表ができた.少し発表時間を超過してしまったので,
次回からは短い時間で自分の研究の魅力が伝えられるような発表を心がけたいと思う.
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発表者:橘高 允伸
筋電義手トレーニングへの応用を目的とした没入型VR環境下における人間のリーチング運動の解析
【質疑応答】
Q1.没入型環境下でのシステムでは頭をよく動かしていたが,リーチング運動やトレーニングへの影響はあるか.
A1.没入型VR環境下ではVR酔いする場合があるので,長時間のタスクを行う場合には影響が出てくると考えております.
Q2.位置認識が難しいとはどういうことか.
A2.軌跡データで,上からリーチング軌跡を見ると比較的真っ直ぐリーチングを行えていますが,横から見ると軌跡が曲線になっており特に奥行きの認識が難しいと考えています.
【感想】
発表は概ね普段通りにできましたが,時間を気にして途中で早口になった部分があったと感じた.参加セッションでは全体的に質問が少なかったが,自分の発表についても質問が少なく寂しく感じたので,もっと自分の研究を魅力的に紹介できるような研究発表にしていきたい.
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発表者:笠原拓也
腹腔鏡手術における全天球画像の有効性の検証
【質疑応答】
Q1. 被験者は医学生でなくて良いのか.
A1. 医学生でない人も腹腔鏡手術に慣れていないという点で医学生と同じであると考えています.
Q2. 従来の腹腔鏡とHMDを繋げることは可能か.またそのシステムと比べてどの様に有用なのか.
A2. 可能です.視野が広くなる点において有用だと考えています.
Q3. ダヴィンチと比べてどの様に有用なのか.
A3. 視野が広い点で有用だと考えています.加えてダヴィンチは保険が効かないため手術代が高く,7件に1件機材トラブルが起きていることから,人による手術が多く行われています.
Q4. 広視野角は腹腔鏡手術において必要なのか.
A4. 手術の初めの病変を視認する際に有用だと考えています.
【コメント】
C1.首振りよりも目線で視野を変えられたら有用だと思うので検討してみてください.
【感想】
発表は,丁寧に説明することができたと思います.質疑応答は,質問の意図が分からない時があったのでこれからそのような場合には無理に回答せず,質問者に質問内容を確認しようと思いました.
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発表者:静野大樹
透明疑似指を利用した触感テクスチャ評価装置の開発
【質疑応答】
Q1.手以外の部分でも接触面は計測できるのか?
A1.同様の方法で撮影可能です.
Q2.接触面変化のみで評価できるのか?
A2.詳細な評価には接触面だけでなく,複合的な指標から評価が必要です.
Q3.ゲルの押さえつける力は何N?押付力により感性の変化はあるのか?
A3.2Nです.押付力により感性も変わってくるため,力を変化させた場合での検証も行いたいです.
【感想】
発表に関して,はじめはゆっくり喋ることができていて良かったと思うが,後半になるに連れて少し早口になってしまった.今後は最後までペースを崩さないことを意識して発表を行いたい.触覚に対してまだまだ勉強不足な点もあるので,今一度知識を深めたいと感じた.
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発表者:関塚良太
バーチャルリアリティを用いた油圧ショベルの操作トレーニングシステム
【質疑応答】
Q1.全天球カメラの映像では立体視することができないのではないか.
A1.今回の提案システムでは立体視することはできません.
Q2.実機とラジコンでは動特性が異なるが,再現する必要はないのか.
A2.本システムはレバーをどう倒すとどう油圧ショベル動作するかを確認するなど初期的な操作訓練を目的としているため,動特性の差異はそれほど問題にはならないと考えています.
Q3.レバーにフィードバックは返ってくるのか.
A3.今回のシステムではフィードバックは返ってきませんが,今後実装することを考えています.
Q4.ジョイスティックではなくもっと直観的な操作が行えるデバイスの方がいいのではないか.
A4.実際の油圧ショベルを直観的な操作が行えるデバイスで操作する研究は行われていますが,使いやすさの点ではレバーより優れているものの,疲れやすさの点ではレバーに劣っているため,現在の油圧ショベルはレバー方式が主流です.そのため,本システムではジョイスティックを使用しております.
Q5.提案システムの評価はしたのか.
A5.今回はシステムを作っただけであり,評価はしていません.今後,本システムの実用性を検証していきたいと考えております.
【感想】
発表については,特に詰まることなく話すことができたが,練習の時よりも発表時間が短かったので,もう少しゆっくり話せれば良かったかと思った.質問については,自分なりに考えてちゃんと答えることはできたと思うが,予想していなかった質問もあったので,それをこれからの研究に活かせればと思った.
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発表者:常安孝輔
空気圧ゴム人工筋を利用した建設作業支援スーツ
【質疑応答】
Q1.装置の支援は疲労を軽減するのか,それともより重い物を持てるようになるのか.
A1.装置着用により,主に脊柱起立筋の筋負担が軽減されていることがわかりました.よって,疲労を軽減することができると考えています.
Q2.筋電位や重心動揺の標準偏差の測定結果については,検定をするべきではないか.
A2.今後,被験者を増やし,検定を行っていこうと考えています.
Q3.従来の人工筋を用いたアシストスーツと比べて新規性は何か.
A3.人工筋を用いたアシストスーツはON/OFFの制御のみでした.本研究ではPWM制御によりON/OFFを繰り返すことにより,人工筋をON/OFF以外の状態にすることを可能にしました.
Q4.人工筋の制御方法を詳しく教えてほしい.
A4.伸縮量センサにより着用者の姿勢を検知し,姿勢に合わせて高速弁のON/OFFを制御することにより,人工筋を制御しています.
【感想】
質疑応答で,応答に戸惑ってしまう場合が多かった.今後の発表時にきちんと応答できるように今回の経験を活かして生きたい.
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発表者:松野 一輝
小型魚類の呼吸波を用いたオンラインカメラレス遊泳運動計測システムの開発
【質疑応答】
Q1. 温度変化による呼吸回数の変動はないのか.
A1. 従来研究において,温度変化による魚の呼吸回数の検証は行われていないものと考えられます.
Q2. 水温が変化してもシステムの有効性には影響しないのか.
A2. 実験条件において,水温は一定に保っていないため,水温が変化してもシステムの精度は保たれると考えられます.
Q3. 魚一匹だけの行動と魚群についての行動について、それぞれ分析した方がいいのか.
A3. 今回は一匹だけのものについて結果をお見せしましたが,魚群における評価指標の結果は変化する可能性が考えられますので,今後魚群における結果についても検証していきたいと思います.
【感想】
初の学会発表でしたが,程よい緊張感をもって発表できた.しかし,時間を意識して早口になってしまったため,今後は時間にもう少し余裕を持つような発表資料にしていきたい.

第450回 2016年度修士論文中間発表会

2016.11.16

11月4日(金)にシステムサイバネティクス専攻の修士論文中間発表会が行われ,本研究室からは9名のM2が研究発表を行いました.

全員,魅力的な研究発表で,非常に充実した中間発表会だったと思います. 全体ゼミでの発表練習以降に発表内容が大きく改善した人も多く,修論全体のストーリの整理という意味でも大きな成果が得られた中間発表会でした.
また,質疑応答に関しては想定外の質問に戸惑う場面が見られたものの,おおよそ的確な回答が行えており,堂々とした発表態度もよかったと思います.

研究の進捗状況はそれぞれで異なりますが,今回の予稿・発表スライドの作成作業を通じて自分の修論の完成形をはっきりイメージすることができたのではと思います.今後は,修士論文の早期完成を目指して,以下の点を明確にするとよいでしょう.

(1) 新規性・独創性を明確にし,従来研究との差異を強調するような工夫を強化する
(2) 論文の構成を決定し,必要に応じて従来研究のサーベイを追加する
(3) 実験やシミュレーションを追加して研究の有用性をさらに明確にし,従来研究との比較結果を示す
(4) 残された課題を箇条書きにし,具体的に解決策を検討する

早いもので2016年も年末まであと7週間余りとなりました.
体調管理には十分に気をつけながら,ラストスパート,がんばってください.

修論中間発表会,おつかれさまでした!

第449回 第25回計測自動制御学会中国支部学術講演会

2016.11.04

平成28年11月26日(土)に第25回計測自動制御学会中国支部学術講演会を開催します.
http://www.sice.or.jp/org/chugoku/conference2016/conference.html
http://www.sice.or.jp/org/chugoku/

本学術講演会の一般講演は7室に分かれており、14セッションにて93の講演が行われます。
講演内容は、計測システム、センサ、画像処理、ロバスト制御、適応制御、最適制御、機械学習、ニューラルネット、ロボティクス、生体工学、医療工学、工学教育など多岐にわたっており、
計測制御分野に関連する広い分野における最新の研究成果が発表されます。

特別講演、チュートリアル講演では、著名な研究者をお迎えして最新のトピックスをご紹介いただきます。
特別講演では、マツダ株式会社技術研究所 技監・広島大学感性イノベーション研究推進機構機構長の農沢 隆秀先生に、
文部科学省革新的イノベーション創出プログラムCOI STREAM「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」で取り組まれている最新の脳科学や工学を駆使した新しい感性工学研究についてご紹介いただきます。
また、チュートリアル講演では、京都大学大学院情報学研究科 准教授 東 俊一先生に、サイバーフィジカルシステムやIoT(Internet of things:モノのインターネット)などのマルチエージェントシステムの制御について解説していただきます。
東先生は広島大学工学第二類の卒業生です。

企業展示では、計測制御分野に関連した企業の方々からシステム解析・設計用ソフトウエア、計測機器、ロボット開発関係センサなどの製品デモンストレーションおよび技術相談を行います。

最後に、ご多忙中にもかかわらず特別講演、チュートリアル講演を快く引き受けていただきました農沢 隆秀先生、東 俊一先生に厚くお礼申し上げるとともに、
広告掲載と出展にご協力いただいた企業各位ならびに本学術講演会の開催にご支援いただきました公益財団法人中国電力技術研究財団、東広島市、公益財団法人広島観光コンベンションビューロー、東広島市観光協会に深く感謝いたします。
さらに、本講演会の開催にあたり、多大なるご尽力をいただいた運営委員会および実行委員会の委員各位に厚くお礼申し上げます。

第25 回計測自動制御学会中国支部学術講演会
実行委員長 辻 敏夫

第448回 日本学術振興会特別研究員

2016.10.27

日本学術振興会特別研究員等審査会における第一次選考の結果,博士研究員の早志英朗君が平成29年度特別研究員(PD)に,M2の岸下優介君が特別研究員(DC1)に内定しました.二人とも成績上位につき面接を免除されての内定で,素晴らしいと思います.

日本学術振興会では毎年度,特別研究員を採用しています.
http://www.jsps.go.jp/j-pd/index.html
特別研究員は学術研究の将来を担う創造性に富んだ研究者を育成するために設けられた制度です.学振の特別研究員に採用されると研究奨励金(給料に相当)と科学研究費補助金(研究費に相当)が交付され,
若手研究者にとっては非常に魅力的なキャリアパスとなります.

特別研究員の採用区分は大きく分けて以下の4つです.
■DC1(大学院博士課程在学者): 博士課程後期1年次(D1)から採用.通常は博士課程後期入学の前年(M2のとき)に応募します.
■DC2(大学院博士課程在学者): 博士課程後期2年次(D2)から採用.通常は博士課程後期1年次(D1)に応募します.
■PD(大学院博士課程修了者等): 博士学位取得後の博士研究員.通常は博士課程の最終年度に応募します.
■SPD(大学院博士課程修了者): PD合格者のうち特に優れた者と認められた場合です.

最近の採用数は,人文・社会科学及び自然科学の全分野でDC1:約700名,DC2:約1,200名,PD:約350名,SPD:約15名です.
http://www.jsps.go.jp/j-pd/pd_saiyo.html
本研究室ではこれまでに,福田 修君,武田 雄策君,鈴木 芳代さん,坂根 彰君,島 圭介君,曽 智君,芝軒 太郎君,平野 陽豊君,平野 博大君,早志 英朗君らが特別研究員として採用されています.

特別研究員の採用は書類審査および面接審査により決定されます.
採否を左右する重要なポイントは,
(1) 申請までの研究実績(学術雑誌論文,国際会議論文,受賞歴など)が魅力的(できれば圧倒的)であること,
(2) 独創的で革新的な研究計画をわかりやすく,かつ説得力のある形で文章化すること,
の2点です.

平成30年度採用の募集は来年の5月頃に行われる予定です.将来,博士課程後期への進学を考えている人は申請書の様式を確認しておくとよいでしょう.
今後の自分の研究展開やスケジュールをじっくり考えてみる良い機会になると思います.

第447回 2016年度広島大学オープンキャンパス開催報告(その2)

2016.10.19

先週に続いてオープンキャンパス2016の総括(2日目)です.

印象的なデモンストレーションを行うためには,
・研究の特徴・魅力を明確に把握し,そのエッセンスを提示できること
・その場で実演できるだけのリアルタイム性と確実性を備えていること
・見学者に合わせた分かりやすい言葉で研究内容を説明する能力を有していること
・その場の状況や雰囲気に合わせて臨機応変な対応ができること
などの条件を満足する必要があります.各自,自分の研究をデモンストレーションするためにはどのような工夫が必要か,考えてみるとよいでしょう.
今後もより良い研究デモンストレーションを心がけていければと思います.

——————————-
■オープンキャンパス第2日目
岸下です.オープンキャンパス2日目お疲れ様でした.

本日はヒューマンモデリングとMEがデモを行いました.昨日と比べて2倍近くの方が来客していただき,大盛況で終わることができました.
特に「去年のデモに感動したから」といったリピーターの保護者様もおられ,例年素晴らしいデモができているのではないかと思われます.(ちなみにその保護者様は今年も大満足な内容だったようです.)
デモ担当者,案内係のみなさんありがとうございました.今後の研究室公開でもよい評価が得られるよう努めていきましょう!

以下,本日のアンケート結果です.
——————————-
来客数:61

得票率(得票数/見学者数)
ヒューマン:53/61 = 86.9%
ME    :33/61 = 54.1%

【自由コメント欄にいただいたご意見・感想】
・自分も傷の痛みの強さは自分で表現するのが難しいと思っており,そこの研究をしておりすごいと思った.
・どれも自分たちの生活に密接しており,興味深かったです.
・良い製品の開発を目指してほしい.
・言葉で表現しにくい痛みを数値化するのはとても便利だと思うので,良いアイディアだと思った.
・本当にショベルカーに乗ったみたいだった.
・椅子などで脈波を計測する研究は,未来の医療器械にとって大切な意義がある.
・ショベルカーの操作を体験し,この研究は将来のショベルカーでの作業にとって非常に便利になると思いました.
・VRを使うことで工事現場だけでなく,危険な場所でも操作が容易になるのではないかと期待しています.
・痛みを数値化できれば,それに応じた適切な治療がおこなえたり,データを取りやすくなると思った.
・体表脈波センサとスマホを組み合わせて,更なる応用が期待できる.
・体表脈波センサによって容易にデータを収集でき,状況に応じたデータが得られそうだ.
・HMDはゲーム感覚で面白かった.
・体表脈波センサは実用的で興味深く,将来そういう仕事に就きたいと思った.
・体表脈波センサが社会で使われる日が来ると,事故が減っていくと思った.
・痛みを血管の硬さで計測したり,心拍数を椅子で測ったりするのに興味を持った.
・ショベルカーのような技術は色々応用できそうでした.
・体験をするところがよかった.
・他分野のニーズを工夫して実現している研究がすごくよかったです.
・実際に体験できてよかった,私もここで学びたいです(若かったら…).
・昨年,オープンキャンパスに来て,感動したのでまた今年も来ました.家に帰って子供にこの感動を伝えようと思います.
・技術が進んでいるとわかった.
・工学と医療の組み合わせというのがとても面白かった.
・ショベルカーインターフェースでは実際にコックピットが再現されていて,現場にすぐ応用できそうなクオリティで驚いた.
・ショベルカーインターフェースは実際に操作している感覚が得られてすごいと思った.
・ショベルカーを動かすのはとてもリアルで他の乗り物にも応用できると思った.
・服を着たまま心音が聞けるものはこれからが楽しみです.
・編入のことについても詳しく聞けたので良かったです.
・医療などの身近なものにコンピュータの技術が使われていることを改めて感じた.
・役に立つ物を作るためにどうすればいいかなど目標を立ててグループで協力しながらやっていることがいいなと思った.
・座ったら心音が聞ける椅子が得にすごいとおもった.
・見たことの無い医療器具があって面白かった.
・360°カメラとVRによってショベルカー等で作業するときに用いる事で,作業員の補助ができることができ,すごいと思った.
・ショベルカーインターフェースで遠隔操作をどのようにするのか初めての経験でとても興味を持てた.
・電気とかをあまり使わずに未来へつながることができるのはとても素晴らしいと思った.
・様々なことを知れてよかった.
・他の研究室とは少し違うことをやっていて面白かった.
・工学が体のことに役立つと知ってすごいと思いました.
・ショベルカーのテーマがとても印象に残った.
・どのテーマも今まで見たことがなかったので面白さを感じることができた.
・実際にやってみて,こういう技術があれば安全に工事ができるんだなと思った.
・人間にはとうていできないような技術を使えるロボットの開発に携わりたいと思った.
・人工筋肉がとてもすごかった.
・何にでも挑戦できる可能性が興味を惹いた.
・アシストスーツは機械的なイメージがあったが,(この研究室のものは)全然違っていて面白かった.
・心音抽出の雑音の取り除き方を知りたかった.
・実際の医療の世界で研究が実用されていることで,学びが社会に役立っていることを知ることができた.
・ぜひここで勉強したいと思った.

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【各グループ・係の議事録】
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グループ名:ヒューマンモデリング(部屋番号:A1-511)
デモ内容①:アシストウェア・人工筋の紹介
説明者  :飯倉
実演者  :飯倉

感想:
グループ紹介のプレゼン内容については,保護者の評価が高いように感じた.アシストウェアと人工筋の紹介については口頭での説明がメインとなっていたため,見学に来た高校生達に伝わり辛かったように感じる.
反面,保護者の方にはしっかりと伝わっていたと感じた.関塚君のデモを意識してグループ紹介のプレゼンとアシストウェア・人工筋の説明は早めに終わるようにしたため,説明不足だったと思うが,その分大きな混乱無く進行できた.
あと全体的に質疑応答の時間が取れなかったが,質問自体があまり無かった.

今後の課題:
質疑応答の時間があまり用意出来なかったので来年度は注意する.

グループ名:ヒューマンモデリング(部屋番号:A1-511)
デモ内容②:VR技術を用いた油圧ショベル操作体験
説明者  :関塚
実演者  :関塚

質問内容:
Q1.ヘッドマウントディスプレイの利用先としてゲームがよく使われているが他にあるのか.
A1. ゲーム以外にも研修用のシミュレータに用いたり医療分野への応用も考えられます.

感想:
実際に体験してもらうため,人数が多くなると全員が体験するのに時間がかかってしまった.
ヘッドマウントディスプレイを用いたデモなので,体験している人以外も楽しめる工夫が必要と感じた.
デモに時間を取られすぎないようにして,もう少し深く研究について話せるようにする必要があると感じた.全体的に反応が良かったが,保護者の反応が特に良い気がした.

今後の課題:
デモに時間がかからないようにする.もっとうまく説明できるようにする.
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グループ名:MEグループ(部屋番号:A1-524)
デモ内容1:電磁誘導センサを用いた血圧脈波計測
実演者:有國・延川
説明者:延川

デモ内容2:体表脈波センサによる心音抽出
実演者:延川
説明者:有國・延川

質問内容:
Q1.具体的な研究は学部生でも行えるのか.
A1.学部の4年生から研究室に配属し,研究を行います.
Q2.今までに小型の血圧計は開発されていなかったのか.
A2.小型な血圧計は開発されていたが,電磁誘導を用いたセンサは従来までにありませんでした.
Q3.体表脈波センサの中身は何が入っているのか.
A3.小型のマイクロフォンセンサが内蔵されています.

感想:
デモに対する反応もよく,興味をもってもらえたので良かったと思います.例年と違い部屋を明るくし,雰囲気も明るくなっていたと思います.
午前中はグループ紹介の時間が長くなってしまい十分な質疑応答の時間がとれませんでした.しかし,午後は発表時間を削減しうまく回せたのではないかと思います.今後は,事前準備をより入念に行いたいと思います.

今後の課題:
・事前準備
・体験型デモの導入
・説明時間の削減
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統括・案内係2日目

気付いた点と注意事項:
◇熱中症防止用スポーツドリンクが足りなくなった.
・1日目は少なかったので大丈夫だったが,今日は60名近くの来客があり14Lだけでは足りなかった.
・20Lくらいは準備しておいたほうがいい.
◇進路説明会があると来客数に影響があるようだ.
・本日は60名近くの方が来られたが,昨日は30名ほどだった.
・昨日,進路説明会があったらしくそこへ人が流れた可能性が考えられる.
(昨年は1日目が60名近く,2日目が30名近くと同様の傾向あり)
・事前に大学配布のパンフレットを入手しておけば来客の傾向が掴め,案内係の分配を行うことができそうである.
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第446回 2016年度広島大学オープンキャンパス開催報告(その1)

2016.10.13

8月18日(木),19日(金)の2日間,広島大学オープンキャンパス2016が開催されました.
http://hiroshima-u.jp/oc
http://www.hiroshima-u.ac.jp/news/show/id/26028/dir_id/0
http://hiroshima-u.jp/eng/admission/f_admission/opencampus

生体システム論研究室のオープンラボは,1日目は筋電グループと感性ブレイングループ,2日目はヒューマンモデリンググループとMEグループが担当し,大学院一般入試受験生を除く研究室メンバーほぼ全員で見学対応にあたりました.
2日間で約100名とやや見学者が少なかったものの,各グループとも概ね良い反響が得られたようで良かったと思います.
研究グループのデモは各グループリーダーを中心に非常に良くオーガナイズされており,満足のいくオープンキャンパスになりました.

以下は,岸下優介君がとりまとめをしてくれたオープンキャンパス報告です.今年度も良いコメントが多く寄せられており,よかったですね.関係者のみなさん,ごくろうさまでした!
(2日目分は次週,掲載します.)

■オープンキャンパス第1日目
岸下です.オープンキャンパス1日目お疲れ様でした.

本日は筋電グループと感性ブレイングループがデモを行いました.今年は例年に比べて来客数が半分近く少なく,30名ほどの方にデモに来られました.来客数は少なかったものの反応はよく,研究の魅力を伝えられたのではないかと思います.デモ担当者,案内係のみなさんありがとうございました.

以下,本日のアンケート結果です.
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来客数:33(アンケートにご協力下さった方のみ集計)
得票率(得票数/見学者数)
筋電 :25/33 = 75.8%
感性ブレイン:22/33 = 66.6%

【自由コメント欄にいただいたご意見・感想】
・素晴らしい研究をしていた.
・広島大学へ絶対合格して,大学生としてまた来たいと思いました.
・両方の研究とも生きていくのに必要なことをされていて興味深かった,いつの日かTVなどでこの商品は…と紹介されるのを楽しみにしています
・信号を利用した生体ロボットや義手がよく作られていて興味がすごくわきました.
・人間の体を学習させて作っているのでおもしそうでした.
・非常に有意義でした.
・夢がある.
・自分に興味のあるテーマだった.
・今まで見た中で一番興味があった.
・色々なことに役立ててほしい.
・実際に見て体験できて楽しかった.
・筋電つかったゲームが面白かった.
・進学にむけて参考になった.
・操作する体験がとてもおもしろかった.
・話が難しかったが新鮮で面白かった.ロボットやりたい!
・丁寧に説明していた.
・説明がわかりやすい.
・義手が楽しかった.
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【各グループ・係の議事録】
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グループ名:筋電グループ(部屋番号:A1-511)
デモ内容:五指義手,筋電マウス,VR訓練システム
説明者  :橘高
実演者  :古居,橘高,木下,水口

質問内容:
Q1.生まれつき腕が無い人でも義手を操作できるのか.
A1. はい.筋の動かし方と動作の対応を決めて訓練を行なえば操作することは可能です.
Q2. 筋電義手の握力は何kg重なのか.
A2. 現在扱っている筋電義手は約2kg重です.改良を行えばさらなる筋力アップも見込めると思います.
Q3. その他の部位でも筋電信号を発生させることは可能か.
A3. 筋電信号は筋が存在する部位において発生させることが可能です.例えば,脚や顔の筋などでも発生させることができます.
Q4.その他の研究としてはどのようなものがあるのか.
A4.筋電グループでは義手の研究の他に,MDM研究を行っています.この研究では赤ちゃんの発達過程などの研究を行っています.

感想:
事前練習を行ってはいたが本番ではうまく動作しないことも多少見られましたが,デモを実際に披露することにより興味を持ってもらえたように感じました.余った時間で実施したVR訓練システムでは初めての人ではうまく操作できないことも多くありましたが,楽しんでもらえたように思いました.今後もさらに参加者に体験してもらえるようなデモを検討していきたいと思います.

今後の課題:
トラブル対策をまとめる,デモ内容の検討

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グループ名:感性ブレイングループ(部屋番号: A1-511)
デモ内容:小型魚類の電気信号計測 & fMRIを用いた匂い感性評価
説明者 :松野,戸塚,市原
実演者 :松野,戸塚,市原

質問内容:
Q1.魚類のシステムは医療系の研究には使えないか.
A1.ゼブラフィッシュはストレス障害の治療薬の開発に用いられている生物であるため,現在のシステムはそのような薬品開発に関わることが可能だと考えています.
Q2.匂いの研究の応用先は何なのか.
A2.車運転時のイライラを匂いによってコントロールし,落ち着かせるといった応用が考えられています.
Q3.1類と2類の違いは何なのか.
A3.1類では,主に機械や材料について学び研究を行い,2類では,主に電気や情報関係について学び研究を行います.

感想:
=松野=
最初は長々とスライド説明をしてしまい,質疑応答の時間をあまり設けることができなかったため,途中で各研究内容と目標を1枚のスライドにまとめた資料に変更した.これにより見学者の質疑の時間を長くし,また質疑に応答することで理解度を上げることができたと思う.しかしながら,小型魚類のデモシステムにおいて,ノイズによる計測ミスが見られたため,今後,ノイズの要因と考えられる電極等の不備を改善し,見学者の興味を引くようなデモを行いたいと思った.

=戸塚=
線虫やゼブラフィッシュなど,同じグループ内だが,あまり携わっていない研究テーマの説明をうまくできるよう,しっかり練習していきたい.匂い提示のデモでは,匂いを嗅いで感想をつぶやく人や,不快臭で顔をしかめる人など,様々あったが,総じて楽しそうな雰囲気だったので,安心した.暴露装置を用意したが,説明中にあまり触れなかったため,今後は装置を含めたデモも考えていきたい.

=市原=
前半は研究紹介および質疑応答の時間が少し長めになってしまったが,その後は話す内容をまとめることで時間の調整ができたと思う.魚類システムについては,説明時に魚の位置推定がうまく行われなかった.今後はシステム不調時の対策として,実際に位置推定が行われている動画を用意しておくと良いのかなと感じた.匂いのデモについては,概ね良い反応が得られ,研究の内容と絡めて説明を行うことで,より深く理解してもらえたと思う.

今後の課題:
小型魚類のデモシステムの改良
暴露装置を用いたデモの作成
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統括・案内係1日目

気付いた点と注意事項:
◇例年よりかなり来客数が少なかった.
-案内係の手が空く事が多かったので,待機している人数を減らしても対応しても良い.
-来客数が少ない分,見学において渋滞が起きるなどのトラブルはほとんどなかった.
◇ゼミ室を土足可にした方が良い.
-アンケートを書いてもらう際にゼミ室を使ったが,入り口が狭い上に土足厳禁なので大きく手間がかかる
◇スポーツドリンクの本数.
-本日来客して頂いた人数で,熱中対策用スポーツドリンク(2L)が2本,空になった.
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