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2024年10月11日

■以下の感性ブレイングループの研究倫理審査が承認されました.曽先生,ごくろうさまでした!

承認番号:ASE-2024-6 (大学院先進理工系科学研究科研究倫理審査委員会)
研究期間: 2024年09月10日 ~ 2029年03月31日
研究課題名:自律神経活動計測に基づく音感覚の定量評価法の開発
研究代表者:辻 敏夫

■M2の磯島 啓吾君(ヒューマンモデリンググループ)が以下の学会発表を行いました.ごくろうさまでした!

人工筋を用いた足首への外乱付与によるバランストレーニング機器の開発
磯島 啓吾, 多田 充徳, 前田 慶明, 田城 翼, 有馬 知志,長尾 拓海,田村 佑樹,栗田 雄一
第42回日本ロボット学会学術講演会(RSJ2024), 梅田gton, DC, 2024年 9月3日(火)~ 9月6日(金)

2024年10月4日

■ヒューマンモデリンググループの河辺 旺佳君(B4)が以下の賞を受賞しました.おめでとうございます!

ROOB2024コンセプト賞
受賞者:河辺 旺佳
学会名:The 8th Workshop of Robotics Ongoing Breakthroughs (ROOB2024)
発表題目:人工筋による負荷を用いた上体のトレーニング機器の開発

■B4の谷﨑 恭祐君(感性ブレイングループ)が2024年度全日本学生テニス選手権大会,2024年度夏季中国四国学生テニス選手権大会に出場し,素晴らしい成績を収めました.谷崎君,おめでとうございます!

2024年度全日本学生テニス選手権大会(三重県四日市市,8月12~18日) シングルス本戦ベスト64

2024年度夏季中国四国学生テニス選手権大会(広島県広島市,9月23~28日) 準優勝

2024年7月19日

■以下の論文が掲載されました.

Low-intensity pulsed ultrasound improves symptoms in patients with Buerger disease: a double-blinded, randomized, and placebo-controlled study
Farina Mohamad Yusoff, Masato Kajikawa, Takayuki Yamaji, Shinji Kishimoto, Tatsuya Maruhashi, Ayumu Nakashima, Toshio Tsuji, and Yukihito Higashi
Scientific Reports, volume 14, Article number: 13704, doi.org/10.1038/s41598-024-64118-0, Published online: 14 June 2024. (SCI, IF=4.6)
URL: https://www.nature.com/articles/s41598-024-64118-0
PDF: https://www.nature.com/articles/s41598-024-64118-0.pdf

2024年7月12日

■以下の記事が掲載されました.生体システム論研究室卒業生の坂本 一馬君(2021年度博士課程後期修了生,博士(工学))は,在学中,感性ブレイングループに所属し,卒論,修論,博論でC. Elegansの神経回路モデルに関する研究に取り組んでいました.益々のご活躍を祈ります!

グローバルな活躍を視野に建設現場の課題解決に向けたアプリを開発
坂本 一馬 (ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社)
2024年度学部案内, 広島大学工学部, p.17, 2024.

コラム

第741回 M2の進路2024

2024.10.24

日本経済団体連合会の「2024(令和6)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等について」によると,10月1日以降が正式な内定を出すタイミングとされています.先日,生体システム論研究室大学院博士課程前期M2の国内での就職活動が終了し,進路が決定しました.

■大学院博士課程後期進学:1名(新SPRING内定)

■企業就職:12名
内定先:
NTTコミュニケーションズ株式会社,株式会社NTTドコモ,株式会社島津製作所,ソニー株式会社,東芝インフラシステムズ株式会社,トヨタ自動車株式会社,日本アイ・ビー・エム株式会社,株式会社日立製作所,マツダ株式会社,三菱電機株式会社,三菱電機ディフェンス&スペーステクノロジーズ株式会社,村田製作所

内定先はいずれも日本を代表する企業であり,素晴らしいと思います!

#広島大学創発的次世代研究者育成・支援プログラム(新SPRING)については以下のページを参照してください.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/news/18024

研究開発職を希望することが多い理系大学院生の就職活動において,最も評価される点は間違いなく研究室で取り組んできた研究活動です.クラブやサークルでの課外活動やアルバイト経歴などはよほどの特徴がない限り,ほとんど考慮されないと言ってよいでしょう.また,コミュニケーション能力は重視されますが,話の内容が論理的かつ魅力的でしっかりしていれば,少しくらい喋りが下手でも大きな問題ではありません.

採用面接で重視される点は,
・学部生/大学院生のときに,研究に真剣かつ自分の問題として主体的に取り組んできたか,
・独創的で新規性のあるアイデアや研究を進めるうえでの工夫を自発的に発想することができるか,
・研究上の困難を自身の力で乗り越えるだけの情熱と精神的な強さを備えているか,
・自分の研究内容をわかりやすく,おもしろく,元気よく,情熱をもって説明することができるか,
・魅力的な特徴や能力を備えているか
といった点だと思います.

来年度に向けて,M1の皆さんの就職活動もすでに始まっているようです.M1だけでなくB4の人たちもいまのうちにM2の先輩たちの体験談を聞いておくといいですね.

M2のみなさん,本当におつかれさまでした.そして,おめでとうございます!!

第740回 博士学位授与

2024.10.11

9月20日に令和6年度広島大学秋季学位記授与式(卒業式)が広島大学サタケメモリアルホールで行われ,博士課程後期の宮本 聡史さん(社会人ドクター,MEグループ)に博士(工学)の学位が授与されました.
https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/85291

宮本さんは広島大学病院 診療支援部臨床工学部門において部門長としての勤務を続けながら研究を進め,学術雑誌論文2編,国際会議論文1編を発表し,博士学位論文をまとめました.今後も広島大学病院において研究活動を継続される予定です.今後のご活躍をお祈りします.

■博士学位論文

A Study on a Model for Estimating the Number of Microbubbles Delivered from a Venous Reservoir in Cardiopulmonary Bypass
(人工心肺における静脈リザーバーから送出されるマイクロバブル数推定モデルに関する研究)

人工心肺は生体から導出した血液を体外循環し,人工肺で酸素加および二酸化炭素除去を行うことで,患者の心肺機能を代替するものである.患者自身の心臓は停止した状態で管理され心臓内の手術が行われるが,手術操作を妨げないために術野へ出血した血液を回収する必要がある.そのため,吸引ポンプは血液だけでなく空気も一緒に吸引してしまい,静脈リザーバーに送られる.静脈リザーバー内の血液と空気はフィルタを介して貯血され,ある程度,除泡されるもののすべてがなくなることはなく,マイクロバブル(MB)として存在し血液とともに送出されてしまう.
送出されたMBの影響についてはこれまで数多くの論文で報告されており,心臓手術において深刻な合併症を引き起こす要因の一つとされている.心臓外科術後の術後認知機能障害および神経病学的機能障害は60%を超える発生率であり,脳卒中も1~3%の患者に起こっている.MBの発生要因はいくつか報告されているが,MBの送出メカニズムをモデル化することによってMB送出を予測可能とし,MB送出自体を未然に防ぐことは重要である.
MB送出に関係する因子として,これまでに術野血液吸引流量,静脈血リザーバー貯血量,血液粘度,送血流量が報告されている.先行研究では,それぞれの因子とMB数の関係性が評価されその重要性が指摘されているにもかかわらず,全因子を総合的に考慮した関係性についてはこれまで解析されてこなかった.
このような背景を踏まえ,本研究では人工心肺システム作動条件の因子からMB推定モデルを構築することを目的とした.以下に本論文の概要を示す.
第1章では,本研究の背景と目的について述べた後,従来研究と本研究の位置付けを明確にした.
第2章では,各因子を変更してマイクロバブル送出数の関係性をモデル化し,モデルパラメータを導出した.牛血液を用いて,人工心肺システムの各作動条件による実験をおこなった結果,マイクロバブルとその他因子は有意な相関を認めたが,マイクロバブルの送出には各因子が複雑に関係しているためニューラルネットにより非線形の関係式を導出した.
第3章では,まず血液粘度によるMB送出数の変化について詳細に検討した.第2章では血液温度のみを変化させることで血液粘度を調節したが,血液粘度を決定する因子には血液温度に加えてヘマトクリット(Hct)値がある.そこで実験では,Hct値の変化で血液粘度を1.5, 2.0, 2.5, 3.0mPasに調節し,血液温度で調整した同じ血液粘度時のマイクロバブル数と比較した.その結果,2.0, 2.5, 3.0mPasの条件でマイクロバブル送出数が有意(p<0.001)に減少した.そこで,術野血液吸引流量,静脈血リザーバ貯血量,血液温度,Hct 値,送血流量を入力とするマイクロバブル送出モデルをニューラルネットにより機械学習的に構築した.
第4章では,提案したマイクロバブル送出モデルを30例の臨床症例に適用して,手技による部分を除いたマイクロバブル数の実測値と推定モデルから算出した推定値を比較した.その結果,推定値と実測値との間には有意な相関を認めた(決定係数R2=0.8576, p<0.001).また,Bland-Altman分析により系統誤差がないことが示された.
第5章では,総括および今後の研究への発展を述べている.

■学術雑誌論文

Neural network-based modeling of the number of microbubbles generated with four circulation factors in cardiopulmonary bypass
Satoshi Miyamoto, Zu Soh, Shigeyuki Okahara, Akira Furui, Taiichi Takasaki, Keijiro Katayama, Shinya Takahashi, and Toshio Tsuji
Scientific Reports, volume 11, Article number: 549, doi.org/10.1038/s41598-020-80810-3, Published online: 12 January 2021. (SCI, IF=3.998)

The number of microbubbles generated during cardiopulmonary bypass can be estimated using machine learning from suction flow rate, venous reservoir level, perfusion flow rate, hematocrit level, and blood temperature
Satoshi Miyamoto, Zu Soh, Shigeyuki Okahara, Akira Furui, Taiichi Takasaki, Keijiro Katayama, Shinya Takahashi, and Toshio Tsuji
IEEE Open Journal of Engineering in Medicine and Biology, Volume: 5, pp. 66-74, DOI: 10.1109/OJEMB.2024.3350922, Date of Publication: 08 January 2024. (ESCI, IF=5.8)

■国際会議論文

Neural Network-based Estimation of Microbubbles Generated in Cardiopulmonary Bypass Circuit: A Clinical Application Study
Satoshi Miyamoto, Zu Soh, Shigeyuki Okahara, Akira Furui, Keijiro Katayama, Taiichi Takasaki, Shinya Takahashi, and Toshio Tsuji
Proceedings of 44th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society (EMBC’22), DOI: 10.1109/EMBC48229.2022.9871662, Glasgow, United Kingdom, 11-15 July 2022.

 

第739回 2024年度後期全体ゼミを開始しました

2024.10.04

8月2日開催の第17回全体ゼミ(前期最終回)から約2カ月が過ぎ,10月4日から2024年度後期全体ゼミを開始しました.
この間,オープンキャンパス,大学院入試,各種研究会,インターンシップなどいろいろな行事がありましたが,みなさん,有意義な夏休みを過ごせたでしょうか.

8月22, 23日には大学院先進理工系科学研究科入学試験が行われ,7月6日に実施された推薦入試と合わせて博士課程前期4月入学生13名(推薦入試6名,一般入試7名)が合格しました.みなさん,おめでとうございます!

9月20日には令和6年度広島大学秋季学位記授与式(卒業式)が広島大学サタケメモリアルホールで行われ,博士課程後期の宮本 聡史さん,永井 政樹さんに博士(工学)の学位が授与されました.
宮本さんは広島大学病院 診療支援部臨床工学部門において,永井さんは広島大学 次世代ヒューマンインターフェース共同研究講座において研究活動を継続される予定です.今後のご活躍をお祈りします.

一方,10月から新しく張 世卓(チョウ セタク)君が研究生として研究室に加わりました.張君は中国の北京信息科技大学 知能科学技術専攻の出身で,感性ブレイングループに所属しゼブラフィッシュの生体信号計測に関する研究を行いながら博士課程前期入学を目指します.みなさん,どうぞよろしくお願いします.

これから年末に向けて,修論中間発表会(M1, M2)や各種学会・研究会での研究発表等,さまざまな行事が予定されています.「広島大学生体システム論研究室ならでは」というオリジナリティに溢れた魅力的な研究成果を目指し,全員で協力しながら研究活動を継続していければと思います.

2024年度後期もよろしくお願いします!!

第738回 2024年度前期全体ゼミは終了しました

2024.08.02

先日の卒論中間発表会に続いて,7月26日,8月2日の2日間,修士論文中間発表会を行いました.この時期に研究室内で修論中間発表会を行う目的は,修士論文のまとめ方を早い段階で検討し,今後の課題やスケジュールを確認することにあります.

もちろん個人差はありますが,今年度もM2の修士研究は全体的に順調に進捗しており,それぞれの日頃の研究活動の成果がよく伝わってくる発表会だったと思います.研究が進んでいる人は,より難易度の高い新しい研究課題にチャレンジしたり,学会発表や論文投稿を検討するなど,積極的に進めていくとよいでしょう.また,修論のストーリが完成していない人は,新規性や有用性といった研究のポイントを明確にし,魅力的な結論が導けるよう検討してみてください.

自己評価用のチェックリストを以下にまとめておきます.各自,今回の中間発表について,もう一度,よく内容をチェックしてみるとよいでしょう.

1.研究題目は研究の特徴や魅力を端的に表しているか,
2.研究の必要性はクリアか,
3.研究目的は明確で説得力があるか,
4.従来研究のサーベイは十分か,
5.従来研究の問題点が明確に示されており,解決すべき研究課題が明示されているか,
6.研究の新規性,オリジナリティが明確になっているか,
7.研究内容の再現性,一般性,普遍性は十分か,
8.研究結果は従来研究の結果と比較して魅力的か,
9.目的に挙げた研究課題が解決されているか,
10.結論は明確か

今年度の電気システム制御プログラム主催の修士論文中間発表会は11月13日(水)に予定されています.夏休み期間中の時間を有効に活用し,9月末までには修士論文の内容がおおよそ固まるよう,進めていくとよいでしょう.
M2のみなさん,発表,おつかれさまでした!

7月に開催した卒論中間発表会,修論中間発表会を最後に,生体システム論研究室2024年度前期全体ゼミは今日で終了しました.今年もリモート環境での全体ゼミを行いましたが,ほとんどの行事を問題なく実施することができました.また,いくつかの論文や研究費が採択されるなど,研究面では充実した2024年度前期となりました.学生のみなさんも就活や授業などいろいろと忙しかったと思いますが,M1, B4の新加入生も研究のスタートアップを順調に進めてくれ,いろいろな面で実りの多い2024年度前期となりました.

このあと全体ゼミは10月まで夏休みに入ります.夏休み期間中は各自の状況に合わせて,それぞれ有意義な時間を過ごすとよいでしょう.大学院博士課程入学試験を受験予定のみなさんは,8月22日,23日の大学院入試に向けてしっかりがんばってください!健闘を祈ります.

7月25日に広島県内全域に対して「新型コロナ医療ひっ迫警報」が発令されました.各自,体調管理には気をつけながら有意義な夏休みをお過ごしください!