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2022年1月21日

■ 以下の記事が掲載されました.

血管剛性測定
辻 敏夫
KANSEI成果集2013-2021, pp.30-33, 精神的価値が成長する感性イノベーション拠点,2021年12月

Peripheral arterial stiffness measurement
Toshio Tsuji
KANSEI Results Book 2013-2021, Center of KANSEI innovation Nurturing Mental Welfare, pp.30-33, December, 2021.

■ 以下の委員に就任しました.

辻 敏夫
日本人間工学会第8期代議員
(2022年社員総会~2024年社員総会)

2022年1月14日

■ 曽 智先生が以下の助成金に応募し,見事,採択されました.おめでとうございます!

匂い刺激に対する脳活動の計測と解析
日本神経回路学会30周年記念研究助成金
https://jnns.org/jyosei/30grant/

■ 以下の国際会議論文が掲載されました.これはM2の畑元 雅璃君(筋電グループ)の修士研究の一部です.発表,ごくろうさまでした!

Sleep EEG Analysis Based on a Scale Mixture Model and Its Application to Sleep Spindle Detection
Miyari Hatamoto, Akira Furui, Keiko Ogawa and Toshio Tsuji
2022 IEEE/SICE International Symposium on System Integration (SII), pp. 887-892, Narvik, Norway (online), January 9?12, 2022.

2021年12月24日

■ 以下の記事が掲載されました.

A short commentary on Taichi meets Motor Neuroscience by Pietro Morasso and Martina Morasso
Toshio Tsuji
in “Taichi meets Motor Neuroscience” written by Pietro Morasso and Martina Morasso, pp.xxiv-xxvi, Cambridge Scholars Publishing, UK, 2021.
ISBN13: 978-1-5275-7464-9|ISBN10: 1-5275-7464-4
<記事>https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/publications/articles

■ ヒューマンモデリンググループD3の関塚君,M2の今岡君,大川君が以下の国内講演会で研究発表を行いました.おつかれさまでした!

筋活動度推定に基づくレバー操作時の力知覚特性の推定
関塚 良太,伊藤 卓,来間 千晶,佐伯 誠司,山崎 洋一郎,栗田 雄一
第22回システムインテグレーション部門講演会(SI2021),2021-12-16,pp.1955–1959

離散ウェーブレット変換に基づく Subband Height Map を用いた触感推定
今岡 恭司,山本 義政,栗田 雄一
第22回システムインテグレーション部門講演会(SI2021),2021-12-15,pp.690–693

遠隔ショベルシステムにおけるアタッチメント予測位置表示が旋回作業に与える影響
大川 夢月,伊藤 卓,永井 政樹,関塚 良太,佐伯 誠司,山崎 洋一郎,栗田 雄一
第22回システムインテグレーション部門講演会(SI2021),2021-12-17,pp.2348–2352

2021年12月17日

■ 以下の論文が掲載決定になりました.この論文は濱 聖司先生(日比野病院,広島大学病院脳神経外科),下永 皓司先生(国立循環器病研究センター脳神経外科)らとの共同研究で,脳動脈の狭窄閉塞性疾患に対する血行再建術による高次脳機能への影響を speed and accuracy trade-offの観点から解析・評価したものです.論文の核となる統計解析部分は主に古居 彬先生が担当しました.おめでとうございます!

Increased cerebrovascular reactivity in selected brain regions after extracranial-intracranial bypass improves the speed and accuracy of visual cancellation in patients with severe steno-occlusive disease: A preliminary study
Koji Shimonaga, Seiji Hama, Akira Furui, Akiko Yanagawa, Akihiko Kandori, Hirokazu Atsumori, Shigeto Yamawaki, Toshinori Matsushige, and Toshio Tsuji
Neurosurgical Review (accepted, SCI, IF=3.042)

コラム

第641回 英語論文の作成

2022.01.21

2022年もあっという間に1月下旬となり,修士論文の提出締め切りが近づいています.修士論文の作成時や学術雑誌,国際会議への論文投稿時には,論文を英語で執筆することが必要になります.もちろん,自力で英語論文を執筆する能力を身に着けることが大切なのは言うまでもありませんが,とはいえいきなり英語論文を執筆するのはかなりの困難を伴うと思います.

最近,deep learningに基づく優秀な機械翻訳アプリを手軽に利用することが可能になりました.これらのアプリをうまく利用すれば,結果的に自らの英語能力の向上につながりますし,先生方に英語原稿を提出する前に英文のクオリティをアップすることが可能になります.

すでによく知られているとは思いますが,以下にいくつかのアプリと関連記事を引用しておきます.

■DeepL:科学技術論文に強く,微妙なニュアンスのある翻訳ができるという評価を受けているスタンダードアプリ.有料版も比較的安価に設定されており,また30日間無料(いつでもキャンセル可能)なので,手軽に利用することができそうです.
https://www.deepl.com/ja/translator

・DeepLを使ったPDF自動翻訳プログラムも公開されています.
https://qiita.com/Cartelet/items/9506dfb5776346c570ae?utm_campaign=popular_items&utm_medium=feed&utm_source=popular_items

・DeepLベースのAI添削アプリもあります.
https://english.yunomy.com/

■Google翻訳:よく知られている機械翻訳アプリ.無料です.
https://translate.google.co.jp/?hl=ja

■Google Scholarを利用すれば,特定の言い回しや単語が他の学術論文で使われているかどうかを手軽にチェックすることができます.Googleの検索演算子やワイルドカードを使えばさまざまな検索が可能です.
https://scholar.google.com/

■Grammarly:優れた自動校正アプリとして有名です.MS Wordに埋め込むこともできます.
https://app.grammarly.com/

・以下の記事では,DeepLとGrammarlyを利用した英語論文作成法が紹介されています.
https://eanesth.exblog.jp/240618090/

・「最近ものすごく優秀な修士就活生が増えている」
https://togetter.com/li/1758185

以上をまとめると,

もとの日本語論文の文章作成(自分の研究と流れが似ているような英語論文を参考にしながら執筆&推敲)
⇒DeepLで英文変換
⇒Google翻訳で日本語に戻したときに意味が通じるように元の日本語論文を修正
⇒Grammarlyで校正
⇒専門用語や言い回しをGoogle Scholarでチェック(日本人しか使っていないような言い回しは避け,native speakerが使用しているような言い回しを使う)

というような流れで作業を進めていけば,(自力で英作文するより)容易に英語論文を作成することが可能です.学術雑誌投稿論文についても,研究室内の英語能力の高い人が最終チェックをすれば,高額の英文校正サービスは不要になりそうです.

もちろん,英語化よりも研究内容の新規性/独創性を明確にすること,日本語論文のストーリ/文章構成の完成度が高いことなどがはるかに重要であることは言うまでもありませんが,便利なアプリを上手に,また正しく利用して英語論文の作成を進めるとよいでしょう.

第640回 2022年,今年もよろしくお願いします!

2022.01.14

今日から2022年の全体ゼミを開始しました.

今年も2月下旬まで,博士論文,修士論文,卒業論文の作成と各論文発表会が予定されており,研究室は一年でもっとも忙しい時期を迎えます.
各自,体調に十分に気をつけながら,余裕をもったスケジュールで論文作成や発表準備を進めていくとよいでしょう.国際的なトップジャーナルに掲載されるような魅力にあふれた研究論文の完成を目指して,ラストスパートでがんばってください!!

昨年末からオミクロン株の感染拡大が爆発的に進んでおり,しばらくは収まりそうにありません.しばらくの間,一人一人が感染予防に努めながら,研究・教育活動を継続していければと思っています.きっと今年の後半には,徐々に普通の生活を取り戻せるようになるでしょう.それまでしっかりがんばりましょう.

本年もどうぞよろしくお願いします!

第639回 Happy Xmas 2021

2021.12.24

今年の生体システム論研究室全体ゼミは,12月24日開催の第30回が最後となりました.来週,研究打ち合わせをいくつか予定していますが,2021年の生体システム論研究室の活動はこれで終了です.

今年もCOVID-19の世界的流行は続き,新たなオミクロン株の出現で世界はまだ混乱の真っただ中にあるようです.でも,ジェノバ(イタリア)のピエトロ・モラッソ先生の「this horrible year that, on the other hand, gave us the gift of extra time for reading, thinking and writing」という教えを守り,今年も例年以上の活発さで研究,教育に取り組むことができました.

以下に2021年の生体システム論研究室の研究業績をまとめておきます.

国際学術雑誌論文: 12編(掲載決定を含む.インパクトファクタ合計値48.442)
国際会議論文: 10編
国内学会発表: 14件
著書(分担執筆): 1編
受賞: 10件(学生の各種受賞を含む)
招待講演: 1件
記事: 9件
特許: 登録1件, 公開3件, 出願1件

今年は学生の各種受賞が多かったのが特徴と言えるでしょう.また,世界の一流ジャーナルに積極的に挑戦し,残念ながらインパクトファクタ10以上の雑誌に論文を掲載することはできませんでしたが,12編のSCI論文を発表することができました.生体電気信号と機械学習,末梢血管剛性とブレインサイエンス,神経回路と生物工学など,各研究分野に関する研究成果をバランス良く論文発表することができました.SCI論文12編のインパクトファクタの合計値も高得点を維持することができました.

■過去5年間の年間インパクトファクタ合計値:
2017: 17.371
2018: 28.520
2019: 44.131
2020: 46.312
2021: 48.442

過去3年間のインパクトファクタの合計は138.885点となり,生体工学分野において世界最高レベルの研究業績を達成することができたと思います.このような研究成果をあげることができたのは,研究室スタッフ,学生諸君,多くの共同研究者・研究協力者の皆様をはじめ,本研究室を支えてくださったすべての人たちのおかげです.ここに改めて御礼申し上げます.

COVID19の世界的流行も,来年は緩やかに収束に向かうでしょう.研究室メンバーにとって,また本研究室に関わってくださっているすべてのみなさんにとって,来年が素晴らしい一年になることを祈っています.2022年もどうぞよろしくお願いします.

We wish you all a very merry Christmas and a happy new year!

第638回 Taichi Meets Motor Neuroscience

2021.12.17

ピエトロ・モラッソ先生の新しい著書が出版されました.
https://www.cambridgescholars.com/product/978-1-5275-7464-9

Taichi Meets Motor Neuroscience: An Inspiration for Contemporary Dance and Humanoid Robotics
Pietro Morasso and Martina Morasso
ISBN: 1-5275-7464-4
ISBN13: 978-1-5275-7464-9
#アマゾンでも購入できます
https://www.amazon.co.jp/dp/1527574644

モラッソ先生は人間のリーチング運動時の手先速度がベル型になることを発見した世界的に有名な研究者で,私がジェノバ大学において在外研究を行っていたときの先生です.
https://sites.google.com/site/pietromorasso/
https://scholar.google.co.jp/citations?user=w6CqLWYAAAAJ&hl=ja

マルチナさんはモラッソ先生とプシケ・ジャノーニ(Psiche Giannoni)先生の一人娘で,ドイツを中心に活躍するコンテンポラリーダンスのパフォーマ兼指導者で,choreographerもされています.プシケ先生はイタリアで有名な理学療法士で,理学療法士を育成する学校(the ART Education and Rehabilitation Centre in Genoa)を設立し,長い間,責任者を務めておられました.3人とも私にとってはイタリアの家族のような存在です.

この本は父であるモラッソ先生と娘であるマルチナさんの専門を融合したもので,モラッソ先生にとってもこれまでの長い研究者としての道のりを総括したような内容になっています.

お二人から依頼を受けて,この本の冒頭に紹介文を書かせていただきました.私にとっても感慨深く,またイタリアと日本の間でやりとりしながらの楽しい執筆作業となりました.モラッソ先生とは,引き続きTime Base Generator(TBG)モデルの研究や乳幼児の運動評価などの研究を一緒に進めていきたいと思っています.

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A short commentary on “Taichi meets Motor Neuroscience” by Pietro Morasso and Martina Morasso”
Toshio Tsuji, Hiroshima University, Hiroshima, Japan

This book is the first comprehensive discussion of Taichi and motor neuroscience together, providing inspiration for the future of contemporary dance and humanoid robotics.

The first author, Pietro Morasso, is recognized internationally as a leading scholar and thought leader in the field of motor neuroscience, and has investigated the neural control of movement, sensorimotor learning, rehabilitation engineering, anthropomorphic robotics and biological neural computation for over half a century. Importantly, he discovered the bell-shaped velocity profile in human reaching movements in 1981, stimulating numerous subsequent studies on the modeling of human movements.

The second author, Martina Morasso, is a choreographer and ballet master, teacher of performing arts, and university lecturer. She is the daughter of Pietro Morasso and Psiche Giannoni, a well-known Italian physiotherapist and the former director of the ART Rehabilitation and Educational Centre of Genoa, a school for post-graduate physiotherapists and medical doctors. Martina Morasso is well-versed in the performing arts of eastern cultures, including the Japanese arts of Butoh, Bunraku, and Noh.

As the starting point of this story, Martina Morasso adopted Taichi Chuan as a practice method around two decades ago. She later began to apply the practice for structuring choreographies and performances, in addition to training for herself and other professional dancers. Pietro Morasso told me that he initially considered this interest to be a fascination with a kind of “exotic flavor”, considering the popularity of eastern culture in many western countries, including yoga, martial arts, acupuncture, reiki, and sushi. Later, he began to understand that Taichi is a serious and deep practice if taken seriously, relating to a foundational pillar of many eastern cultures.

The book consists of six parts, beginning with Prolegomenon. Prolegomenon provides an overview to the background of the book from a philosophical point of view. The Equilibrium chapter discusses still stances (Ding Shi) and transitions in Taichi Chuan, comparing them with equilibrium control in motor neuroscience. Next, the Motion chapter explores the simple transition of equilibrium to the passive motion paradigm, including humanoid robotics and human-robot symbiosis. The Dance chapter proposes that Taichi Chuan has played a crucial role in the rejuvenation and innovation of contemporary and modern dance, and the Health chapter describes wide-ranging evidence that the practices of Taichi and Qigong are beneficial for general wellness in elderly populations, and for a variety of specific pathological conditions of the body, and discusses the basic “purification” of the mind-body linkage through increased awareness of the body. Finally, the Conclusion chapter summarizes five topics surrounding the Taijitu (the graphic symbol of Taiji) in which the authors investigate possible east-west points of contact and cross-inspiration: philosophy, neuroscience, robotics, dance, and health. The five elements may be a modern version of Yin-Yang Wu-Xing Thought, and the authors conclude that the choice of Taiji may provide a master key to open five different doors related to crucial aspects of culture.

Interestingly, the authors describe an analogy between the Taoistic “road” and the philosophical “river” evoked in the pánta rheî aphorism attributed to Heraclitus in Prolegomenon. Ancient Greek philosophers reached the limits of dualistic thinking, and were placed in a situation similar to postmodernism. Heraclitus’ approach to transcending dichotomy can be linked to the concept of “déconstruction” against logocentrism in Derridean thought. Taijitu does not mean dualism of yin and yang. Rather, its visual representation looks like a combination of black and white magatama (comma-shaped beads). In China, the representation of this concept is likened to the shape of two fish, called yin-yang fish. The black fish represents yin, and means falling on the right side, whereas white represents yang, and means rising on the left. The expansion of the area from the fish tail to the fish head shows how each spirit is born and gradually becomes more active, and eventually the yin tries to swallow the yang and the yang tries to swallow the yin. The yin then changes into the yang, and the yang changes into the yin. A fish eye-like white dot in the center of the yin indicates the yang in the yin, indicating that, no matter how strong the yin becomes, there is a yang in the yin, which then turns into the yang. The central point of the yang also indicates the yin in the yang; no matter how strong the yang becomes, there is a yin in the yang, which later turns into the yin. The Taijitu indicates that this process is infinitely repeated. This concept of black and white fish may have useful future-oriented implications for race-related conflict occurring in the modern world. Black and white fish are intertwined with each other to build a perfect circle. There is no dichotomy, and the two fish behave like the front and back of the Mobius strip.

Tao is always present, and is called “do” in Japan. Almost all Japanese martial arts, including ju-do, ken-do, and karate-do, as well as performing arts, such as sa-do (tea ceremony), ka-do (flower arrangement), and sho-do (calligraphy) include “do”. Taichi involves different properties of yin and yang while balancing. This book will prompt the reader to consider that there is always Taichi in their body and mind, which can potentially affect human movement, dance and health.
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