血管弾性研究会は,2002年に当時の広島大学大学院医歯薬保健学研究科 麻酔蘇生学教室の河本 昌志先生(現在JR広島病院 院長,広島大 名誉教授)と佐伯 昇先生(広島大学大学院医系科学研究科 准教授)とともに第1回研究会を広島大学西条キャンパスで開催し,その活動を開始しました.血管平滑筋の機能的なかたさ変化をリアルタイムで非侵襲計測する技術を確立し,交感神経遮断術中の診断支援に応用しようという目的で,当初は半年に1回くらいのペースで研究会を行なっていました.その後,研究が進むにつれて徐々に開催頻度が上がり,最近は年に3回のペースでTeamsによるリモート研究会を開催しています.
2002年の第1回研究会から20年が経過し,2022年11月21日(月)に第77回血管弾性研究会を開催しました.この間,研究テーマもひろがり,現在は,自律神経活動モニタリングや自動血圧計を利用した血管内皮機能評価法,疼痛計測法の提案とfMRI研究,非観血血圧計測技術の開発,体表脈波計測技術と体調急変予測法の提案,高次脳機能評価法の開発など多くの研究テーマに取り組んでいます.
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/news/15299
2022年11月21日に開催した第77回血管弾性研究会では,M1の干場 滉太君,B4の岡田 佑太君,篠原 大晟君,幡 祐輔君の4名が研究発表を行いました.
岡田 佑太:高周波末梢血管剛性に基づく人間の自律神経活動解析
篠原 大晟:生分解圧電センサによる末梢交感神経活動のモニタリング
干場 滉太:脳卒中患者の損傷部位,認知・身体機能と運転適性の関係解析
幡 祐輔:脳卒中患者の嚥下機能評価と脳画像の関係解析
血管弾性研究会は,研究室の内外から支えてくださっている多くの共同研究者の方々のお陰で成立しています.すべての研究会メンバーに感謝しつつ,今後も研究会活動を通じて広島大学における産学連携・医工連携研究を推進していければと思います.