近年、ロボット自体の運動機能や知能は目覚ましい進歩を遂げています。
しかし、人間のロボット操作手段は、従来のジョイスティック、マウス、スイッチなどに限られ、ハンディキャップを持つ人のロボット操作はほとんど不可能でした。
今後、人間とロボット間でやり取りされる情報量が飛躍的に拡大することは明らかです。
ロボットの潜在能力を最大限に発揮するためには、ロボットとそれを操作する人間とを結びつける「より優れたインタフェース」が求められます。
「Cybernetic Human-Robot Interface System, CHRIS」(クリス)は、独自に開発した学習アルゴリズムにより、人間の体から自然に発生する生体信号から操作者の意図を抽出し、ロボットを思い通りに操作するためのシステムです。
操作者がシステムの操作法を覚えてあわせるのではなく、システム自身が操作者の身体特性を学習し、その信号の中から操作意図を抽出するので、だれでも簡単に利用でき、健常者と変わらない操作を実現することができるのです。
愛・地球博では、リモートコントロールや搭乗しての操縦が可能な未来型の車椅子ロボット「ロボットエージェント」、生体信号による家電製品の制御やインターネット、TV電話によるコミュニケーションが可能なサイバネティック・インタフェース「バイオリモート」、筋電信号によるアーム操作が可能な義手型人間支援マニピュレータ「サイバーアーム」のデモンストレーションを行っています。