Column一覧を見る

新学術領域班会議

文部科学省科学研究費補助金 新学術領域研究「神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学」の2009年度班会議・ワークショップが,平成21年11月18日〜11月20日にヤマハリゾートつま恋(静岡県掛川市)において行われました.
科学研究費補助金は,文部科学省及び日本学術振興会にて交付を行っている「競争的研究資金」で,基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的としています.
毎年,ピア・レビュー(専門分野の近い複数の研究者による審査)による審査を経て,独創的・先駆的な研究に対する助成が行われています.


「新学術領域研究」は,既存の研究分野の枠に収まらない新興・融合領域や異分野連携などの意欲的な研究を見い出し,新たな研究領域や革新的・挑戦的な学術研究の発展を促すことを目的として新設された研究種目です.

本研究室では,東京大学の飯野雄一先生を領域代表者とする「神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学」に参加し,「生物行動のシステム工学的解釈とバイオミメティックセンサシステムの提案」というテーマで研究に取り組んでいます.
実際に研究に取り組んでいるメンバーは,本研究室からA-lifeグループの曽 智君,寺脇 充君,服部 佑哉君,来山 茂央君,山田 泰隆君,金沢大学の滝口 昇先生,日本原子力研究開発機構の鈴木 芳代さん,それに大阪大学の大竹 久夫先生です.


今回行われた2009年度班会議では以下の3件の研究発表を行いました.
ほとんどの参加者が生物分野の研究者であり,生物学的な視点からの貴重なコメントをいただくことができ,有意義な交流ができたと思います.

小型魚類を「生きたセンサ」として利用したバイオアッセイシステムの提案
寺脇 充,曽 智,平野 旭,辻 敏夫(広島大学工学研究科)
新学術領域研究「神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学」
2009年度班会議・ワークショップポスター発表プログラム,p27,2009

グラフカーネル法とニューラルネットを用いたラットの嗅球活動パターン予測
曽 智,辻 敏夫(広島大学工学研究科),滝口 昇(金沢大学理工研究域),大竹 久夫(大阪大学工学研究科)
新学術領域研究「神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学」
2009年度班会議・ワークショップポスター発表プログラム,p28,2009

線虫の神経−筋モデルの構築と運動シミュレーション
鈴木 芳代((独)日本原子力研究開発機構),服部 佑哉(広島大学大学院工学研究科,(独)日本原子力研究開発機構),曽 智(広島大学大学院工学研究科),小林 泰彦((独)日本原子力研究開発機構),辻 敏夫(広島大学大学院工学研究科)
新学術領域研究「神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学」
2009年度班会議・ワークショップポスター発表プログラム,p29,2009

この研究プロジェクトは平成24年度まで続きます.工学分野にしっかりした根をおろした上で,新しい学術研究成果をあげていければと思います.


2009/12/01