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第562回 g-index

2019.12.13

生体システム論研究室が所属する広島大学大学院工学研究科では,研究・教育活動の活性化を目的として教員の研究業績評価を行っています.以前のコラムでは,研究業績評価によく用いられる以下の3つのインデックスを紹介しました.

1.Impact Factor(インパクトファクター, IF)
2.Times Cited(被引用回数, TC)
3.h-index(h指数)

第489回(2017.12.11) インパクトファクター,被引用回数,h指数(その1)
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/14596

第490回(2017.12.18) インパクトファクター,被引用回数,h指数(その2)
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/14609

第523回(2018.11.29) インパクトファクター情報
https://bsys.hiroshima-u.ac.jp/wordpress/news/15203

最近ではこれらに加えて,g-indexがよく用いられるようです.

4.g-index(g指数)

論文の質と量の双方を考慮した指標で,「被引用上位g番目までの論文の被引用数の総和がgの2乗以上となる最大のg」がg-indexの定義です.h-indexと同様,通常はWeb of Science (Thomson Reuters)を対象としてカウントした値,つまりSCI論文を対象とした値が用いられます.高被引用論文の情報が強調されるため,同じh-indexを持つ研究者の間でもg-indexではよりセンシティブに差を出すことができます.

ちなみに,辻のg-indexは38でした(2019年12月1日現在).

もちろん,このような指標だけで研究者の能力を評価することはできませんが,従来の論文数に加えてこれらの指標が人事評価に使われるようになってきているのは事実です.研究者のみなさんはこのような評価指標を意識して,自分の研究業績の充実を図ることが必要と言えるでしょう.