2月7日(金),10日(月)の博士論文発表会,2月14日(金)の卒業論文発表会,2月28日(金)の修士論文発表会とすべての論文発表会が無事に終了し,今日の全体ゼミが令和元年度最終回となりました.
まず,博士学位論文発表会では,岸下 優介君,Chetan THAKURさんがこれまでの研究成果をまとめた博士学位論文の最終発表を行いました.二人とも基礎研究の成果を応用開発につなげた世の中の役に立つ研究で,博士学位にふさわしい充実した発表会でした.
岸下 優介(主指導教員:栗田雄一教授)
Development of the Perceived Force Prediction Method and Application for Force-Feedback Technology based on Muscle Activity
(筋肉の活動度に基づく力感覚量推定法の提案とアシスト技術への応用)
THAKUR CHETAN PRAKASH(主指導教員:栗田雄一教授)
Adaptive Assist Control Based on Impedance Model of Pneumatic Gel Muscle and Its Application in Augmented Walking Suit
(空気圧ゲル人工筋のインピーダンスモデルに基づく適応支援制御と拡張歩行スーツにおけるその応用)
次に,修士論文発表会では11名のM2が発表を行いました.全員,非常に魅力的な研究内容で,M2の最後を飾るにふさわしい素晴らしい発表でした.質疑応答の内容もよかったと思います.発表者と研究題目は以下のとおりです(発表順).
山下 浩生
Co-contraction Analysis of Caenorhabditis elegans Using Calcium Imaging and Body Dynamics Model
(カルシウムイメージングと身体動力学モデルを用いた線虫の共収縮解析)
島田 恭平
Artificial Tremor Generation Based on Variance Distribution Model of EMG Signals: Method and Application to 3D-printed Myoelectric Prosthetic Hand
(筋電信号の分散分布モデルに基づく人工振戦生成法の提案と3Dプリンタ製筋電義手への応用)
曾 楊洋
Biomimetic Control of Myoelectric Prosthetic Hand with Five Independently Driven Fingers Based on a Lambda-type Muscle Model
(λモデルに基づく5指駆動型筋電義手の生体模倣制御)
南木 望
Standing Stability Analysis Using Gaze Tracking Task in Autism Spectrum Disorder
(自閉症スペクトラム障害における視線追従課題を利用した立位姿勢解析)
浜﨑 健太
Assessment of Lower-Extremity Vascular Function Based on an Oscillometric Method and Arterial Viscoelastic Model
(オシロメトリック法と血管粘弾性モデルに基づく下肢血管機能の評価)
棟安 俊文
Power Spectral Analysis of Peripheral Arterial Stiffness Towards Non-invasive Evaluation of Muscle Sympathetic Nerve Activity
(筋交感神経活動の非侵襲評価を目的とした末梢血管剛性のスペクトル解析)
石橋 侑也
Gesture Recognition Considering Motion Variation Using Signal Dependent Noise
(筋の信号強度依存ノイズによる運動のばらつきを考慮したジェスチャ識別)
迫田 航
Squat Training System to Change Load Based on Locomotive Risk Level Prediction
(運動リスクレベルの推定結果に基づき負荷を調整するスクワットトレーニングシステム)
深田 雅裕
A Study of the Relationship Between Tactile Feeling and Surface Texture in Free Touch Movement
(フリータッチ動作における触感と表面テクスチャの関係性の考察)
松村 一志
A Study on Effect of Delay in Swinging Operation of a Hydraulic Excavator
(時間の遅延が油圧ショベルの旋回ポインティング操作に与える影響の考察)
吉村 和真
Machine Learning-based Analysis of Mood Disorders and Cognitive/Motor Functions in Stroke Patients
(機械学習を用いた脳卒中患者の気分障害と認知・身体機能の関係解析)
各研究テーマは来年度以降も継続して取り組んでいく予定です.各自,研究内容をもう一度よく精査し,研究室を離れる人は引き継ぎの研究課題をしっかりまとめておくとよいでしょう.
今日で2019年度の全体ゼミは終了しましたが,2020年度卒業研究テーマ説明会が3月5日(木)に,研究室公開(オープンラボ)が3月9日(月)に予定されています.また,3月16日(月)10:00には新しい4年生が研究室に配属され,新年度に向けての活動を開始します.4月1日(水)からは2020年度の全体ゼミを開始する予定です.
2019年度は新型コロナウィルスの流行もあり波乱万丈の1年となりましたが,研究室としては多くのトップジャーナルに国際論文(SCI論文)を発表することができ,非常に充実した年になりました.
研究室メンバーや研究協力者の皆様をはじめ,生体システム論研究室の運営に関わってくださったすべての方々に改めて厚く御礼申し上げます.
2020年度も引き続き,どうぞよろしくお願いします!