8月7日(火),8日(水)の2日間,広島大学オープンキャンパス2012が開催されました.
http://www.hiroshima-u.ac.jp/news/show/id/13178
生体システム論研究室のデモは,1日目は筋電グループ(A1棟2階),2日目は生体グループ・MEグループ・A-lifeグループ(A1棟5階)が担当し,大学院受験生を除く研究室メンバー全員で見学対応にあたりました.
当日の様子を写真で紹介した広島大学のHPに,生体グループのドライビングシミュレータのデモが紹介されています.
http://www.hiroshima-u.ac.jp/top/news_events/2012nendo/p_bfh31b.html
デモのあとにアンケート調査を実施しましたが,2日間で約100名の見学者から回答を得ました.
各グループとも全体的に良い反響が得られたようで,昨年度の結果を踏まえて改善した部分が効果をあげていたように思います.
今年度も芝軒君,平野(陽)君を中心に非常に良くオーガナイズされており,満足のいくオープンキャンパスになったと思います!
以下は,伊藤(達)君(1日目),平野(陽)君(2日目)がとりまとめをしてくれたオープンキャンパス報告です.
良いコメントが多く寄せられており,うれしくなりますね!
みなさん,ごくろうさまでした!
(2日目分は次週,掲載します.)
<1日目>
伊藤です.お忙しいところ,失礼いたします.
本日,オープンキャンパス1日目が開催され,本研究室では筋電組がデモを行いました.
今年は約50人の方が訪れ,高校生だけでなく大学生や保護者の方もおられました.
反応も良好で,楽しんでいただけたようでした.
以下,本日のデモの議事録です.
■グループ名:筋電グループ(部屋番号:A1-241)
デモ内容①:三指義手,五指義手,筋電マウス,Bio-Music
説明者 :右田
実演者 :右田,中村,早志
質問内容:
Q1.識別はどのように行っているのか.
A1.研究室で開発した独自のニューラルネットを使っています.
Q2.ニューラルネット以外の手法は使っているか.
A2.閾値判別やPCA,LDAなどと組み合わせることも行っています.
Q3.識別についてははどのような勉強をすればよいのか.
A3.パターン識別やニューラルネット,情報幾何学の教科書が参考になると思います.
Q4.プログラミング言語は何を使っているか.
A4.CやC++,Matlabを主に使っています.
Q5.バイトはしているか.
A5.バイトと勉強を両立している人や全くしていない人などそれぞれです.
Q6.大学の勉強は難しいのか.
A6.一見難しそうですが,高校での知識をきちんと積み重ねていれば大丈夫です.
Q7.大学入試はいつごろから勉強したか.
A7.人によりますが部活を引退した高校三年の夏ごろからです.
Q8.就職活動はいつごろから行うのか.
A8.B3またはM1の冬頃から始めます.
Q9.義手からのフィードバックはあるか.
A9.振動子などで感覚をフィードバックする試みを行っています.
Q10.センサをつけずに義手の遠隔操作はできるのか.
A10.筋電を計測する必要があるのでセンサを使わないのは難しいです.
室内程度の距離であれば電波で遠隔操作を行うことができます.
Q11.義手の動きが手の動きより少し遅れているが違和感はないのか.
A11.実際に義手を処方された患者の中で違和感があるとおっしゃる方もいます.
そのため,少しでも内部の処理を早くする試みがさまざまなされています.
Q12.義足は作らないのですか.
A12.義足では体をどう支えるかなどが問題になりますが,義手の制御では工学部第二類で学んだ電気の知識を生かすことができます.
感想:
昨年と比べて研究内容に関する質問が多かった印象があります.
内容そのものに興味を持ってもらえたのは良かったと思います.
しかし,241部屋の説明のみで抜ける生徒が数名いたのでデモ時間が少し長かったのではないかと感じました.
今後の課題:
5指義手のメンテナンス
■グループ名:筋電グループ(部屋番号:A1-231)
デモ内容②:CHRIS,Bio-Remote
説明者 :伊藤
実演者 :伊藤
質問内容:
Q1.筋電信号の識別率はどれくらいですか.
A1.ほぼ100%です.訓練をすることで識別精度は向上します.
Q2.Bio-Remotoで格闘ゲームはできますか.
A2.できます.しかし操作がかなり難しいと思います.
Q3.少ない動作でどうやって機器操作をするのですか.
A3.動作を「カーソル移動」と「決定」に割り当てるメニュー方式を用いることで,少ない動作でも機器操作を行うことができます.
Q4.CHRISの値段はいくらですか.
A4.システムとあわせて約500万円です.
Q5.大学入試はどれぐらい点を取ればいいですか.
A5.センターと2次試験あわせて6,7割とれば大丈夫だと思います.
感想:
見学者の反応もよく興味をもってもらえたのでよかったと思います.
しかし,Bio-Remoteのトラブルが発生しデモを実演できない時間帯があったので,このトラブルの原因を調査する必要があります.
今後も,今回の経験を活かしてより良いデモになるように練習を行います.
今後の課題:
トラブルの原因調査
■見学者数:約50名
■アンケート集計結果:
得票数:42/46(241部屋),24/28(231部屋)
■自由コメント欄に頂いたご意見・感想:
・音楽を演奏するのはテレビでも見たことなくて面白かった.
・義手のこと知らなかったのでおどろいた.スポーツなどができるようになればいいと思います.
・体の不自由な方の希望がわくような研究をしていて興味をもちました.
・人間の動きを機械で再現することをすごいと思いました.
・実物をみてこんな研究をしたいと思いました.
・すばらしい研究をしているので感動しました.社会への要望に密着した研究で就職率もいいと思います.説明のしかたもすばらしかったです.
・筋電信号でいろんなことができることに驚きました.
・こんな風な発想があってすごいと思った.もっといろいろなものを開発してほしいです.
・筋電信号を使って動かすのは難しそうだったけど面白かったです.
・とてもよかったです.皆さん楽しそうなので印象よくて楽しかったです.
・人の役に立つものを作っていることをはじめて知った.すごく興味深かった.
・実際に協力者から意見を得て参考にしているところがすばらしいと思いました.
・興味深い話がたくさん聞けて大変勉強になりました.