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第425回 地球ドラマチック『義肢がつくるミラクルボディ!?』

2016.01.18

1月23日(土)に,「地球ドラマチック」(NHK Eテレ,毎週土曜日夜7時〜) という番組で『義肢がつくるミラクルボディ!?』(原 題:Tomorrow’s World: Man Repaired)が放映される予定です.

義手,義足に関する最新の研究成果はもちろん,人工皮膚や人工網膜などの人工 器官,ブレインマシンインタフェース,さらにはトランスヒューマニズムの倫理 的な問題までをわかりやすく紹介しています.ぜひご覧ください.

地球ドラマチック『義肢がつくるミラクルボディ!?』
NHK Eテレ 2016年1月23日19時,(再)2月8日深夜0時(7日24時)
ナレーター: 渡辺 徹
生体工学監修: 辻 敏夫

『義肢がつくるミラクルボディ!?』 
Tomorrow’s World: Man Repaired
制作:AB PRODUCTIONS/DOCLAND YARD (2014年フランス)

障がい者が健常者よりパワフルになる日が来るかもしれない!? 生まれつき、あるいは病気やケガで後天的に身体の一部を失った人にその機能を補ってくれる義肢。
これまでは、最低限の機能を維持するのが精一杯、もとの機能を超えるなど 考えるべくもないことだった。ところが今、技術革新により、驚くべき義肢による「ミラクルボディ」の誕生が相次いでいる。
残された 腱の神経に働きかけることによって、本来神経の通っていないはずの義手でも「感じる」ことができるという実験。目隠しをしてつかんだにもかかわらず、物体の形を“感知”できた被験者は「大昔に知っていた“つかむ”感覚を思い出した!」。
さらに、脳に電気信号を送るヘルメットを装着することで、四肢麻痺の患者が自分の意思でロボットの手を動かすことに成功する。自身の脳の指令を自分の神経の通っていない「手」に伝えることができたのだ。
実際、人工のパーツは手や脚にとどまらない。肌や耳、臓器にいたるまで、現代の技術をもってすれば、理論上、もはや作れないパーツはないと言っても過言ではない。
そして、そうした人工器官は、病気になることもなければ老いることもないのだ。この現実は、障がいを持つ人た ちに大きな光を与えている。しかし、その一方で、倫理的な問題が生じているのも事実だ。
英国では脳以外の部位をすべて人工のものに取り換え「200年生きる 身体」の開発を最終目標にしている科学者もいる。番組では、究極の義肢を開発しようと奮闘する研究者たちの驚きの技術を紹介するとともに、そこに潜む危険性にも言及。
人間を人間たらしめているものは何かを見つめる。