そろそろ1月も終わりに近づいていますが,この1週間の間に学会関係のイベントが2件ありました.
1件目は国際会議で,A-lifeグループD2の服部 佑哉君が The Seventeenth International Symposium on Artificial Life and Robotics (AROB 17th ’12)に参加し,線虫(C.elegans)の咽頭筋モデルに関する研究発表を行いました.
AROBはA-life関係の国際会議で,これまでにもA-lifeグループのメンバーが何度も研究発表を行っています.
2件目は計測自動制御学会中国支部支部賞表彰式で,筋電グループM2の村上 隆治君が第20回計測自動制御学会中国支部学術講演会奨励賞を受賞しました.
よかったですね!
おめでとうございます!
以下は服部君の発表議事録,村上君の授賞式レポートです.
今年度も残り2か月余りとなりましたが,良い状態で終わりを迎えられそうです.
B4,M2のみなさんもラストスパート,がんばってください!
国際会議発表議事録
■学会情報
17th International Symposium on Artificial Life and Robotics (AROB2012)
開催日:2012年1月19〜21日
場所:大分県別府市別府国際コンベンションセンター http://isarob.org/
■発表論文
An electrophysiological model of the pharyngeal muscle in Caenorhabditis elegans
Yuya Hattori, Michiyo Suzuki, Zu Soh, Yasuhiko Kobayashi and Toshio Tsuji
The Seventeenth International Symposium on Artificial Life and Robotics 2012, GS5-2, Oita, Japan, Jan. 19-21, 2012.
■質疑応答
Q1.数理モデルで生物の機能を解明する従来研究はあるのか.
A1.線虫では,化学走性に関するモデルや温度走性に関するモデルがあります.
その他の生物では,バッタの歩行リズムを生成する神経回路やヤツメウナギの神経回路をモデル化した研究があります.
Q2.細胞モデルの膜電位がきれいな形で出ているが,簡単にこのような形を出すことができるのか.
A2.膜電位の形は,細胞モデルに含まれているパラメータの値で決まります.
もちろん,膜電位が変な形となるパラメータの値もあります.
手作業でこのパラメータの値を決めるのは非常に難しいですが,モデルと共に提案したパラメータ調整法を使えば,ある程度簡単にパラメータを決めることができます.
■感想
セッションの議長の先生がなかなか来なかったり(迷子になっていたそうです),前の発表が終わった直後にPCがフリーズしたり,セッションの参加者が非常に少なかったりといろいろとハプニングがありました.
発表は特に緊張しなかったのですが,生物系の専門用語の発音が難しかったため,正しく伝わったかどうか不安な点がいくつかありました.
発表後に,生物系の先生に「面白い研究.生物系の人はモデルを扱うことが難しいから,このモデルを生物の機能解明に使ってほしい」と言っていただけたので,安心しました.
授賞式レポート
対象論文:
筋電義手操作のためのバーチャルトレーニングシステムの提案と仮想Box and Block Testの提案
村上 隆治, 芝軒 太郎, 島 圭介, 辻 敏夫, 大塚 彰, 陳 隆明
第20回計測自動制御学会中国支部学術講演会論文集, pp.154-155, Nov.26-27, 2010.
<計測自動制御学会中国支部 平成24年支部会議>
場所:広島工業大学 三宅の森 Nexus21 703室
日時:2012年1月19日(木) 14:00〜14:15
受賞名:第20回計測自動制御学会中国支部学術講演会 奨励賞
授与者:計測自動制御学会中国支部支部長 玉野 和保
受賞者:村上 隆治
感想:
日頃の研究の成果が評価されてうれしく思います.
研究室内での1回1回の発表を大切にしてきたことや,就職活動をとおしてはじめて研究発表を聞く人にも分かりやすく説明することを心がけた結果だと思います.
修論発表・提出締切が近づいているので,魅力ある発表・論文となるように引き続き頑張りたいと思います.