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第172回 論文投稿のすすめ(その2)

2008.10.14

大学院生のみなさんは国内学術誌だけでなく,国際学術誌への論文投稿を検討してみてはいかがでしょうか.

現在,IEEE
Transactions on Systems, Man, and Cybernetics
(Part A: Systems and Humans),Computers in Biology
and Medicine, The Open Cybernetics and Systemics
Journal, Journal of Roboticsという4つの雑誌の編集に携わっているのですが,国際学術誌も国内誌も論文審査の手続きはほぼ同じです.

まず投稿後,担当するAssociate
Editorが決まり(雑誌によっては投稿時に自分が希望するEditorを指名することも可能),3〜4名のReviewerが決定されます.
査読の手順もほぼ同じですが,多くの場合,判定は「Accept」か「Reject」の2者択一です.
これによって著者は結論を早く知ることができ,「Reject」の場合には回答書を作成して再投稿するか,他の雑誌に投稿しなおすかなどの判断を迅速に行なうことができます.
国内誌の場合には,再査読のあと「不採録」と判定され投稿から長い時間がかかってしまったということがありますが,国際学術誌の場合にはそのようなことはなく,「Conditional
accept」というのは基本的には「Accept」を意味します.

EditorやReviewerの仕事は完全なボランティアですので,査読作業にかなりの遅れを生じることがあります.
このような場合には遠慮なく催促のメールを出してみるといいでしょう.

英語の論文が掲載されるのもうれしいものですし,Editorとのメールのやりとりも良い経験になると思います.
積極的にチャレンジしてみるといいでしょう.