2月22日(水)の卒論発表,24日(金)の卒論・修論提出,28日(火)の修論発表まで残りわずかとなり,今年度の卒論,修論もいよいよ大詰めを迎えました.
今年度はみなさんのスケジュール管理がよく,ここまで全員,ほぼ順調に進んでいます.
修論に関しては,予稿,日本語バージョンはほぼ完成,あとは発表準備と英語バージョンの完成のみですね.
卒論に関しては,日本語バージョン,予稿は7割くらい終了,発表準備もあとすこしですね.
いつも言っていることですが,研究には3つの大切なステップがあると思います.
1つ目は問題設定です.
研究の目的,意義,オリジナリティを明確にし,かつ実行可能性を考慮して的確なゴールを設定すること,つまり研究のストーリを考えるステップですね.
2つ目はゴールに向かっての問題解決で,問題点を分析・考察し,自分の知識や経験を総動員してひとつひとつ解決していくプロセスです.
3つ目は論文作成で,問題設定,問題解決結果を総括し,研究のオリジナリティと意義を文書化するプロセスです.
もちろん,この3つのステップはひとつずつ順番に実行できるような単純なものではなく,各ステップを何度も繰り返しながら,ゴールを模索することになります.
その意味で,いま取り組んでいる論文作成は非常に重要なステップです.
自分が達成できたこと,できなかったことを客観的に見直し,今後の展望と戦略を十分考察し,次の目標設定を明確にすることが大切です.
研究の3つのステップで一番難しいのは,実は最初の問題設定のステップなのですが,きちんとした研究の総括と論文作成をしておけば,次の問題設定も自然にできるようになると思います.
もし研究の内容が高いレベルに到達していれば,論文作成をして文書化することにより,学会等で発表することも可能になるでしょう.
「大学で・・・という研究をしていま した」より,「研究成果を・・・という論文にまとめて発表しました」の方が何倍も説得力があり ますね.
これは研究に限らずどんな仕事でも同じですが,できるだけ自分の活動のエビデンスを残すことが大切と思います.
卒論,修論は学生生活の総括でもあり,自分の実力のエビデンスでもあります.
10年経っても,20年経っても,自信を持って人に見せられるような論文を目指し,自分で納得するまで,あきらめずにゴールを追求するといいと思います.