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第50回 自分のCV(curriculum vitae)を作ってみよう!

2005.11.02

「履歴書」というと,なんだか就職用の書類のようですが,自分自身の特徴を確認したり,足らない点を認識したりするのに役立ちます.

たとえば,CVに,普段,あまり目にしないようなことや同じことを書いている人が他にはいないようなことが書いてあると,非常に魅力的です.
身近な例で言えば,学会賞の受賞歴,海外の大学への留学歴,各種資格(当然,取得が困難なものに限りますが)などが書かれていると驚きます.
もちろん,学生であれば,論文出版,国際会議や国内会議での発表,中国でのインターンシップ経験,企業との共同研究プロジェクト参加歴などは,一般的な学生のCVには書かれていないでしょうから,非常に魅力的です.

研究者の場合は,学歴,職歴,資格はもちろんのこと,学術雑誌等論文・国際会議発表論文・学会誌等解説論文・著書・特許などの研究業績 (注:国内学会発表は評価されません),受賞歴,学会役員歴,研究費取得歴,教育実績などをCVに書きます.
博士号取得者になると,メインの研究テーマに関する業績はもちろんのこと,それ以外のいろんなテーマに関する業績があると非常に魅力的です.
広い分野をカバーし,かつ特定の分野に関する深い専門性が伝わりますし,いろんなテーマにチャレンジしていく積極性や柔軟性も読み取れます.
さらに,共同研究業績があれば,他の人とチームを組んで研究を進めていくことができる協調性も伝わりますね.

CVをみると,いい意味でも悪い意味でも,その人の能力を簡単に評価することができます.
なぜ,CVに説得力があるのか?
それは,書かれている事項が事実に基づく客観的なデータに限られるからです.
主観的なものは説得力に欠けますが,エビデンスに裏付けられた客観的なデータは非常に強力です.

来春,就職活動を行う予定の人はもちろんですが,それ以外の人たちも自分自身のCVをチェックしてみてはいかがでしょうか?
自分の魅力や足らない点を再認識し,人とは違う自身のセールスポイントを明確にすることができると思いますよ.