研究紹介

線虫(Caenorhabditis elegans)の 神経回路モデルの構築と化学走性メカニズム解析

感性ブレイングループ

本研究では、Caenorhabditis elegansの化学走性に関与するニューロンに着目して,実神経回路のシナプス接続関係を保存した神経回路構造に基づくニューラルネットワークモデルを構築した. モデルのパラメータをバックプロパゲーション・スルー・タイム(BPTT)アルゴリズムを用いて調整し,時間勾配および空間勾配の内部表現を生成する能力について検証した. 調整したパラメータを用いて,ニューロンアブレーション実験のシミュレーションを行い,感覚ニューロン(ASERおよびASEL)がNaClの時間勾配および空間勾配の計算に及ぼす影響を予測できることを示した.

関連文献情報

A neural network model of Caenorhabditis elegans and simulation of chemotaxis-related information processing in the neural network, Kazuma Sakamoto, Zu Soh, Michiyo Suzuki, Yuichi Kurita, and Toshio Tsuji, IEEE SAI Intelligent Systems Conference 2015, London, UK, November 10-11, 2015.