Development of the Haptic Force Display by Electrical Muscle Stimulation
（骨格筋電気刺激を利用した力覚提示ディスプレイの開発）

石川 敬明（2016年3月博士前期課程修了）

本研究では，電気刺激による筋収縮を用いて硬さ感覚を提示可能な力覚提示システムを構築することを目的とする．本研究では電気刺激による筋収縮によって手先に発生する力（手先発揮力）に着目した．電気刺激による手先発揮力を物体から手先に与えられる反力として再現することで，物体から与えられる力感覚を錯覚させることができる可能性がある．構築したシステムは，ユーザごとに電気刺激の強さと手先発揮力の関係（電気刺激強度−手先発揮力特性）の計測・モデル化を行なう．押し込みに応じて変化する手先反力を算出し，モデル式を用いて適切な電気刺激強度を決定することで，様々な硬さ感覚を提示可能なシステムを構築した．また構築したシステムを用いてどの程度正確に硬さ感覚を知覚させることが可能であるかに関する精度検証を行なった． 実験結果は，刺激強度に応じて異なる硬さ感覚を知覚させることができる可能性を示唆した．また，姿勢により知覚する硬さ感覚が変化する傾向を確認した．