Influence on kinesthetic illusion by simultaneous visual and force feedback for finger movement rehabilitation
手指リハビリテーションに向けた視覚と力覚の同時提示による運動錯覚への影響

池田 開 （2023年3月博士前期課程修了）

手指リハビリテーションにおいて、従来の反復療法ではモチベーション低下が課題となっているため、モチベーション向上が必要である。近年は、手指リハビリテーションにゲーミフィケーションが応用され、患者のモチベーション向上に繋がることが報告されている。しかし、高齢者や重症患者にはゲームのタスクを実行するのが困難であることが課題である。そこで、新たな手法として、バーチャルハンドを用い、実際の動作よりも増加した手指屈曲角度の動作映像を提示することが考えられる。しかし、VRを使用する際に身体意識が欠如することが懸念されるため、身体意識を維持する仕組みが必要である。 本研究の目的は，VR ハンドとアシストグローブを用いた手指リハビリ支援システムの開発を行い，角度増加映像とアシストを同時に提示した時の運動錯覚を検証することである．システム開発では，HMDのハンドトラッキング技術によって推定された手指の屈曲角度を基に，実動作に沿ったVR ハンドの動作の提示とアシストグローブの制御を行い，視覚と力覚の同時提示を行うリハビリ支援システムを開発する．健常者を対象とした実験により，手指屈曲角度を増加させた映像とアシストの同時提示によって運動錯覚を誘起可能か検証する．そして，本システムのようにアシストを同時提示することによって角度増加映像を提示可能か調べ，手指リハビリテーションへの応用を検討する．

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