Development of the Perceived Force Prediction Method and Application for Force-Feedback Technology based on Muscle Activity
(筋肉の活動度に基づく力感覚量推定法の提案とアシスト技術への応用)

岸下優介(2020年3月博士後期課程修了)

人が運動を行ううえで正確な動作を実現するためには力や物体の重さを知覚する能力が重要な要素の一つとなってくる.人の知覚特性は非線形的であることが知られており,つまり実際の力の大きさと人が感じる大きさは異なるということである.従来より,人が知覚する力は物理的(持ち上げた物体の色や表面状態など)・心理的要因(筋肉が疲労しているなど)に依ることが報告されている.これらの要因に対して身体的な側面から見ると,物体の持ち上げ・接触した際のSense of effortの大きさによって力の感覚が決まると考察されている.そのSense of effortは筋肉の活動度と相関があることが報告されており,筋肉の活動度の大きさを推定することによって人が感じている力の大きさを予測できる可能性がある.本研究では,Sense of effortの大きさと見立てた筋肉の活動度の大きさから人の力感覚を予測する手法を提案した.また,力知覚において姿勢が変化することで筋肉の活動度が変化し,バイアスが発生することの調査を行った.



(広島大学学術情報リポジトリ)