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2015年度広島大学オープンキャンパス開催報告(その2)

先週に続いてオープンキャンパス2015の総括(2日目)です.

印象的なデモンストレーションを行うためには,
・研究の特徴・魅力を明確に把握し,そのエッセンスを提示できること
・その場で実演できるだけのリアルタイム性と確実性を備えていること
・見学者に合わせた分かりやすい言葉で研究内容を説明する能力を有していること
・その場の状況や雰囲気に合わせて臨機応変な対応ができること
などの条件を満足する必要があります.各自,自分の研究をデモンストレーションするためにはどのような工夫が必要か,考えてみるとよいでしょう.
今後もより良い研究デモンストレーションを心がけていければと思います.


■オープンキャンパス第2日目

平野博大です.オープンキャンパス2日目,お疲れ様でした.

本日はヒューマンモデリングとMEがデモを行いました.
アンケートの集計だけですが,午前中19名,午後17名と例年よりかなり少なかったですが,アンケートの自由記入欄への記述率が高く,来客していただいた方々の評価は例年よりも良かったと思います.
デモ担当者,案内係のみなさんありがとうございました.
今後の研究室公開でもよい評価が得られるよう努めていきましょう!


以下,本日のアンケート結果です.
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来客数:36(アンケートにご協力下さった方のみ集計)
※エレベータホール(東側)でのアンケートなし来客数:10〜15名程度
得票率(得票数/見学者数)
 ヒューマン:35/36 = 97.2%
 ME    :33/34 = 94.3%

【自由コメント欄にいただいたご意見・感想】
・ジェットコースターが楽しかったです.
・ジェットコースターのデモが面白く,HMDを外した後も少し本当に乗った後のような感覚が残っていました.
・大変興味のある研究でした.
・2つとも興味を持てました.
・特に立体的に見るやつが面白かった.
・シミュレータは将来役立ちそう
・あれが実用化するとすごいのでがんばってください!楽しかったです.ありがとうございました.
・シューティングゲームが新感覚で面白かった.
・ジェットコースターに載っているような感じになる機械にとてもびっくりしました.
・指ゲーがスマホのゲームの仕組みにもつながってるんだと思いました.
・楽しく学習できたので良かったです.未来につながることだと思いました.
・工学が様々なことに応用されているのがとても面白かったです.
・現代の技術のすごさを知った.
・工学技術で医療支援できるというのは素晴らしいと思いました.
・最新の機器やその説明などで分かりやすくかつとても楽しかったです.
・医師との関わり合いを持ち,病人の気持ちを感知する物を作っていることがすごいなと思い,視野が広がりました.
・ぜひ入ってみたいと思いました!
・実際にはやっていないことをしているような気分になれるのが夢みたいで変な気分だったです.
・物体をリアルにするのが難しそう!
・ジェットコースターの臨場感があって面白かった.
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各グループ・係の議事録は以下の通りです.
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グループ名:ヒューマンモデリング(部屋番号:A1-511)
デモ内容@:
説明者  :笠原・飯倉
実演者  :笠原・飯倉

質問内容:
Q1.全天球カメラを人の体に入れることはできるのでしょうか.
A1. 小型化しなければならないので入れることはできません.現段階では,動物の体に入れようと考えています.

感想:
=笠原=
OculusRiftを用いたジェットコースターのデモとTHETAを用いた内視鏡手術システムを行ったが,体験型のデモであるジェットコースターの方が盛り上がっていた.
内視鏡手術システムの方はもっと興味を持ってもらうために,分かりやすい説明をする工夫が必要だと感じました.
ジェットコースターの方では,デモ待ちの人ができてしまったので,ジェットコースターのデモをもう1つ用意したらよりスムーズだったと思いました.

=飯倉=
最初はグループ紹介のプレゼンを上手く行うことが出来なかったが,回数を重ねる毎に慣れを感じた.
研究デモがメインであったため,グループ紹介を簡潔かつ分かりやすく伝えることに専念した.
デモについては笠原さんのデモを手伝う形であったため,手が空いている場合は極力デモがスムーズになるように説明の補足や人の誘導を行えたと思う.
研究室に入って初めての人前でのプレゼンとデモであったが,自分なりに考えて行動と説明が出来たと思う.
説明の仕方についてはもう少し分かりやすくすることが出来たため,全ゼミでの発表では分かりやすいプレゼンを心がけたい.

今後の課題:
説明を分かりやすくする.
デモ待ちの人ができないようにする.

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デモ内容A:医療用トレーニングシミュレータ
説明者  :大鶴
実演者  :大鶴

質問内容:
Q1.力覚デバイスで出力する力はどのように計算しているのか.
A1. デバイスの持ち手先端の位置を入力情報として,押し込み量に合わせて反力を計算しています.

感想:
今年は2部屋使ってデモを行いましたので,スペースに余裕を持って説明することができました.
またデモの種類も増やして,全体的に楽しんでいただけていたようなので良かったと思います.

今後の課題:
分かりやすい説明を心がける.

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デモ内容B:筋負担度可視化システム
説明者  :村田
実演者  :村田

質問内容:
Q1.力を入れても図形が赤くならない(筋負担度の上昇が見受けられない)のですが,正確な値ですか.
A1. 本来は肩の位置を調整するなど設定が必要です.
また,手先の位置のみから筋負担度の計算を行っているので,手先の位置が同じである限りは,腕に力を入れても計算結果には反映されません.

感想:
一部伝わりにくい説明があったか,あるいは説明が少し早かったかもしれない.
反応が大きな人と小さな人がいた.具体的な応用先として自動車のステアリングの動画を前面に出すことで,イメージを持ってもらうことができたと思う.ドライブシミュレータを気にしている人が数名いた.

今後の課題:
より興味を持ってもらう工夫が必要.応用例を増やして,より想像しやすくする.

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デモ内容C:指先偏心度算出システム
説明者  :荒川・小池
実演者  :荒川・小池

感想:
指先の接触面を用いてシューティングゲームを行なうデモにおいてゲームに集中している方や,どのような仕組みで操作を行なっているかに興味を持っていただいている方などデモに来られた人によって興味を持つ部分が違っており,そこを考えて説明を行なうことが大変ではあったが来ていただいた人に楽しんでいただけるデモができたと思う.

今後の課題:
HMDによるVRのジェットコースターに興味を持つ人が多くもっと興味をもってもらう工夫ができればいいと思った.
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グループ名:MEグループ(部屋番号:A1-524)
デモ内容1:電磁誘導センサを用いた血圧脈波計測
実演者:有國・延川
説明者:延川

デモ内容2:体表脈波センサによる心音抽出
実演者:延川
説明者:有國・延川

質問内容:
Q1.具体的な研究は学部生でも行えるのか.
A1.学部の4年生から研究室に配属し,研究を行います.
Q2.今までに小型の血圧計は開発されていなかったのか.
A2.小型な血圧計は開発されていたが,電磁誘導を用いたセンサは従来までにありませんでした.
Q3.体表脈波センサの中身は何が入っているのか.
A3.小型のマイクロフォンセンサが内蔵されています.

感想:
デモに対する反応もよく,興味をもってもらえたので良かったと思います.例年と違い部屋を明るくし,雰囲気も明るくなっていたと思います.
午前中はグループ紹介の時間が長くなってしまい十分な質疑応答の時間がとれませんでした.
しかし,午後は発表時間を削減しうまく回せたのではないかと思います.
今後は,事前準備をより入念に行いたいと思います.

今後の課題:
・事前準備
・体験型デモの導入
・説明時間の削減
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統括・案内係2日目

気付いた点と注意事項:
◇デモ開始時刻について
 - 10:30開始はかなり早い
 - デモ開始時刻指定が機能していない
 - 終盤(12:10頃や14:40頃から)駆け込みで見学したいという方々が複数グループいた
 - 午後の開始時刻が少し遅い可能性 ⇒ デモ開始時刻を明示せずポスターには10:30〜11:30など時間帯を記載
◇本人ではなく保護者や兄弟姉妹が来ることが多く見られた
 ⇒ 入試関連のことや入学した後の配属のことについての質問に対応できるようにする(今年から課程数に変更有)
◇様子をうかがっている人や逆に勝手に入っていく人がいる
 ⇒ こちらから声をかけて会話することで安心してついてきてくれる
◇飲み物は好評.アンケートを書いてくれた人には必ず出すと良い.
◇バスの時間(西条駅方面,広島バスセンター方面)を聞かれることがあるので確認しておく
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2015/10/14